CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

17-252「ボーイ・ミッシング」(スペイン)

2017年08月23日 01時08分09秒 | スペイン映画
助けを求める強さを忘れないで
 その日、女性弁護士パトリシアは、耳の不自由な息子ビクトルが負傷した状態で警察に保護されたと報せを受ける。ビクトルは通学途中に何者かに拉致され、自力で逃げ出したという。
 やがて、彼の証言をもとにモンタージュが作成され、前科者のチャーリーが容疑者として逮捕される。だがチャーリーは事件当日のアリバイを主張。パトリシアは安全のためにもチャーリーを勾留するよう警察に強く求めるが、ほどなくして彼は証拠不十分で釈放される。
 その夜からパトリシアとビクトルの周囲で不審な出来事が次々と起こり始める。それらがチャーリーの仕業だと確信したパトリシアは、再び警察に彼の逮捕を要求するが断られ、かつて裏稼業に手を染めていた友人ラウルのもとを訪ねる。ラウルのコネクションを通じてチャーリーを痛めつけ、警告を与えるよう依頼するパトリシア。
 しかしそのことが思いもよらぬ惨劇を招いていく。(「KINENOTE」より)


 冒頭、血を流した少年が森をさ迷っている姿から物語は始まる。

 少年の名前はビクトル。母親は高名な弁護士であるパトリシア。

 やがてビクトルは通学途中で誘拐され、隙をついて逃げ出してきたという。
 警察に保護されたビクトルの証言からモンタージュが作られ、チャーリーという男が容疑者として挙がるが、証拠不十分で釈放される。

 しかし、その後パトリシアとビクトルは誰かに尾けられたり、夜中に家の中へ何者かに侵入されたりする。

 チャーリーの仕業だと考えたパトリシアは警察に訴えるが、対応されず、そこで彼女はビクトルの父親であり、裏稼業に精通しているラウルに、チャーリーに警告を与えることを依頼する。

 しかし、そこから思わぬ展開となり、パトリシアは危うい状況へと陥っていく。


 前半は、ビクトル誘拐未遂に関する話が展開し、後半はそれを解決しようとしたパトリシアが危険な状況へ陥っていく姿を描いたサスペンス。

 パトリシアは腕利きの弁護士ではあるが、悪徳弁護士でもある感じ。
 
 ビクトルが危険な状況にあると感じた彼女は、誘拐の容疑者であるチャーリーを脅すことをラウルに依頼し、ラウルは金で人を雇うが、それが思わぬ惨劇を招き、パトリシアが脅迫される立場になってしまう。

 ビクトル誘拐の真実から、思わぬ悲劇へと展開していく話は面白かった。

 最後はビクトルが実際に誘拐されてしまい、パトリシアは息子を取り戻すことが出来るのか、そして脅迫を受け、警察にも嫌疑をかけられたパトリシアが窮地を脱することができるのか。
 なかなか興味深い展開となるが、最後はどんでん返し。

 やっぱり息子を愛する母親とはいえ、悪徳弁護士ということでこういう結末になってしまったのかな。

 話の行き着く先が読めずに、興味深い作品ではあった。

/5

監督:マル・タルガローナ
出演:ブランカ・ボルティージョ、アントニオ・デチェント、ホセ・コロナド、マカレナ・ゴメス
    パウリーナ・ガルベス、ビセンテ・ロメロ、アンドレス・エレーラ、マルク・ドメネク
於:新宿シネマカリテ

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