
映画『アイミタガイ』を観て、私自身の日常の出来事と重ね合わせながら、多くのことを考えさせられました。
この映画では、主人公の梓が亡くなった親友・叶海に対してメッセージを送り続ける姿が描かれています。これを見て、私も、息子を亡くしたときのことを思い出しました。しばらくの間、彼のSNSアカウントを開いては、過去のメッセージを読み返し、何か返信が来るのではないかと錯覚したことがあります。この映画の梓の姿は、そんな経験と重なり、とてもリアルに感じました。
また、作中では「小さな優しさが巡り巡って人を救う」というテーマが描かれています。私は以前、仕事が忙しくて心が疲れていたとき、何気なく通りすがりの人に「おはようございます」と声をかけられたことで気持ちが少し軽くなった経験があります。たった一言でも、人の心を温めることができるのだと気づいた出来事でした。この映画でも、登場人物たちがささやかな優しさを受け取り、それが次の誰かへと伝わっていく様子が印象的でした。
特に心に残ったのは、梓の叔母が訪問ヘルパーとして93歳の女性を訪れる場面です。その女性は過去の辛い経験から前に進めずにいましたが、梓との会話をきっかけに、自分が誰かを支えていたことに気づきます。
『アイミタガイ』は、私たちが普段見過ごしてしまうような「小さな優しさ」が、実は大きな影響を与えていることを思い出させてくれる映画でした。日常の中で、ちょっとした親切や思いやりを意識するだけで、もっと温かい社会になるのかもしれません。この映画を観た後、私も普段の生活の中で、もっと人に優しくしようと思いました。
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