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赤松正雄のブログ

公明党・衆議院議員。国会での出来事を中心に、今、世界で日本で話題となっている様々な出来事をどう受けとめればいいかを解説。

「プラチナ社会」構想と精神性について《5月16日》

2011年05月16日 | Weblog
 プラチナと言う字句からあなたは何を連想するか―万年筆、ゴールド、白金といったところだろうか。先週末に前東大総長の小宮山宏氏(現三菱総合研究所理事長)を招いての「3.11後の日本のエネルギー政策」と題する勉強会で、同氏が提起する「プラチナ社会」のビジョンを詳細に聴いた。簡単にいうと、「エコロジカルで、高齢者が参加し、人が成長し続け、雇用がある社会」という特徴を持った素晴らしい構想で、エネルギー政策を考えるうえで大変に参考になった。もっとも、エネルギーをめぐる構想というより、これからの日本の国家目標をどうするのかという問題意識が根本にある点が私をひきつけた。

 ただ私は、“プラチナ”というネーミングにはかなり違和感があり、イメージがあわないとの思いを直感的に感じた。このため質問の段になるやいなや、そのあたりの印象をありのままぶつけた。プラチナでは分からない、と。もっと精神性を持たせたワーディングの方がいいのではないか、と。かねて私の持論の「明治維新からの富国強兵。戦後の富国強経(経済至上主義)。そしてこれからの富国強芸(文化・芸術への志向)への流れ」を思うとき、プラチナでは物足りないと思ったのだ。名だたる学者がすでに実行されている構想に対して、異論をぶつけたわけで、我ながら大胆だなと思った。

 小宮山氏は、実は自分の主宰するグループ内でも大議論になったのだが、他に替わり得るものがなくて、と弁解された。何かいいものがあれば示してください、と謙虚に。実は当方も「富国強芸」には満足していない。経済を無視した国家目標はあり得ないと思うからだ。しかし、精神性を抜きにしたそれもあり得ないと思う。結局帯に短しタスキにながしというところで、適切なものを思いつかない。足して割ればいいのだろうが。