『脱★ぐうたら生活』

大好きな朝焼けから毎日元気をもらっています。我が家の日常の一コマと、患者さんから見せていただく人生模様。毎日が勉強です。

ドラマのような話

2006-01-30 | 日記
10年ほど前に『愛していると言ってくれ』というドラマがあった。

主人公の榊晃次は聴覚障害者の30歳、新進気鋭の画家。
彼を慕う水野紘子は女優志望の20歳の劇団員。
二人は林檎の木の下で出会い恋に落ちた。
さまざまな試練が二人を傷つけていく・・・。
今、話題の矢田亜希子のデビュー作でもある。

榊晃次を豊川悦司が、水野紘子を常盤貴子が演じました。
それまで、エキセントリックな役が多かった豊川悦司だが、このドラマで大ブレイク。
『トヨエツ』と言われるようになったのもこの頃。

そう、不覚にもこの私もこのドラマでトヨエツにやられちゃいました。
彼の細長い指の繊細な演技(手話)にイチコロでした。

だぶだぶの白いシャツにビーチサンダル・・・・ステキでした。
同じ格好をうちのダンナがやったら、ただの『だらしないおじさん』です。

とにかく、この手話で話す榊晃次に魅せられて手話も少し勉強しました。



それから、何年たっただろうか。

夕方、犬の散歩をしていた時のこと。
曲がり角で、1匹の犬がうちの犬に近づいてきました。
犬が嫌いなうちの犬は「お母さん、怖いよ。ダッコして」とあわてています。
相手の飼い主は私と同年代の男性。

私が「すみません、怖いみたいなので・・・」と言うと
男性は、身振りで『ボクは耳が聞こえない』と言っているようだった。

私は片手で手のひらを下にして胸の上をポンポンと軽くたたいた。
『わかりました』という手話だ。
男性は、ちょっとびっくりしたように
『手話わかるの?」と手話で聞いてくる。
私は『少し』と答えた。

男性は嬉しそうに、なにやらわからない手話を立て続けにぶつけてくる。
もう、お手上げ。さっぱりわからない。

困った私は『いっぱいおぼえたけど、いっぱい忘れた』と答えた。
だって、手話を勉強したと言っても、ドラマを見ながらだったから
「愛してる「すき」「可愛い」なーんて甘い言葉が多い。
初対面の彼にはちょっと使えない。

そこで彼と別れたのだが、彼はまだ手話で話したそうだった。

ああ、このシチュエーションって「愛していると言ってくれ」そのものだ。
・・・ということは、私が水野紘子で、彼は榊晃次。

紘子は20歳ということだったが、当時の私は倍ちかい年。
185cmのトヨエツに比べ160cmの私とそう大して違わない
ずんぐりむっくりした彼。

やはり、ドラマのようにいかないのね。

翌日から、犬の散歩は時間と場所を変えました。
『愛していると言ってくれ』のイメージを壊さないように。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 本日のウォーキング4・・・名言 | トップ | 織田君優勝!中野友加里2位! »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
このドラマ (もー太郎)
2006-01-30 07:30:04
私も見てましたよ!

「ねえ、どーーしてーー♪」(笑)



手話は最近、興味を持ってます。

なぜなら、手話でカウンセリングできたら、健常者以外の人も援助にできると思ったから・・・。

甘かったです。

書店で専門書を見て、無理かなと。

片手間にできるようなもんじゃないですね。



あかねさん、後で手取り足取り、ご指導お願いします。
返信する
足じゃ・・・ (あかね)
2006-01-30 08:10:33
おはよう、もー太郎さん。



手取り足取りって、足じゃ足話になっちゃいます。

私だってこのTVと本だけだからね、たいしたことないの。

「あいしてる」とか「好き」だけじゃね・・・。

手話でカウンセリングできたら、それは聴力障害者は喜びますね。



最近、カウンセリング(というのか自信ないけど)患者さんとのやりとりでトピックスがあったので、アップしますね。(明日あたりに)



専門家の先生に見ていただきたいわ。

よろしくお願いします。
返信する

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事