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ウイングの危ない夜遊び!?

この「ザ・ハングタン」はフィクションであり、登場する人物・団体・事件はすべて架空のものです。

盛岡学園の3年A組、千葉祐二は盛岡市の中の橋通りを歩いていた。しかしその右手にはカッターナイフが…
そして歩いていた中年女性の腹に若い男がナイフを突き刺した。その光景を偶然にもウイングこと高橋弥生が見てしまった!

「で、その女はどうしたのよ」
「病院に運ばれたようです。意識はしっかりしているようで、幸い…でも」
ウイングはマッキーこと牧村環と話をしていた。
「その犯人がうちの生徒かもしれないのよ」
「えっ?」

翌朝、千葉祐二は学校に現れなかった。
「祐二の奴、どうしたんだよ」
「まったく」
エースこと荒川まどかと生徒会長の太田カナも男子生徒たちのぼやきに呆れていた。
「千葉君が来ていないって言うとすぐに何か…」
「よっぽど心配なのね」

理事長室ではゴッドこと大谷正治がマッキーとショパンこと横田夏子に昨夜ウイングが見た事件の話をした。
「実は昨夜刺された女は高野と言うペテン師だった。そして千葉祐二の家も高野の被害に遭っていた」
「…それじゃ、祐二君を捜して警察に突き出せってこと?」
「いや、実は千葉祐二とは別の若者が目撃されたと言う情報があるんだ」
「なるほど」
「高野の身辺調査と、別の若者に関する情報から、全国展開している詐欺集団が盛岡に網を張っているということがわかってね」
「事件の元凶を断て、ということですね」
「そういうことだ。もし弥生君が別の若者の顔を見ているとしたら」
ゴッドは間を置いた。マッキーは考える。ウイングが別の若者に刺されることになったら…と。
「そうならないように、その若者を探すことが先決でしょう」
「よくわかったな。じゃあしっかり頼む」
千葉祐二は本宮にある自宅に引きこもっていた。
「今外に出たらみんな僕を犯人にしてしまう…僕はやってないんだ」
そして祐二は布団にもぐった。

一方、ナイフを振り回した若者は御厩橋の下で紙や枯木を燃しながら暖を取っていた。
「畜生、他にも同じことしてる奴がいたのか。畜生」
そこへ一人のスーツ姿の男が現れる。
「吉村慎二君だね」
「はい、それが何か?」
そしてスーツ姿の男は吉村の胸をナイフで突き刺した。
「よくもボスに怪我をさせたな。これ以上暴れまわっていては困るんだよ」
そう言って吉村を川に放り投げた。

ボスが入院している盛岡市立病院の病棟にさきほどのスーツ姿の男が現れた。ボスと呼ばれた高野千世子の病室へ見舞いに来たのだ。それをマッキーとウイングも確認。
「ボス、ご安心ください。吉村慎二は始末しました」
「ご苦労さん」
そして男は高野に過去の顧客リストを見せた。この地域だけでも100人は被害に遭っているというのだ。
「岩手の人間は犬みたいなもんですからな」
「ま、負け犬って感じかしら。あたしから見たら」
それを聞いたマッキーは岩手人でないからと言っても怒り心頭。
「バッキャロー!」

ショパンは千葉祐二の家に家庭訪問に来た。そして祐二に話を聞くことにした。
「僕、母さんのためにやったんだ。母さんは高野って女に騙されてたんだ」
高野はインターネットで化粧品販売をするアフィリエイトを祐二の母に勧めていた。しかし化粧品のメーカーの実体がないことを知って母は自殺を図った。だが未遂に終わっている。
「すいません、至らない母親で。それで祐二がこんなことを」
「違うんだ!僕より先に刺した男がいるんだ」
「えっ?どういうことよ」
祐二の話では、祐二が飛び出そうとしたちょうどその時に吉村が高野を刺したというのだ。
「なるほど、吉村さんね」

ショパンはさっそく中間報告で吉村の話をした。しかしホワイトこと白澤美雪が吉村の死体が紫波町の北上川河川敷で発見されたと言う話を持ってきた。これを聞いたショパンは驚いた。
「手がかりが消えたわね」
「いや、吉村慎二を殺したのは高野の部下よ。岩手県民を負け犬だと言う欺瞞な態度、新潟県民だけど許せないわ」
「高野の入院している病院が鍵を握りそうね」
「そう言えば、葵は?」
「葵はちょっと体調がすぐれないって言って…」
マッキーは考えた。明日アローこと斉藤葵を盛岡市民病院に連れて行こうと。

そして翌日、マッキー、ショパン、アロー、ウイングの4人で市民病院へ。アローが内科の受診中に残る3人は高野の病室付近を探っていた。マッキーは高野の部下に話を聞くことにしたが、そこにはウイングが待ち構えていた。
「一昨日、千葉祐二って高校生が肴町で刃物を振り回してなかった?」
「…さぁ」
「この子が見てるのよ」
そしてウイングが高野の部下をドーン!と叩き潰した。そこへあのスーツ姿の男がやってきて、ウイングにナイフを突きつけた。
「きゃあっ!」
「そうか、お前目撃者か」
マッキーとショパンはウイングが捕らえられた姿を見て、脂汗をかいた顔になった。
「口封じね」
「そうさ」
そこへワラダのようにトンビの鳴き声のする棒が飛んできた。これはアローが上の階段の踊り場から放ったものだった。
「今のうちよ。弥生逃げて」
そして男は下の階に逃げたが、ここにはホワイトとエースがいた。結局高野の部下たちはみんなやられてしまった。

さて、千葉祐二の家に手紙が届いた。祐二はその手紙を読んだ。
「明日午前8時、石割桜の木の下で高野千世子以下詐欺、殺人の犯人グループに裁きが下ります。ぜひお越しください」

夜8時、部活帰りのウイングが悪人たちに色々と…
「さぁて、みなさんには思い切り汗を流してもらいましょうね」
「どういうことだ」
マッキーがやってきて説明する。今回のハンギングはハンドボールをよけるものだ。
「このハンドボールには、10mlのニトロが入ってますよ」
そしてウイングが投げつけるとボールは爆発した!恐れおののく高野とその部下たち。
「逃げろ」
しかし逃げたところでまたウイング登場。今度はおみ足きらりのバニーガール…だが、さすがにここはハングタン。ルーレットの中に高野と部下たちが入ってしまったのだ。
「今から回ります」
そしてウイングはハンドボールをルーレットの中ほどに投げ、転がしていった。さっきの爆発を見ている高野たちは戦々恐々。
「助けてくれ、助けてくれ」
「何もしゃべってはいけません」
「吉村を殺したのは俺だ。でもそれはボスの命令なんだよ」
「長田!」
「そうだよ、長田さんの言うとおりだ。みんなボスが被害者リストかき集めて被害者救済とか何とか言って…」
「みんなどうしたの?おかしいこと言って」
その間にもボールがルーレットにどんどん投入される。ついに高野も自白してしまった。
「助けて」
「ボス!」
「はじめから商品なんてなかったのよ、ただお金が欲しいからいろんな商材でっち上げて…」
「そんな、実際にネットで商材仕入れてこいって言ったの社長じゃ」
「そんなの営業のリップサービスよ」
部下の一人がついに切れてしまった。
「ボス、長田さん、あんたたちは人でなしだ」
「鈴木君、なんてことを言うんだ」
「吉村慎二にボスを殺させようとしたのは、長田さん!あんただよ」

病院での暴言とセットでこの自白テープは翌朝、盛岡市の石割桜の下で流された。この場所は盛岡地方裁判所である。さらにマッキーの声でこのような注意喚起も。
「みなさん、おはようございます。昨今ネットビジネスにおいて実際の商材がないにもかかわらずあるかのような詐欺が多発しています。ネットビジネスは世界中どこにいても社長になれる反面、実際には非対面式のため実態がぼやけてしまうことが多々あります。皆さんも確かな目でネットビジネスの善し悪しを判断しましょう」
その自白を千葉祐二も見た。そこへショパンが運転する軽自動車が通りかかったので、祐二はショパンの車で通学することになった。ほどなく高野たちは警官に逮捕された。

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