宇宙船シャングリラ 【もう一つの日本神話】

日本人青年が趣味で、東側諸国の関連の情報を取り上げる。

ミリバンド氏「チベットは中華圏」  英国外務省はチベットは中国領土とはっきり認める。

2011年09月28日 00時05分39秒 | 西蔵地方(チベット)




少し資料が古くなるが、興味深い内容だ。
ブログ「ダライラマを疑え」から転載する。


http://bismarks1976.blog92.fc2.com/?mode=m&no=40&cr=8911485204ba3837f27bacbf6705aa2b




2008年11月11日、中国紙「青年参考」は、
ミリバンド英外相が「チベットは中国の一部」と認めた件で、各国メディアが「英国が初めて認めた」と報じたのは誤りとし、正しくは「100年ぶりに認めた」であると報じた。
ミリバンド外相は10月29日、英外務省の公式サイトで
「英国の過去の政策は時代錯誤だった。英国は、非常にはっきりとした態度でチベットは中国の一部であると認める」とする声明を発表。
各国メディアはこぞって、「英国が初めて中国の領有権を認めた」と報じた。
これに対し「青年参考」は、
「中国が清の時代だった1793年、英国王室の特使が乾隆帝に接見した際、すでにこれを認めている。19世紀後半までその態度は変わらなかった」と主張。これらの報道を「厳密には誤り」とし、「正しくは100年ぶりに認めた」とするべきだと指摘した。
 また、チベット亡命政府がミリバンド外相の声明に対し、「1951年に中国が武力侵入するまで、英国はチベットの独立を認めていた」と反論している件については、
「可哀想な弱小民族の代表のふりをして、同情を買おうとしている。中央政府から何らかの条件を引き出したいのだろう」と皮肉った。
特段驚く話でもないのですが、ミリバンド外相の歴史認識には一定の妥当性がある。
確かに、中国当局(中華人民共和国政府)時代の、「民族差別」とも解される行為は、問題になるだろう。
しかし、一方で、
チベット人が無抵抗であったようなダライラマの主張は間違いであるし、
ダライラマを筆頭とするラサのチベット仏教勢力(=ゲルク派)は、CIA・フランスと繋がり武装闘争を展開していたことも事実であろう。(CIAは認めている)

ミリバンド外相の「中国当局から何か条件を引き出そうとする」行為を批判する意図であれば、それは問題がある。
チベットは中国の一部であり、チベットが政治的要求を行うべき対象はあくまでも中国当局である。
だから、チベットは騙しでも中国当局から自治権を獲得しようとする権利そのものはあるのである。
しかし、その権利を認めさせるための、動機・事実認識にバランスにかけた主張・バランスに欠けた歴史認識・被害者妄想的言動がダライラマに存在するのである。

もっとも、ミリバント外相の歴史感を全否定できる人がいれば、個人的には注目してみたい。
田母神幕僚長の歴史認識発言よりも妥当性ある歴史認識だと思うが、おそらく
歴史知識の浅い「フリー・チベット」論者によって、弾圧されるだろう。

さて、補足的にコメントしておきたいのだが、「チベット」を論じている人で歴史問題で
近現代史だけを取り上げているブログは概して信用できない。
それは、都合のいい歴史事実だけを抽出しがちであることにある。





チベット自治区の経済格差や民族差別、チベット民族文化の軽視(最近は改善されている)、
などは確かに問題だ。
しかしチベット仏教ゲルグ派のみの意見を纏めた政治団体に近い、
自称チベット亡命政府がチベットにおける高度な自治権を持つことは、有り得ない事である。


ダライラマ14世は、チベットは中国(中華人民共和国)の一部と認めた上での、復権を望んでいるが、
宗教家のダライラマ14世に政治的権力を持つ資格があるかは極めて如何わしい。
(池田大作が日本国王を自称した並みの怪しさだ)

少なくとも、うちの国のフリーチベット運動の非現実性、メディアの報道の可笑しさ(ゲルグ派への肩入れ)といい、
日本国民にチベット問題の正しい情報が伝わって居ないのは嘆かわしい。
右派が声を張り上げるためにチベットを利用しているとしか言いようが無い。


なんども言うが中華民國(台湾)の公式行政区分に現在も「西蔵地方」が有るように。
チベットは歴史的に中華圏である。