このレンズは戦後の復興を支えた、NIKKOR-HC 5cmF2です、製造販売は1948年ですので77年前のレンズです、戦後、通産省の工業技術院で性能実験をして輸出で外貨をかせぐのに貢献したレンズです、ある研究所の理学博士の室長さんからいただきました実験デ-タ-ブックを見ますと、なかなか良い成績のレンズです、(なお、ニコンF用の50mmF2レンズは最至近45cmにおいてもその優れた性能を維持しているそうです)
当時のレンジファインダ-レンズ5cmはライカとゆえ最短撮影距離は1メ-トルですが、このレンズは途中でクリックを超えると距離計には連動しませんが1、5fee(45cm)まで感で接写ができましたが、現在はデジタルの時代により電子ピントでピントはピタリ約40cmは可能です、絞りは全作品解放のF2で撮りました。
素人の戯言ですが、デ-タ-ブックを頂きました室長さんの、教え子の方が、機械試験場で、世界初のカメラ耐久試験ロボットを発明して、カメラ耐久試験を昭和29年7月頃から試験の具体的計画を開始し、全部完了したのは昭和30年9月、試験した機種は、外国製1種、国産製2種で、ライカⅢfレンズ、ズミクロンF2付、キャノンⅣsbレンズ、キャノンF1、5付、ニコンsレンズ、ニッコ-ルf1、4付、
ヘリコイド、焦点調整、フイルム巻き上げてシャッタ-作動、などそれぞれ総計1万5千回ずつ繰り返し試験を行った、
むすび 三種とも、シャッタ-関係では実用上問題となる重大な変化はなかったが、スロ-シャッタ-の動作がやや不確実になった、ヘリコイドの作動が何れも支障を生じた(洗浄後油を入れなおすと充分使用に耐えるものもあった)(素人の戯言ですが当時はマイナス何十度などに耐えられる油は開発出来なかったかなです)、なお後日、メ-カ-からクレ-ムが入りボツになった、
なお当時の国産レンズは世界水準の性能に達していたとの事です。