風邪がきっかけで出始めた咳(せき)が数週間たっても治まらない、なんてことはないでしょうか?もしかしたらそれは風邪ではなく、すでに咳喘息になってしまっているかもしれません。
咳喘息は喘息と名がつくように気道の粘膜が炎症を起こし、過敏になっている状態です。そのため寒暖差や湯気などのちょっとしたことでも反応して咳が出てしまうのです。場合によっては香水などの匂いにすら反応して咳き込むこともあり、日常生活や仕事に支障をきたすようになってしまうこともあります。
こうした咳が長引いているのにもかかわらず放置してしまう人が多いのは、咳喘息には喘息に見られるような呼吸困難や喉からの音(喘鳴)といった症状がないためです。また市販薬の咳止めなどを飲んでやり過ごす方もいますが、咳喘息にはこれらの風邪薬や抗生物質はほとんど治療効果がないのです。咳喘息は進行すると本格的な喘息になる可能性が高く、早い段階で適切な処置をする必要があります。まれに自然に治っていくこともありますが、再発する可能性もありますから、やはり呼吸器内科などの専門医のもとで適切な治療を受けることがのぞましいでしょう。