いや、ほんとに。
こんな顔になるよ。
もう何年か前の話なんだけど、
スーパーで目を疑ってしまった
人達の話なんかをば。
私が母を伴って、スーパーに
買い物に行ったときのこと。
食品売り場で小さな子が走り回っていたのだ。
まぁ、ここまではよくある光景なんだけどね。
その後を、嬉々としてその父親が
追いかけていたのだ。そう、
鬼ごっこをしていたのだ。
え？嘘だろ？ここ、公園ちゃうで。
子供が走り回って怪我でもしてみなさい。
どうせお店のせいにするのだろう。
監督不行き届きなのに、昨今の一部の
保護者はお店や物のせいにする。
お店もたまったもんじゃないね。
こういうニュースを見聞きするたび、
我が子をしっかり見てたかえ？と思ってしまう。
鬼ごっこは、然るべきところでしなはれ。
次行きましょか。
また別の日の話。
私は会計を済ませ、買ったものを
レジのサッカー台で詰めていた。
（こういう台ね）
前にいた子供が、鼻水を伴うクシャミをした。
それを見たおばあちゃんと思しき人が、
咄嗟にサッカー台に置いてあるフキンを掴み、
孫の鼻水を拭き取り、何事もなかったかのように
台に戻したのだ。
もう、それを見た瞬間、
DA PUMPのif…の歌詞は
この時のためにあるのだと思った。
私は潔癖症ではないんだけど、元々
サッカー台のフキンは触れない。
鼻水を拭う光景を見て、さらに輪をかけて
触りたくなくなった。
たまーに、あれでサササっとサッカー台を
拭いたり、指先を湿らせてビニール袋を
開ける人がいる。知らぬが仏という
言葉を噛み締めてしまう。
最後に、またフキン関連の話をば。
あれは忘れもしない、
ある真夏の、とある日。（…忘れとるがな。）
私は商業施設のフードコートで
コーヒーを飲んでいた。
お店の自動ドアが開き、外の熱気を伴って、
オッチャンが「カナンねん…」という
暑苦しそうな面持ちで入ってきた。
（カナンとは、かなわんを意味する
オオサカン・スラングだよ。覚えておきな）
オッチャンは、ゴミ箱やセルフの水が
あるところに真っしぐらに向かった。
彼は、未使用の方のクリーンな台拭きを
おもむろに掴み、あたかも自分の
ハンカチかのように顔・頭・首を
拭き始めたのだ！！
おいおいおい！そりゃアカンだろ！
ここまで見てしまったら、最後まで
見届けようじゃないの！
彼は、ひとしきり拭き拭きし、
そのハンカチ台拭きを見つめ、
戻そうとしたのだ！
母と「うわ！うわ！アカンアカン！」と
言っていたのが微弱な電波を伝って
彼に届いたのか、最後の良心だとでも
いうかのように、堂々とカバンに
入れ、水を一杯飲んで出て行った。
電車の中に突然入ってきて、
乗客に厭われる蛾みたいなヤツだな、おい。
母と肩を撫で下ろしたのはいいが、
よくよく考えたらドロボーみたいな
モンじゃないか。お店の備品をとって
行ったんだもんね。いやー、でも、
あんなデガラシを拭いて汚くなった台拭きを、
元あったところに戻されるものいかがなものか。
いやー、リアル変なおじさんだったな。
ではでは、またね！
