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元マンガオタク。

大人になって、再度マンガにはまり気味。

■トライボロジー

2016-08-28 14:15:04 | 石田拓実作品
石田拓実、不思議な世界観というか、なんだかやけにリアリティのある表現にハマり気味。


トライボロジー(全3巻)

■金属の溶ける様にエロスを感じる工学部女子、野瀬さん。
野瀬さんがほんのりと思いを寄せる先輩、守屋。
守屋の女房役で、野瀬さんに色々アドバイスする白長谷(シラハセ)。
ターニングポイントになる謎の女ひとみさんと、野瀬さんの同期の後岡(ノチオカ)くん、研究室の観測役・影山さん。
この人たちの恋愛模様です。

両思いになりそうでならず、ドロドロでもなく、でも水面下でモヤモヤしてるようなところがリアル。
石田拓実の、ナナメから見たような感じなのに実は的を射た言葉でクールに語るモノローグが良い。クールなのに生々しいというか生臭さが不思議で、これに限らず石田拓実作品は大人もハマる不思議系少女マンガだと思う。

◇以降はややネタバレします。注意。




名言、まさかの影山さん

盆の水こぼしたってんなら
その水元に戻そうとするより
その辺拭いて新しい水注いだほうが早いじゃん?


後岡くん→野瀬さん→守屋→ひとみさん…という構図から展開し、

後岡くん←?→野瀬さん←?→守屋←?→ひとみさん(←過去?→)白長谷←?影山さん

という感じ?のラスト(ちゃんと読み取れてなかったらすみません)。
しかも最終話後のオマケで白長谷に関して更に分からなくなってしまった…
最終的な相関図を見ると訳わからないかもですが、自分のことを好きだという相手が、違う人を好きになるのはちょっと嫌だ、という感じが野瀬さんと守屋先輩にそれぞれ生まれて、それにリアリティを感じました。
作者の石田さんも柱やあとがきに綴ってあるように、前半と後半の話の盛込み方が違うので、急に展開してラストになってしまった感じはします。でも商業的な事情?もあるようだし、私は終わり方にあまり不満はなかったです。むしろ、はっきりしない、続きそうな終わり方が石田拓実さんの雰囲気に合っていたと思う。きっちりケリつけてくれって思わせない雰囲気だったかと。
若い頃に読んでいたら納得できなかったかもしれないけど、大人になった今なら、むしろその方がリアルに感じました。

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2 コメント

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雲伯油屋ストライベック (鉄の道アスリート)
2025-01-05 06:18:29
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、トレードオフ関係の全体最適化に関わる様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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雲伯油屋ストライベック (グローバル鉄鋼商社)
2025-01-07 05:17:04
日経クロステックの記事に去年ののノーベル賞は「「AIの父」ヒントン氏にノーベル賞、深層学習(ディープラーニング)の基礎を築いた業績をまとめ読み」と題して紹介されていましたが、物理学賞、化学賞ともにAIがらみあったんですね。しかしながらブラックボックス問題の解明には至っていないようです。AI半導体大手のNVIDIAのCEOも「AIと日本の優れた製造業、ロボット技術を合わせれば、日本は新しい産業革命を起こせる」と述べ、日本が持つ可能性に対して強い期待感を表明している。このようなAI技術は地球環境問題だけでなく人口減少に伴う労働力不足の解決策ともなろう。今後ロボットは高度な多軸、多関節化がおこることが予想されるため日本人の経営者も指導力を発揮すべきでは。
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