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クラウドストレージソリューションを提供する製品の販売を通してクラウドの先に見えてくるものを書いていきます。

ITの最適化 (4) - クラウドの本命

2011-09-13 09:00:00 | 日記

IaaSには非常に大きなコストメリットがありました。サーバやストレージなどの物理リソースが保有から利用に移るだけでなく、ハードウェアや仮想化、ストレージの管理者さえ必要なくなります。しかし、OSやパッケージ製品の管理は利用者が引き続き行わなければならず、たとえばアップデートやパッチの投入などはクラウドでも引き続き必要です。

■ SaaSへの移行

もしお使いの業務がクラウドでSoftware as a Service (SaaS) としてすでに提供されているのであれば、SaaSを検討されることをお勧めします。CRM、Office Application、メール、情報共有基盤、ERPなど非常に多くのアプリケーションがSaaSとして提供されています。これらSaaSのサービスを使用することにより、IT部門はOSやアプリケーションの管理を一切行う必要がなくなります。

■ PaaSへの移行

SaaSが使用できないアプリケーションも数多くあると思います。ほとんどの場合はコアビジネスに関係するアプリケーションで他社との競争優位を作り出すためのシステムです。これらはパッケージで他社と同じものを使用すると競争優位とならないためカスタムアプリケーションとして自社で構築します。これらのアプリケーションをPaaSで動かすことでOSの管理は必要なくなり、利用者はPaaSの上で動いているアプリケーションの管理だけを行えばよいことになります。

■ SaaS/PaaSが本命と言われる理由

仮に今ある資産が全てSaaSとPaaSで構築できるとします。ノンコアシステム(または業務のサポート)のようなビジネスの真価を直接果たさない非競争領域のアプリケーションはSaaSを使用します。一方で、コアシステムとして業務変革や売り上げを拡大するような競争領域のアプリケーションをカスタムアプリケーションとしてPaaSの上に構築します。

今まで、ハードウェアやOSなどを管理するために発生していたコストはコアビジネスを業務部門と共に開発するリソースへ転換することができます。また、サーバ、ストレージ、ネットワークなどの物理リソースを持たなくてもよくなるだけでなく、それらを維持・管理する人的リソースさえ必要なくなります。

SaaSとPaaSを使用することで情報システム部門のコストの多くはコアビジネスのために使用することができるようになります。これが、SaaS/PaaSがクラウドの本命と言われる所以です。

■ 何をSaaS/PaaSに持っていくか

メールやCRMなどはSaaSを利用するだけでかなりの効果を短時間に得ることができるはずです。しかし、一度アプリケーション仕訳をされてはいかがでしょうか。社内のアプリケーションをコアビジネス、ノンコアビジネスに分けます。ノンコアビジネスのアプリケーションはSaaS候補です。SaaSがあればSaaSを利用し、SaaSがなくてパッケージとして提供されているのであればIaaSを使用します。ノンコアビジネスのアプリケーションを費用をかけて手作りするのは、できれば避けたいところです。

コアビジネスはPaaSの利用を検討します。しかし、PaaSはファイルのI/Oなどでコードの書き直しが必要になることもあります。移行費用が高額になるのであれば、そのままIaaSに移行します。アプリケーションライフサイクルが終わり、新しいアプリケーションを構築する場合や移行にそれほどコストがかからないのであればPaaSを使用します。

SaaS/PaaSにより情シス部門のコストを最適化し、業務部門と企業の収益に貢献するアプリケーションの開発が行える体制が望ましいのではないかなぁ、と思います。



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