161cm

切り上げ

引き続きモラトリアム特有の宙ぶらりん感の中で

2008-03-04 19:20:48 | Weblog
・魔岩伝説 荒山徹
伝奇時代小説。朝鮮通信使の秘密を巡る陰謀。
荒山にしては冗長気味。しかし物語の本質的な部分は流石荒山。
何といってもハッピーエンド至上主義としてはこの物語の収斂の仕方は最高ですね。

・堂島物語 富樫倫太郎
時代経済小説。農村出の主人公が享保期の堂島市場で米商人になるまで。
主人公の人物には好意がもてるが、サクセッサーぶりはやりすぎ。基本的に失敗しないし、窮地に陥っても呆気なく脱して物語に緩急がない。
見所は落ち着いた筆致で描かれる江戸期の大阪経済。少し冗長だが分かりやすい。

・人類は衰退しました 田中ロミオ
言葉選びの淀みなさは流石としか言いようがない。
まったりとした感じが良い。今後の展開に期待。

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