山が錦衣を纏ったようにお色直しする時節になりました。
京都が一年でもっとも賑わう秋。人だけでなく景色も色とりどり賑わいをみせてくれます。十一月になると「今年は雨が少なかったから心配やなぁ」「もうちょっと寒うならんと紅ならへんわ」と街には紅葉研究家があふれ、皆「そろそろですね」と挨拶のように今年の色づきについて話します。
小さい頃、童謡『もみじ』は嵐山の曲だと勝手に思いこんでいました。
♪秋の夕陽に 照る山もみじ 濃いも薄いも~
嵐山・亀山は錦のごとく色づいて、大堰川に散り模様のように木の葉が浮かぶ。今も『もみじ』をうたうと、渡月橋からの景色が自然と浮かんできます。嵐山・嵯峨野は京都の西北に位置するので、午後より朝が一番おすすめ。ほのかに冬の匂いがする頬を撫でる風は . . . 本文を読む