あいの里チャペル教会員のブログ

札幌市北区の教会「あいの里チャペル」の教会員がチャペルの日々を綴ります。

ルオーの絵画「受難」(エッケ・ホモ)

2024-03-26 18:18:37 | チャペルの日常
 今週は「受難週」です。

 イエス・キリストが人々の罪の身代わりとして十字架につけられ、苦しみを受けられたことを覚える時、1枚の絵画を思い出しました。

 昨年、東京のパナソニック汐留美術館で開催された開館20周年記念展「ジョルジュ・ルオー展」を訪れた際に鑑賞した絵画です。

  

 その絵のタイトルは「受難」(エッケ・ホモ)。

 パリの国立近代美術館に所蔵されている絵画ですが、もともとは日本の美術評論家でコレクターでもある福島繁太郎(1895-1960)が所有していたそうです。

 写真撮影が許可されたコーナーに展示されていたので、写真を撮ってくることができました!

  

 画家ジョルジュ・ルオー(1871-1958)は、19世紀末から20世紀前半のフランスで活躍し、

 キリスト教を主題とした数々の作品から「20世紀最大の宗教画家」とも呼ばれています。

 この絵画「受難」については、以下のような解説がありました。

  「本作のキリストは、嘲弄のための赤い衣と茨の冠を身につけさせられ、王を象徴する笏を手に持つ。
   色彩が重要な役割を担っており、基調色である青色との鮮やかな対比をみせるキリストの頭部背後の黄色と、
   茨の冠とマントの赤色は、それぞれキリストの光輪と受難を象徴する。・・・(一部抜粋)」

  

 ちなみに「エッケ・ホモ(Ecce Homo)」とはラテン語で「この人を見よ」という意味で、
 この絵画はヨハネの福音書19章5節の場面を描いています。
 19章1節から読んでいくと…

   「それでピラトは、イエスを捕らえてむちで打った。
    兵士たちは、茨で冠を編んでイエスの頭にかぶらせ、紫色の衣を着せた。
    彼らはイエスに近寄り、「ユダヤ人の王様、万歳」と言って、顔を平手でたたいた。
    ピラトは、再び外に出て来て彼らに言った。
   「さあ、あの人をおまえたちのところに連れて来る。
          そうすれば、私にはあの人に何の罪も見出せないことが、おまえたちに分かるだろう。」

    イエスは、茨の冠と紫色の衣を着けて、出て来られた。ピラトは彼らに言った。「見よ、この人だ。」」

 そのイエス・キリストの姿を見て、祭司長たちや役人たちは「十字架につけろ。十字架につけろ」と叫ぶのです。

   *      *      *      *      *      *      *

 受難週に示された聖書の御言葉に、旧約聖書・イザヤ書53章があります。

 1~6節を引用しますが、「彼」を「イエス・キリスト」に置き換えて読んでみてください。

  「私たちが聞いたことを、だれが信じたか。主の御腕はだれに現れたか。
   彼は主の前に、ひこばえのように生え出た。砂漠の地から出た根のように。
   彼には見るべき姿も輝きもなく、私たちが慕うような見栄えもない。
   彼は蔑まれ、人々からのけ者にされ、悲しみの人で、病を知っていた。
   人が顔を背けるほど蔑まれ、私たちも彼を尊ばなかった。

   まことに、彼は私たちの病を負い、私たちの痛みを担った。
   それなのに、私たちは思った。神に罰せられ、打たれ、苦しめられたのだと。
   しかし、彼は私たちの背きのために刺され、私たちの咎のために砕かれたのだ。
   彼への懲らしめが私たちに平安をもたらし、その打ち傷のゆえに、私たちは癒やされた。
   私たちはみな、羊のようにさまよい、それぞれ自分勝手な道に向かって行った。
   しかし、主は私たちすべての者の咎を彼に負わせた。」(イザヤ書53章1~6節)

  
 
 この聖書箇所を黙想してから、もう一度、ルオーの「受難」を見てみましょう。

 イエス・キリストの表情から、あなたは何を感じるでしょうか?

  ♪   ♪   ♪   ♪   ♪   ♪   ♪   ♪   ♪   ♪   ♪   ♪
 
 十字架につけられ、死んで葬られたイエス・キリストは、以前から弟子たちに告げていた通り、復活されました。

 それを記念するのがイースター(復活祭)です!

 今年のイースターは3月31日(日)。あいの里チャペルでは午前10:45からイースター記念礼拝を行います。

 皆でイエス様の復活をお祝いいたしましょう!
  
  

  「目が見たことのないもの、耳が聞いたことのないもの、人の心に思い浮かんだことがないものを、
   神は、神を愛する者たちに備えてくださった」(聖書・コリント人への手紙 第一)

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