医療の現場における報連相はタイミングがとくに重要です。人手不足などの影響で現場のスタッフ全員が忙しい環境におかれていることが多く、タイミングを誤ると業務そのものの妨げになってしまいかねないからです。
そんな看護師の報連相における適切なタイミングについては「緊急性」が最大のポイントとなるでしょう。簡単に言えば急を要する内容はすぐに伝える、緊急性が低い場合には後回しでもOKとなります。
そしてこの「緊急性」の高い/低いを決めるポイントのひとつが「状況が悪化したかどうか」です。例えば患者さんの様態が急速に悪化したなら当然すぐに主任なり先輩の看護師なりに相談することが必要です。あるいは業務の内容が変更されたとき。これは切迫した状況ではありませんが、報連相が遅れると業務に支障をきたしてしまいかねません。例えば患者さんに熱があったので本来今日行うはずだった入浴を取りやめにすることになった場合、スタッフが準備をする前に連絡しておかないと無駄手間になってしまいます。
一方わからないことがあったとき、困ったときなどは急いで報連相したくなるものですが、伝える相手の邪魔にならないよう必要に応じて後回しにするなどの配慮も欠かせません。
もうひとつ、報連相のタイミングについて注意したいのは「行う場所」です。内容によっては患者さんのプライバシーや尊厳にかかわることもあります。他の患者さんがいるところや会話が聞かれやすいところでは避け、ナースステーションや使われていない個室などで話すようにしましょう。そうした適切な場所で報連相できるタイミングを見計らう工夫も求められます。報連相に関するポイントをもっと知りたい方は、「看護の仕事はすべて【報連相】で決まる」を併せてチェックしておきましょう。