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二時間サスペンスドラマ

「ドラマの視点」です!

相棒 汚れある悪戯

2007-06-26 | 二時間サスペンス
元旦スペシャル二時間30分というたっぷりとした内容。連続誘拐事件を背景に、殺したいほど憎んでいるにもかかわらず(殺意があるにもかかわらす)、はっきりとした行動で憎む相手を殺すことができなかった「女性」と「父親」の悲劇が描かれています。

相棒Ⅳ 第11話 元旦スペシャル「汚れある悪戯」
杉下右京/水谷豊、亀山薫/寺脇康文、薫の恋人で新聞記者の役・奥寺美和子/鈴木砂羽、小料理屋の女将さんの役・宮部たまき/高樹沙耶、鑑識係りの米沢守/六角精児
総務部の城崎愛梨(葉月里緒奈)、総務部長・平林(斎藤洋介)、畑山財閥の御曹司・哲弥(甲本雅裕)
「相棒」公式ページ

銀行に勤める女性がお昼休みに誘拐されます。犯人は捜査員をほんろう、身代金の受け渡し場所をさんざん振り回したあげく、要求した身代金五億は空からばら巻き、誘拐した女性はかすり傷なしで見つけ出されます。

しかし右京は女性が、「替えめがね」(いつも使っているものと違うめがね)で誘拐されたことに不審を持ち、さらに女性には縛られた形跡が乏しく、証言もあやふやなことから「狂言」であると見破ります。

そんな中、第二の誘拐事件が起きます。誘拐されたのは畑山財閥の御曹司・哲弥。またも非常線がはられ、捜査員は父親に「現金」を用意させ、それを指定通りマンションに配達すると、その部屋には「縛られ、すでに息絶えた哲弥」がいました。

調べを進めると、「殺された哲弥」と「第一誘拐事件で狂言を行った愛梨」は男女関係にあり、哲弥は普段から人をくったような行動をし、家族や周囲に波紋を広げていたことがわかりました。

「第一誘拐事件」は、「哲弥のいたずら」を「愛梨」が演じたものであることがわかりました。これは右京の推測通りです。

よって、「第二誘拐・殺人事件」は、とうぜん愛梨に疑いの目が向きます。しかし右京は「放蕩息子を恨むとすれば父親ではないか……」という推理にたどり着き、畑山の父が浮上します。

「二度目の誘拐も狂言……」だったことがわかりました。愛梨は「一度目の誘拐」の顛末を父親に相談したことで、父はついに息子への未練を断ちます。これまでさんざんてこずらせてくれた息子を自分の手で……と思いつめ、

二度目の誘拐事件は、「哲弥が自身の発案で――自分が誘拐されたといって実家に身代金を要求する」というもので、それらしくみせるために、自らの体を縛り付けられた映像をネットに流し、ホントウらしくみせようと手の込んだことを考えました。

しかしそれが思わぬ結果を……。ネットに流す映像を撮り終えた後、愛梨は、哲弥に「血を抜くという暗示(実験のようなもの)」をかけ、これにかかった哲弥は縛られたままショック死するという結末となりました。

じつは父親は自分の手で息子を殺そうと思いその場にきたのでしたが、すでに死体となった息子の首にもう一度ヒモを巻きつけ(すでに死んでいましたがそれでも自分の手で殺したいほど息子の悪癖に我慢ならなかった)、「二度殺す」という結末であったことがわかりました。

元旦スペシャルとあって、普段は省略されるような、捜査手順や配置などもわかりやすく紹介。視聴者をぐっとテレビの中に引き込んでくれました。最後は、薫の「結婚届け」というお年玉もあり、新春の門出にハナを添えていました。(2006年元旦放送/ドラマの視点)

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