及川輝治の政治日記 

及川輝治の政治への挑戦!

ラ・マルセイエーズよ 他者の悲しみにも思いを馳せよ

2015-11-19 | 日記
もう一度強調しよう。如何なるテロ行為・無差別・差別殺人・戦争を許さない。人間を殺すなと。
 パリの事件現場、抗議・追悼集会等では、市民の「ラ・マルセイエーズ」が力強く流れていた。フランス革命の、そして人権の尊厳を自ら確認しているのだろう。民主主義発祥の地でもある。だからこそパリ市民に言いたい。テロとの戦い、同時に君たちの旧植民地シリアでの惨状に思いを馳せよと。アメリカは無人爆撃ー最も汚い殺戮行為ー君の国は空母シャルル・ドゴールからだ。アメリカはともかく何故フランスがシャカリキになってシリアを攻撃する意図が分らない。「ラ・マルセイエーズ」は侵略者と戦う呼びかけの歌ではなかったのか。映画「カサブランカ」それは忘れえない思い出だ。ナチ支配下のカサブランカ、その一つの酒場でのことだ。ナチ将校たちが歌う「国歌ラインの守り」に対抗して「ラ・マルセイエーズ」がそれを圧倒する。
 パリ・フランスは日本人が大好きな国・街であったろう。凱旋門からコンコルド広場に至るシャンゼリゼ通り、ルーブルなど数々の美術館、セーヌ川、シャンソンを聞きながら夜更けるまで飲み明かす街。どれだけ多くの日本人が憧れ、楽しんだことだろう。ヒトラーも破壊できなかったその街の中心地でテロが起きた。驚きと怒りは大きい。でも 歴史と世界遺産のシリア首都ダマスカスはどれだけ破壊されているのか。それは許されていいのか。絶対に否である。
 フランス オランド大統領は社会党である。5月革命に参加した活動家の多くが参加しているとも言われる。しかし保守党との政策上の相違は見られなく、政局の構図は社会党・保守党対ネオナチ国民戦線との関係にあると言われる。旧共産党や社会党の支持基盤であった労働者や低所得層の多くはルペン(国民戦線)支持者だ。新左翼勢力も市民権を持つと言われるが不明である。この傾向はフランスだけにとどまらず欧州連合各国に共通する情勢である。
 イスラム国(I S)問題に方向を間違えとき世界は一層大きな不安に包まれることになるだろう。strong>

オランドの手は血まみれだ リビア・シリアの市民の血だ

2015-11-18 | 日記
パリでのテロを糾弾する。無差別殺人だからではない。オランドは戦争宣言をする。その通りである。中東の紛争は明らかに戦争である。戦争宣言なき戦争である。従って戦争責任者なき戦争でもあり、講和条約も終結宣言もなき戦争である。勿論ジュネーブ条約などの当事者を規制する条件も存在しない。
 パリでのテロを無差別殺人と非難する、関係のない人間を殺したと怒る。バカを言わないで貰いたい。戦争は無差別殺戮であり、破壊である。3月10日 東京は米軍の焼夷弾爆撃により、一夜にして10万人が焼き殺された。原爆もそうである。シリアではアメリカ有志連合の爆撃が執拗に続けられている。そこは砂漠地帯ではない。イスラム国(I S)もいるが、シリア市民とその生活の家庭がある。どれだけの市民・婦女子が殺されたか数字では表せない。だから難民となって家・土地をすてて逃げる。この事実を自分の身になって考えてほしい。パリ市民の怒りは勿論理解できる。しかしその理由は、まさか自分たちが攻撃されるとは思っていなかったに違いない。貴方たちの税金で作られた輝かしき空母「シャルル・ドゴール」がシリアで爆撃・殺戮を行っているのだ。オランドの手は血まみれなのだ。それを君たちは支持しているのか。そう云えばシリアはフランスの植民地だったからか。同じくリビアでもオランドはカダフィを殺し、市民を殺し、その結果は周知のとおりリビア社会は事実上無政府状態にある。無差別殺人も差別殺人も、戦争もやってはならない犯罪行為なのである。
 パリ市民の、世界中の市民の怒りは、なぜ中東でこんな戦争が、殺戮が行われている原因の究明・追及に向かわなければならない筈だ。オスマントルコ、西欧植民地と深い傷を背負ってきた中東であるが、ここでは直近の歴史を見る中で、単純に、基本的に事実を解明したい。 
 第一にイラク戦争である。サダムフセインが大量破壊兵器を持っているとして、アメリカがイラクと戦争を開始する。世界に情報網を持つアメリカがその事実を知らなかったとは絶対考えられない。典型的なデマ情報を基に進められた侵略戦争であった。サダムフセイン政府は崩壊し主流のスンニ派は追放される。新政権は事実上アメリカの傀儡政権となり、その存続をアメリカの駐留に依存する。旧政権の多数派はイスラム国(I S)となりアメリカとの対決を進める。イラクの土地は彼らの故郷であり、敗れたとしてもそこを去ることは出来ない。行くところもない。  
 第二はシリアである。シリアも複雑な歴史を持ちクーデターなどの経過を経て1971年にはアサド大統領による安定した政権が誕生する。(現アサドの父)この結果 シリアは古い歴史と美しい国土を舞台に観光立国として安定した政治を進めていた。古都 ダマスカス、アレッポ、ボスラ、そしてパルミナの遺跡など世界有数の観光地である。勿論アサド政権による殺戮などの弾圧は行われていない。
 問題が発生したのは2011年以降の内戦からである。正直 批判的勢力が存在すことはどこの国でも当たり前のことだ。政府はは統一軍を持つ。これも当たり前のことだ。しかし、アメリカは反政府勢力に武器を供与する。このため内戦と言う戦争が始まる。
 イラク戦争と同様に、国際的に認知されている国家に対し、アメリカが反政府勢力に加担しるパターンで紛争は中東全体を巻きこむ。
 第三に、世界各国から若者たちがイスラム国(I S)に参加し続けている事実である。彼らは死を恐れていない。何故なのか。
 第四にクルド人とその国家の存否である。

 当たり前のことだが世界はイスラム国(I S)への攻撃強化で足並みを揃えようとしている。今までとどこが違うのか。難民拒否の運動も高まりを見せる。右翼・ネオナチ勢力が急速に勢力を拡大せている。オランドより国民戦線 ルペンが政党第一位を窺う。中東問題は欧州連合の存立に関わる様相を示す。引き続き検討を進めたい。/strong>

アベノミクス「三本の矢」は何をもたらしたのだろうか

2015-11-10 | 日記
日本の経済は良くなっているのだろうか。マスコミなどの世論調査を見ると否定的な意見が多い。しかし安倍総理は良くなっていると云う。では具体論として「三本の矢」はどうであったのか。いつの間にか議論・総括は消えて「新三本の矢」に焦点が移されようとしている。安倍晋三がウソをつくことは認めよう。しかし通称エコノミスト達の存在である。彼らの多くはアベノミクス三本の矢」を評価してきた。その責任上その総括をするのは当然のことである。でなければ単なる政府の御用学者に過ぎない。残念ながら政府の「専門委員・有識者」等の職を得、そしてマスコミ界に名を馳せるエコノミストが意外に多いのも事実だろう。海外の論調をみてもアベノミクスを評価するものはごく少数ではなかったか。当たり前だ。安倍晋三がやったことはたった一つ金融緩和ーお札の大量印刷だけである。その結果の円安は、大企業に輸出・為替差益をもたらし、庶民には生活必需品の高騰をもたらした。言葉を換えれば「大企業には補助金」「国民には増税」である。加えて40%に達した非正規労働者を生んだ労働法制の改悪である。実質賃金は低下を続けている。景気は悪い、見通しは暗い。株価は上昇したと言われているが、海外投資家たちは、円価値の下落分を調整したに過ぎないと分析する。その通りではないか。
 こんな事態を作り出す安倍内閣をどうして国民は支持するのだろうか。それは民主党他野党の責任だ。民主党内閣での失望・不信は今なお消えることがない。併せて安倍晋三と気脈を通じ野党分解に狂奔する橋下 徹。環境は深刻であるが、嘆いている事態ではない。、もう一度立ち止まり考えて見たい。

「絶望の非正規」は私たちの家庭を崩壊へ導く

2015-11-03 | 日記
石坂泰三・土光敏夫と言う財界人がいた。財界の総本山「経団連」の会長経験者であり、財界の総理とも称賛された人物である。しかも二人は東芝出身である。日本の経済界を代表する企業は、重厚長大産業の鉄であり、電力である。それに自動車、電機が続く。その中で2代・4代と東芝社長が選任されている。まさに日本を代表する鉄・電力と比肩する企業として、異例と言っても良い人事である。
 その東芝が粉飾決算問題で大揺れに揺れている。三人の元社長は責任を追及され、まだ解決の目途も見えない。何故だ。3人の元社長は、能力を欠く愚鈍な人物だったのだろうか。石坂・土光氏らと比較できないほどの小物だったのか。そうとは思えないし、思わない。勿論粉飾決算を擁護する気は毛頭ない。原因は「儲からなかった」の一語に尽きる。そして株主達等の社会的圧力に屈服した粉飾工作である。バレないだろうと。その意味ではやはり大バカだったと言える。
 電機産業界は石坂・土光時代とはまったく様相を異にする。東芝だけではない。ソニー、パナソニック(松下)もかっての面影は消え、「世界の亀山モデル」シャープは惨憺たる現状にある。ここで考えなければならないことは、石坂・土光時代とは経済の実相は大きく異なる世界に突入していることだ。市場も、価額も、利潤もグローバル経済の中で激烈な競争にさらされている。品物を作れば売れる、儲かる時代は終わった。ドイツ フォルクスワーゲン問題も基本的には東芝と同根、インチキして生産コストを下げ、売りまくっていたのだ。国家規模でお札を刷りまくり自国通貨を切り下げて、輸出で儲けるのも同質である。
 資本主義経済にとって、利潤は至上命題である。そのためには何でもやらかす。そして生産コスト削減の最後の手段が労働賃金の切り下げである。派遣を含む非正規労働者の歯止めなき増大である。この結果がDNPに跳ね返るという悪循環、撞着を繰り返す。
 中流と信じてきた階層の崩壊、。年金生活者も厳しい。若者たちには未来はない。総下流老人への道だけが用意されている。貴方は故なき暴論と笑うだろうか。