今日は初夏の陽気だったようで。
そんな日の夕刻に、お通夜に行ってきました。
あらかじめ断っておきますが、冷酷で不謹慎な内容を書くと思います。今日の日記の苦情は受け付けません。
*****
昨日受けたメールは、知人の訃報を知らせるメールでした。
その時私はタクシーに乗っていて、少し開けられた窓から吹き込んでくる風に顔を強くなぶられていて。しかし気温が高かった為、むしろその強い風が心地よいとさえ感じていた時に、そのメールを受信しました。
最初は何かの間違いかとも思いましたが、立て続けに同じ内容のメールを別の人からも受け、それが事実なのだと分かりました。
しかし私は、ただ、
(そうか…)
とポツリと思った程度でした。
別に驚きはなく。ただ、そうか…と思ったんです。
そして不思議と、安堵感が湧いたんです…
*****
もう二年以上前になるかと思いますが。その時から既に、予兆が有りました。
その日は飲み会で、久し振りに会った彼女と話をした時にいろんな薬を服用しているという話になりました。私自身も仕事に疲れ、薬なしでは会社に行けない・眠れないと言った状況だったので、彼女の話にはよく耳を傾けました。
そしてその時思ったのが。
彼女の周りには、絶望的なくらいに彼女の味方がいない、ということでした。
実際そいういった病気は、個人差が非常に大きいものです。私も未だに薬付けですが、私は『薬を飲んで動けるなら、それでいい』と思っている為、その時点で彼女との闇の差は雲泥の差だったと思います。
その後二次会へと場所が変わったのですが、私はあらかじめ一次会まで…というより、その時私自身に闇が迫っているのを感じていたので、そうそうに切り上げざるをえなく。
別れ際、彼女に『話を中途半端にしか聞けなくて、ごめんね』と言って別れました。
そして、それが彼女との最後の会話になりました。
*****
彼女と私はそれ程親しい間柄ではなかったので、お互い携帯番号の交換などはしておらず、唯一彼女とまた話すことができるとしたら、そいうった多人数での飲み会に参加することでした。
しかし私が参加している時に、彼女が再び参加することはありませんでした。
*****
そして二年近くが過ぎ…彼女の訃報の知らせを聞いた時。私は静かに思いました。
(やっと…彼女の戦いは、終わったんだ…)
不謹慎極まりないですが、私は、彼女がもうこの世の中のあらゆる柵に縛られることがなくなり、彼女は自由になれたんだと思ったのです。
そして彼女はもう苦しむことはない。
(あぁ、お疲れさま…良かったな…)
とさえ、思いました。
*****
今日のお通夜で、彼女の顔を見ることが出来なかったのが残念で仕方が有りませんでした。隣で彼女の棺に頭を下げている二人をよそに、私は彼女の名残りはないかと棺をよく見ました。そして棺の上に置かれた携帯電話を見て、ようやく頭を下げることができました。
*****
あの時、もっと詳しく話していれば…などとは、思いません。しかし、時が経つにつれ静かに疑問が湧いてくるのは、押さえられませんでした。
何故、こんな最悪な結果になったのか…
自然と身内を恨めしく思ってしまいました。
しかしながらと言うか、伊流はやっぱり馬鹿で。
悲しくないわけ、ないじゃないですか。身内が一番辛いに決まっています。
お焼香をあげ、身内の方々へ頭を下げた時、はっきりと感じました。
(馬鹿だなぁ…私は)
と、その場を離れようとした時に。身内の方が席をたっていたので、思わずこう言ってしまいました。今思えば、余計なお世話も良いところだった思いますが。
彼女には小さい子供がいて、変わった名前をしていました。だから、子供の名前を聞いた時、私は思わずその名前の由来を聞いていました。
余計…と感じつつ。
『いつか、その子に名前の由来を教えてあげて下さい』
そう言って、その場をあとにしました。
*****
昨日アップしたリーゼは、彼女をイメージして描きました。それが、私が今彼女に対する思いなのです。
そんな日の夕刻に、お通夜に行ってきました。
あらかじめ断っておきますが、冷酷で不謹慎な内容を書くと思います。今日の日記の苦情は受け付けません。
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昨日受けたメールは、知人の訃報を知らせるメールでした。
その時私はタクシーに乗っていて、少し開けられた窓から吹き込んでくる風に顔を強くなぶられていて。しかし気温が高かった為、むしろその強い風が心地よいとさえ感じていた時に、そのメールを受信しました。
最初は何かの間違いかとも思いましたが、立て続けに同じ内容のメールを別の人からも受け、それが事実なのだと分かりました。
しかし私は、ただ、
(そうか…)
とポツリと思った程度でした。
別に驚きはなく。ただ、そうか…と思ったんです。
そして不思議と、安堵感が湧いたんです…
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もう二年以上前になるかと思いますが。その時から既に、予兆が有りました。
その日は飲み会で、久し振りに会った彼女と話をした時にいろんな薬を服用しているという話になりました。私自身も仕事に疲れ、薬なしでは会社に行けない・眠れないと言った状況だったので、彼女の話にはよく耳を傾けました。
そしてその時思ったのが。
彼女の周りには、絶望的なくらいに彼女の味方がいない、ということでした。
実際そいういった病気は、個人差が非常に大きいものです。私も未だに薬付けですが、私は『薬を飲んで動けるなら、それでいい』と思っている為、その時点で彼女との闇の差は雲泥の差だったと思います。
その後二次会へと場所が変わったのですが、私はあらかじめ一次会まで…というより、その時私自身に闇が迫っているのを感じていたので、そうそうに切り上げざるをえなく。
別れ際、彼女に『話を中途半端にしか聞けなくて、ごめんね』と言って別れました。
そして、それが彼女との最後の会話になりました。
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彼女と私はそれ程親しい間柄ではなかったので、お互い携帯番号の交換などはしておらず、唯一彼女とまた話すことができるとしたら、そいうった多人数での飲み会に参加することでした。
しかし私が参加している時に、彼女が再び参加することはありませんでした。
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そして二年近くが過ぎ…彼女の訃報の知らせを聞いた時。私は静かに思いました。
(やっと…彼女の戦いは、終わったんだ…)
不謹慎極まりないですが、私は、彼女がもうこの世の中のあらゆる柵に縛られることがなくなり、彼女は自由になれたんだと思ったのです。
そして彼女はもう苦しむことはない。
(あぁ、お疲れさま…良かったな…)
とさえ、思いました。
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今日のお通夜で、彼女の顔を見ることが出来なかったのが残念で仕方が有りませんでした。隣で彼女の棺に頭を下げている二人をよそに、私は彼女の名残りはないかと棺をよく見ました。そして棺の上に置かれた携帯電話を見て、ようやく頭を下げることができました。
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あの時、もっと詳しく話していれば…などとは、思いません。しかし、時が経つにつれ静かに疑問が湧いてくるのは、押さえられませんでした。
何故、こんな最悪な結果になったのか…
自然と身内を恨めしく思ってしまいました。
しかしながらと言うか、伊流はやっぱり馬鹿で。
悲しくないわけ、ないじゃないですか。身内が一番辛いに決まっています。
お焼香をあげ、身内の方々へ頭を下げた時、はっきりと感じました。
(馬鹿だなぁ…私は)
と、その場を離れようとした時に。身内の方が席をたっていたので、思わずこう言ってしまいました。今思えば、余計なお世話も良いところだった思いますが。
彼女には小さい子供がいて、変わった名前をしていました。だから、子供の名前を聞いた時、私は思わずその名前の由来を聞いていました。
余計…と感じつつ。
『いつか、その子に名前の由来を教えてあげて下さい』
そう言って、その場をあとにしました。
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昨日アップしたリーゼは、彼女をイメージして描きました。それが、私が今彼女に対する思いなのです。