あべやま歯科クリニックー最新インプラント情報ー

あべやま歯科クリニックのインプラント診療や世界のインプラント最新情報についてお届けするブログです

安いインプラントは安全か?(話題の低価格インプラント治療についてお答えします!)

2010年12月14日 | あべやま歯科クリニック

私たち福岡県北九州市のあべやま歯科クリニックが最近導入した低価格インプラント治療について、お問い合せがいくつかありましたので、ここでまとめてメールでの回答を掲載します。FAQ(よくある質問)としてお読み頂ければ幸いです(2016年8月1日記載内容修正)。

【質問】ブログ記事に、国産の安いインプラントも選択できるようにしたと書いてありましたが、その「安い」インプラントを使うといくらで治療して頂けるのでしょうか?あべやま歯科さんの別のブログ記事に、「インプラント一本いくら?」という質問では治療費の総額が判らないと書いてありましたが、私は抜かれた歯が1本しかありませんので、1本の値段が知りたいのです。もちろん白い歯にしたいので、その治療費も込みで教えて下さい。隣の歯を絶対に削りたくないので、インプラントしか考えていませんが、問題は治療費です。よろしくお願いします。

【回答】ご質問有り難うございます。 安いインプラントの件ですが、当院では、世界で最も歴史があり症例数も多く世界シェアNo.1とNo.2のStraumann社(スイス)およびNobel Biocare社(スウェーデン製、但し本社はスイスにあります)のインプラントに加え、(株)PLATON Japan社製のインプラントを導入しています。PLATONインプラントであれば、ハイブリッドセラミックス(白い歯)込みで1本21万円(税抜き)で治療可能です。また、臼歯(後ろの歯)だから白い歯でなくても金属の銀色の歯で構わないというのであれば、1本18万5000円(税抜き)で治療できます。但し、顎の骨の状態や噛み合わせなどによっては、この治療費が適用できない場合もありますが、噛み合わせが良好で骨の移植等が必要ない症例であれば、治療費を抑える手段としてPLATONインプラントを選択するのもひとつの方法と思います。


【質問】安いインプラントって、大丈夫なのでしょうか?安いから長持ちしないとかあるのでしょうか?

【回答】ご質問有り難うございます。もっともな疑問だと思います。それでは、私たちの考え方についてご説明申し上げます。私たちは開業してから最近まで、一貫して、世界で最も信頼性が高く、臨床報告論文(エビデンス)が最も整っているNobel Biocare社製インプラントに加え、世界シェアトップのStraumann社のインプラントを使用してきました。現在も、私たちが最も信頼しているのは、この2社製のインプラントです。しかし、これらのインプラントを使用する限りは、どうしても1本30万円以上(メタルボンドセラミックスでは34.5万円)の治療費になってしまいます(他の歯科医院もStraumann社やNobel Biocare社製のインプラントを使用する限りは同程度かそれ以上の治療費になっていると思います)。どのインプラントが良いかと言われれば、私たちは、この2社のインプラントと考えます。何故なら、40年を越える長い歴史と世界中で用いられている圧倒的な症例数による高い信頼性を無視はできないからです。しかし、昨今の経済情勢を考えると、何とか患者さんの治療費負担を軽くしてインプラントができないかと私たちは考えました。その結果、後発(ジェネリック)のインプラントメーカーであるPLATON社製インプラントの導入によりインプラント治療を1本18万5000円から提供できるようになりました。この18万5000円(白い歯であれば1本21万円)という価格であれば、インプラント治療がかなり身近なものに感じて頂けるのではないかと思います。さて、この日本の後発インプラントメーカーであるPLATON社製のインプラントが悪いものかと言われると、決してそうではないと考えています。もしも悪いものであれば、私たちは決して導入はしていません。PLATONインプラントは、厚生労働省の認可が下りている高度管理医療機器として日本の多くの医療機関で使用されていて、今のところ大きなトラブルは報告されていません。従って、私たちは治療費を抑える手段として、症例によってはPLATON社製のインプラントを使用することも一つの選択肢と考えています。決して安いから悪いとか、長持ちしないということはないと思います。要は、ブランドのもつ信頼性をどう考えるかということです。ただ、信頼性とは別の話として、前述の2社のインプラントにしかできない治療というのはあります。例えば、オールオン4などの特殊な治療はNobel Biocare社製のインプラントが第一選択となります。また、前述の2社は世界100カ国以上で使用されているグローバルブランドですが、PLATON社製インプラントは主に日本と東南アジアの数カ国でしか使用されていないという事実はあります。従って、これから海外で生活される可能性のある方や、海外勤務が長期にわたる可能性のある場合には、インプラントのメインテナンス(定期検診)や何か問題が生じた場合などに海外の歯科医療機関での対応を考えると、グローバルブランドの先発インプラントメーカー製を使用した方が安心ということは言えると思います。最終的には、患者となるあなたが医療機器のブランドや信頼性についてどう考えて選択するかということだと思います。


【質問】あべやま歯科クリニックは、ホームページで安いインプラント治療費について具体的な値段などについて表示していないのは何故ですか?他の歯科医院では、目立つように書いてあって判りやすいのですが、あべやま歯科は判りにくいです。いろいろ尋ねて、やっとプラトンインプラントで銀歯で良ければ1本18万5000円から治療可能ということが判りました。もう少し、判りやすく値段を表示した方が、良いのではないでしょうか。

【回答】ご意見有り難うございます。率直に申しまして、当院は、インプラントのディスカウントショップにはなりたくありません。大学病院レベルの高品質の治療を低価格で提供するという姿勢を崩さないように患者さんに理解して頂くため、ホームページでのディスカウントショップ的な治療費表示はしていないということです。ホームページに『インプラント○○.○万円の低価格!』などと宣伝すると、どうしても薄利多売のイメージになり、当院の治療方針(トリートメントポリシー)から外れてしまいます。ホームページに派手に治療費を書けば、低価格だけに惹き付けられて沢山の患者さんが来て頂けるのかもしれません。しかし、インプラントは家電製品とは違い、低価格だけで勝負しても治療の質が低ければ何の意味もありません。私たちは当院の治療方針や治療内容、治療への価値観などにまずは共感して頂けて、その上で様々なインプラント治療の選択などにおいて、他の医療機関より安い費用での治療も選択できるようなオプションを用意しているに過ぎないと考えています。低価格だけを理由に当院が選ばれることを敢えて避けているため、ホームページに安い治療費を派手に表示していないと理解して頂いても結構です。ただ、ホームページにおいて治療費が判りにくいというご意見に関しましては、検討課題と認識しております。貴重なご指摘有り難うございました。

 

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インプラントだけが良い治療か?

2010年09月28日 | あべやま歯科クリニック
インターネットで『インプラント』と検索すると、ものすごい数の歯科医院がヒットしてきます。そのほとんどが、インプラント治療が最も最先端で良い治療であり、あとは、値段が安いとか痛くないとか、さあいらっしゃい!いらっしゃい!という感じですね。最近、歯科業界も競争が激しく、宣伝が多いのは仕方がないことと思います。
そこで、、、当院のホームページを読まれて、『おや?』と思われた方も多いと思います。当院は、グローバルスタンダードなインプラント治療を大学病院とほぼ同レベルで提供してきましたが、決して『さあ、インプラントが一番!いらっしゃい!』という感じのホームページではないことにお気づきになったのではないでしょうか?
我々は、大学病院での多くの症例や臨床研究報告を通じて、インプラントは万能ではないことを知っています。もちろん、多くの症例においてインプラントを使えば、これまでの治療法より、よく噛めて、不快感もなく、見栄えも良い歯が入ることは事実です。症例によっては、インプラントでないと、満足いく結果が得られないことも多いと考えています。しかし、、、しかしです。症例によっては、あせってインプラントをせず、まずはリジッドサポートのパーシャルデンチャーなどの保険適用外の『国際標準の入れ歯』を試してみた方が良い場合もあるのです。比較的年齢が若い方で、部分的に歯が無くなった場合、歯が無くなる度にインプラントを入れて行くと、数十年後にはとても多くの数のインプラントが口の中に入ってしまうことになります。それはそれで良いのかもしれません。しかし、症例によっては、まずは『国際標準の入れ歯』であるリジッドサポートのパーシャルデンチャーを試し、うまく行けば10年20年と使用できる可能性があるのです。ただ、残念ながら、『入れ歯』ですから残った歯の負担は少し増えますので、将来は残った歯がダメになることもあるでしょう。その時になって、インプラントを考えても遅くはないかもしれません。
先ほども言いましたが、『入れ歯』は残った歯を支えにしますので、バネのようなもの(維持装置と言います)がかけられた歯は負担が増えます。これをスゴく嫌う方がおられます。もちろん私たちも嫌いです(それがイヤで最先端のインプラント治療を導入したのです)。しかし、インプラントの場合、確かに隣の歯を支えにはしませんので、同じ顎(あご)の歯の負担は増えませんが、噛み合う相手のあごの歯(対合歯と言います)の負担は激増します。たとえば、下あごの歯をインプラントにすると、それと噛み合う上あごの歯の負担は増えるのです。天然の歯は歯根膜という柔らかい靭帯組織に囲まれていますので、正常な状態でも少し動くのですが、インプラントは骨に固定されて全く動かず、あまりにもしっかりし過ぎてしまうため、このようなアンバランスが生じてしまうことがあるのです。
従って、『インプラントは他の歯に負担をかけない良い方法』であり、『入れ歯は他の歯に負担をかける悪い方法』であるとは一概に言えるものではありません。場合によっては、インプラントで自分の歯をダメにすることもあります。このことを良く理解して頂きたいと思います。
今回のコメントでは、インプラントに期待をして読みに来られた皆様を混乱させてしまったかもしれませんね。要するに、インプラントは多くの症例において最良の選択肢である可能性が極めて高いのは事実ですが、場合によっては、他の方法が選択されても良い場合があるということです。私たちが一番心配しているのは、今の日本では、保険外の良い治療としてはインプラントだけしか選択肢がないようなイメージができつつあることです。
欧米に行けば、それは違うことが判ると思いますが、日本では、ネットを見る限り、インプラントに余りにも偏った説明、宣伝がされています。あるいは、全く逆に、インプラントは危険なダメな治療で、従来の入れ歯が一番良いという宣伝をされているホームページもあります。エビデンス(科学的根拠)から言うと、インプラントの有効性は明らかで、患者さんのQOLを向上させるというデータや良好な長期経過の医学論文は世界中から山のように出されていますので、インプラントがダメな治療であるというのは明らかに間違った主張ですが、インプラントしか有効な治療法がないというのも間違った主張/宣伝です。当院では、日本の保険制度を超えて、グローバルスタンダードな欠損補綴(歯を失った方に対する)治療を提供して行きたいと考えています。
今の日本のインプラント治療一辺倒の問題点に気づかれた方が一人でもおられたら、嬉しく思います。
みんなで、もっと幸せになりましょう。それが、私たちの願いです。

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治療をしないで様子を見るという判断ができる歯科医院

2010年06月24日 | あべやま歯科クリニック
あべやま歯科クリニックでは、インプラント治療に関しては副院長の寺田先生を中心に大学病院の専門医も加わり全症例カンファレンスを行なっています。従って、治療をお急ぎの患者様には大変申し訳ないのですが、当院においては少なくとも初診日に「即日手術」ということは有り得ません。X線CT撮影などの検査を行った後のご来院時に、カンファレンスの結果を踏まえて現時点で考えられる最良の治療計画をご説明致します。もちろん、必ずしも私達の考えと患者様の思いが一致するとは限りませんし、医療における治療法選択の正解は必ずしも1つではありません。どうか、治療に対するご希望や願い、また疑問に思うことなど、どんなことでも結構ですのでご遠慮なくお気持ちをお聞かせ下さい。
私達は、単に患者様が失った歯を生やすことを目的として治療をしているのではありません。治療を通じて、患者様に、今よりも、もっともっと幸せになって頂くことが私達の目的であり、心からの願いでもあるのです。
現代における患者中心の医療の目的は、病気を治すことではなく患者様を幸せにすることです。そのためには、患者様の状況によっては「無理してインプラントせず、しばらく様子を見る」という判断、すなわち「治療をしない」という判断も、時には正解となる場合もあると考えています。患者様中心の医療判断と治療の提供を常に心がけながら、診療して参りたいと思っております。

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4月/インプラントの治療費part.3

2010年04月02日 | あべやま歯科クリニック
4月に入って、新しい副院長として大学病院インプラント科から寺田先生が着任され、衛生士さんも2名増えて春の賑わいとなっているあべやま歯科クリニックです!
前回の記事に、当院のインプラントの治療費は、『最も高額なセラミックス製の白い歯にすると総額で1本最大35万円程度となります』と記載しました。このことについて、多数お問い合せがありましたのでこの場を借りてお答え致します。
最も多かったご質問/疑問は、「最大35万円ということは判ったが、最小でいくらでやってもらえるか?」というものでした。インプラントの治療費については、大学病院でも1本だけの場合セラミックスにすると最大45万円近くかかりますし、近隣のインプラントを専門性をもって治療されている歯科医院の治療費をWebで調べても(A歯科:1本367,500円、B歯科:378,000円、C歯科:インプラント手術料1本315,000円+上部構造(メタルボンド:注 白いセラミックスの歯)105,000円=合計;1本42万円)35-40万円といったところです。
ただ、最近、非常に安価なインプラント治療が増えてきています。これは、様々な方法でコストを抑えていると考えられますが、一部の報道でありましたように、不適切なインプラントの治療方法で治療費を安くするというのは言語道断で許されるものではありません。しかし、昨今の経済事情等を考えると、インプラントの治療費を負担できない、あるいは「もう少し治療費が安ければインプラントするのに。。。」という方が増えてきているのも事実です。治療費の問題で、最善の治療を提供できないジレンマが、今、実は最大の問題になってきています。
そこで、当院では、ノーベルバイオケア(世界トップブランドで最も歴史が長い、スウェーデン製)の高価なインプラントだけでなく、他メーカーのものも使用できる体制を整えました。こうすることで、治療費を「安くする」というよりは、「選べる」ようにしようということです。ただ、患者様の中には、体の中に埋め込むものなので「最も信頼性の高い製品」を使って欲しいというご希望をお持ちの方もおられますので、その場合はノーベルバイオケアの製品を使うことになりますが、中には、「少しでも治療費を安く」というご希望の患者様には、他メーカーのものでご希望に添う形がとれるように体制を整えました。但し、症例によっては、(とくにオールオンフォーなどの場合)どうしてもノーベルバイオケア社のインプラントしか使えない場合もあります。
繰り返しますが、前回の投稿でも書きましたが、電話で単純に「一本いくら?」という比較検討は、ある意味大切な情報が得られない調べ方です。ぜひ、一度、ご来院頂き、担当医のコンサルテーションによって、あなたの場合〈どのような治療〉で〈どこのメーカーのインプラントを使い、全部でどのくらいの費用がかかるのか〉をご確認頂き、この内容で複数の医院と比較検討されるのが良いように思います。
最近、「歯科医院に行ってみたらホームページに書いてあることと全然違っていた!」という話をよく耳にします。当院では、そのようなことがないように、スタッフ一同4月より心も新たに頑張っていますので、どうか宜しくお願い申し上げます。

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インプラントの治療費(再び。。。)

2009年09月10日 | あべやま歯科クリニック
最近、インプラントの治療費についてのお問い合せが多数寄せられています。
ある意味、高額な医療費だけに当然といえば当然ですが、問題は、そのお尋ねのほとんどが『1本いくらか?』というものであることです。この『1本いくら』という考え方は、非常に誤解を招きやすい表現方法なのです。
たとえば、、、

右上奥歯4本をインプラントに変えると
どれぐらいの費用がかかるか?

というお問い合せがあったとします。

誠に残念なのですが、これだけの情報では、
具体的な治療費の総額を提示させて頂くことが出来ません。

その理由としては、次のことが挙げられます。

上あごの場合、単純なインプラント治療ができないケースが多く、
場合によっては、サイナスリフト(骨移植)等の治療費が発生する場合があります。
従って、単純に一本いくらという表現では、治療費の総額が見えてきません。

また、さらに重要なことは、
抜かれた(失った)歯の数と必要なインプラントの数は必ずしも一致しないということです。
たとえば連続した4本の歯がない場合、必ずしも4本のインプラントが必要とは限りません。
従って、インプラント1本いくらという治療費の説明では、
治療に必要な治療費の総額を単純に算定できません。

歯科医院で、よくインプラント一本○○円という表示がありますが、
(当院は、インプラント手術料1本195000円です。これに
歯を取付ける部品や歯の料金が加わります。最も高額なセラミックス製の白い歯
にすると総額で1本最大35万円程度となりますが、奥歯4本の場合、
インプラントの本数は3本、あるいは場合によっては2本で済む場合もありますので、
治療費の総額は大きく変わってしまいます)
お口の中を拝見させて頂き、必要な検査を行ってからでないと、
実際にいくら治療費がかかるかは、何とも言えないのです。
また、インプラントの上に取付ける歯の種類(白いセラミックスの歯、金属の歯など)
によっても治療費は異なります。

インプラントの必要数は、
患者様のかみ合わせの状態、顎の骨の状態、使用するインプラントの種類、
手術方法などで変わります。
当院では、可能な限り、少ない本数で
最大の治療効果を上げるよう
CTを撮影してコンピュータで診断した上で
使用するインプラントの種類や手術法を選択し
患者様ごとにインプラントの使用本数を決定しております。

繰り返しますが、一本いくらという治療費の提示では、
治療全体に対していくら必要かという
最も重要な答えを正確に出すことができません。

どうか、一度、ご来院頂き、
お口の中を診査、診断させて頂いて、
治療計画と治療費用について
詳しく御説明させていただければと考えています。

お電話やメールで、ハッキリとした治療費の総額が呈示できないことを
どうか、ご理解頂ければ幸いです。


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『名医の最新治療2009』(朝日新聞社刊)

2009年03月13日 | あべやま歯科クリニック
少しずつですが、患者さま中心のMIインプラント治療、MIすなわちミニマルインターベンションという用語と共に、「あべやま歯科クリニック」の名前が少しずつ広く知られるようになってきました。昨年末発刊された朝日新聞社刊『名医の最新治療2009』にも当院のMIインプラント治療が取り上げられました.これもみなさまに支えられてのこと、あたたかいご支援のおかげと深く感謝しております。スタッフ一同、患者様の幸せのために一生懸命頑張っていますので、今後ともどうか宜しくお願い致します。

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あべやま歯科クリニックができることできないこと

2007年12月24日 | あべやま歯科クリニック
ミニマルインターベンションインプラントの特集があちこちで組まれるようになり、歯科医師向けの専門書も出版されるようで、ようやく患者様中心のインプラント治療が広がりつつあることを実感しているあべやま歯科クリニックです。
さて、我々、あべやま歯科クリニックは医療法上では『診療所』に区分されている規模の小さな医療機関です。規模の小さな医療機関の特徴を活かし社会に貢献できることは、2つあると思います。
ひとつは、『地域密着』です。地域に根ざした、アットホームな雰囲気、そして、御家族も含めて全てを知り尽くしたあたたかいケア。そして、マーケッティングの世界では、『地域一番』を目指すことが『商売繁盛』の秘訣と言われて久しいのですが、果たして歯科医院はそれで良いのでしょうか?小売業であれば、同じ地域の他店より『価格が安い』というのが『決定的な差別化』になるのですが、歯科医院は同じモノを他の医院と競争して売っているわけではありません。『地域一番』のような経営戦略をあまりに追求すると、患者様のQOLを向上させる『医療サービス』とは別のところに歯科医院スタッフが力を注ぐという本末転倒が起ってしまう危険性を感じます。
もう一つのキーワードは、『専門性』でしょう。大きな病院は、確かに専門医がいるのですが、どうしても小回りが利きません。入院が必要な手術は大学病院との連携が必須ですが、それ以外のインプラント手術であれば、個人病院で十分対応可能な場合が多いのです。当院は、インプラント手術に関しては、欧米のインプラント専門クリニックと同等かそれ以上のレベルにあると考えています。しかし、当院は、小児歯科における咬合誘導や本格的な矯正などは専門医が不在ですので、治療が必要な場合は、専門医院か大学病院に紹介しております。当院は、歯科医師2名でやっている小さな医療機関ですので、何でもできるわけではありません。もちろん、一般的なこどもの歯科治療やかんたんな矯正(プチ矯正)などはやっていますが、専門医が治療した方が良い症例に関しては、きちんと他の医療機関に紹介し、連携して治療しております。これは、医科(お医者さん)の世界では、当たり前の話なのですが、歯科では、常勤医1名の診療所でも『一般歯科・小児歯科・矯正歯科』など複数の専門診療科を掲げて、自院で何でも対応できるということをうたっている場合が多いのです。何でもできるというのは、素晴らしいことだと思いますが、当院では、MIインプラント治療という『専門性』を明確に打ち出して、患者様にわかりやすく信頼される『地域一番』の『高度な専門性を持った』歯科医院になりたいと思っています。

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米国最新インプラント情報

2007年05月30日 | あべやま歯科クリニック
先々週末から副院長の木村Dr.が米国に研修に出かけたため、知らずに来院されたインプラント希望の患者様には大変御迷惑をお掛け致しました。木村Dr.は、Nevada州Las Vegasでインプラントに関する世界最大規模のミーティング(Nobel Biocare World Conference 2007)に参加した後、臨床研修を受けたロマリンダ大学附属病院インプラント科へ久し振りに立ち寄って、先週金曜日にやっとあべやま歯科クリニックに戻ってきました。米国のこのミーティングでは、即時インプラントやオールオン4などに加え、脳腫瘍外科などではかなり普及してきているコンピュータ支援手術が大きな注目を浴びていました。コンピュータガイドによるこの最新の手術法では、歯茎の粘膜を切り開かず(フラップレス手術と言います)に、確実に狙った位置と方向にインプラントをアッと言う間に埋入することができます。患者様に優しい手術法で術後の痛みも出血もほとんどありません。もちろん、条件さえ揃えば、その日に仮歯をお入れすることも可能です。
あべやま歯科クリニックは、世界的にみても最新の手術法であるコンピュータガイデッド・フラップレス手術を提供できる数少ない医療機関です。私達は、患者様に優しいインプラント治療の実践に積極的に取り組んでいます。手術が終わった次の日に、『腫れも痛みも全くありませんでした』と教えて頂ける患者様の笑顔のために、これからも一生懸命頑張りたいと思います。

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未来のインプラント?

2007年05月06日 | あべやま歯科クリニック
患者の歯に取り付けて、時間になると自動的に薬を飲ませてくれる「サイバーインプラント」の開発が欧州で進められているというロイターの記事IT Media Newsで配信されていました。インプラントの多目的使用は、他にも多くの研究が進行中のようです。未来のインプラントにどのような機能が付加されていくのか、ちょっと興味あるところですね。
歯を失った患者様にとって、多くの場合、インプラントはQOL(生活の質)を向上させる最も確実な治療法と考えられます。事実、当院でも、最近は大変多くの患者様がインプラント治療を選択されています。しかし、私達あべやま歯科クリニックとしては、まずは可能な限り自分の歯をしっかり予防管理して一生使い続けて頂きたいのです。でも、予防管理が大切って言うのは簡単ですが、実際は、これがなかなか難しいんですよね。歯を失う原因の多くは「虫歯」と「歯周病」ですが、これらは、細菌による感染症です。人によって、あるいは糖尿病などの病気にかかることよって細菌に対する抵抗性が弱く(免疫の力が働きにくく)なっている場合には、一生懸命歯みがきをしても歯周病で歯がぐらぐらになって抜けてしまうことを防げない場合もあります。未来に向けて、サイバーインプラントだけでなく、虫歯や歯周病の細菌に対する抵抗力がとても弱いタイプの患者様に対する確実な治療方法を確立することがとても大切なことだと思っています。

サンデー毎日4月22日号

2007年04月16日 | あべやま歯科クリニック
毎日新聞社発行『サンデー毎日』4月22日号に、あべやま歯科クリニックの治療内容が紹介されています。MI(ミニマルインターベンション)インプラントの特集です。こういった、患者様の期待に応えた患者様に優しいインプラント治療がますます盛んになってくるものと思います。
受診された医療機関で、入院して腰の骨(腸骨)の移植が必要と言われた方や、上顎洞底挙上術(サイナスリフト)やGBR(骨誘導再生法)が必要と言われた方は、ぜひ、MI(ミニマルインターベンション)インプラントの考え方を実践している医療機関でセカンドオピニオンを得てみて下さい。そして、じっくり考えて治療方法を選択して下さい。

【ご注意】我々は、骨移植などの大がかりな外科処置がすべて不適切と言っているのではありません。そういった手術によって完璧に元通りに歯が生えたように見せることも可能です。しかし、最新の技術を駆使すれば、痩せた歯茎のまま、大がかりな手術を避けてインプラントができる可能性がありますし、インプラントに取付ける歯を工夫することによって、やせた歯茎をもとのカタチに見せる方法やその日に歯が入る方法があるということをすべての患者様に知って頂きたいのです。あなたの治療方法を選ぶのはあなた自身です。MI治療ではなく、大がかりな手術・骨移植を望む方もおられますが、それで良いのです。インプラントに限らず、医療において何らかの外科手術を受ける際には、十分に情報収集をして、あなたにピッタリの治療方法を選択して頂くことがとても大切なことだと思います。

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