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日経平均株価の「当面の底値」を教えよう
8日の相場は638円安、今年最大の下げ幅に
東野 幸利 :国際テクニカルアナリスト
2015年07月08日
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日経平均株価は638円下落、今年最大の下げ幅に。今後はどうなるのか(ロイター/アフロ)
8日の日経平均株価は638円安と今年最大の下げ幅を記録。一気に2万円割れとなり、5月中旬以来の水準まで下落しました。ギリシャのユーロ圏からの離脱懸念に加え、中国政府の強力なテコ入れでも下げ止まらない中国株の影響が、2万円割れに強く影響したとみています。6月に市場で注目を集めた、トヨタ自動車(種類株の発行)やソニー(公募増資の発表)の株価はダブルトップ(相場の天井を示すチャートのパターン)を形成していたので、それに続く日経平均の2万円割れは、調整が深まるサインと受け止めることもできそうです。
日経平均の当面の下値メドは1万9320円でいいのか
日経平均は短期的には26週移動平均線(1万9320円、7月8日現在)が下値メドとなりますが、問題は景気と企業業績がどうなっているかです。世界景気が落ち込まなければ、ギリシャ問題や中国株の暴落は結果的に一時的に過ぎない悪材料となり、絶好の買い場になるでしょう。
逆に、ギリシャや中国株の暴落がクローズアップされるだけでなく、実は景気が悪化し始めているのであれば、株価の当面の調整は避けられず、2007年の高値(1万8300円)を中心に1万8500円~1万8100円まで下落余地が広がる可能性が高まります。
ITバブル当時は高値からいったん売りが落ち着くまで、5000円程度下落しましたし、2007年高値からも3000円前後下げた経緯がるため、今回もあっても不思議ではない調整幅です。
しかし、筆者が最も知っていただきたいことの一つは、日経平均は2007年高値(1万8300円)を上回り、そこから半年も経たないうちに、2000年のITバブル当時に付けた高値(2万0833円)を上抜けたということです。8日の相場は大きく下落しましたが、今回の長い上昇相場で、この強気サインが発生したことを決して忘れてはいけません。
どういうことかというと、2000年のITバブル時代や2007年当時の高値からの調整は、1989年の平成バブルの高値(3万8915円)からの大きな調整局面にあったため、決してすぐに買ってはいけない押し目だったのです。
しかし、今回は平成バブル崩壊後の大きな下落相場が終了したことを確認(2007年高値を上抜けたこと)したあとなので、短期的には株価は調整に移っていくとしても、中期では、そこは押し目買いの好機となる可能性は少なくありません。「本当にそうなのか」という読者の方々がいらっしゃるのはもちろん理解できますので、こういう考え方があることだけは記憶にとどめていただきたいのです。
株価が当面の底をつけるのはいつか?
今回の下落に関しては、兆候がなかったわけではありません。そもそも、6月から時価総額が大きな大型株の動きには統一性が薄れていました。上昇相場では一般的に大抵の大型株は同じ方向を向いているケースが多いのですが、大型株の中でも下げ渋っていたものと、下落に転じたものに分かれていたことが気掛かりでした。
それは売買シェアで60%超を占める海外投資家が6月に入って日本株を売り越したことが主な要因なのですが、キヤノンやファナックなどの動きをみれば明らかで、売りは輸出大型株にやや偏っていたようです。
逆に足元の下落は、銀行やノンバンク、保険など内需大型株の下げが目立ちます。ようするに、海外投資家と思われる内需大型株を売る動きがいつ止まるかが焦点なのです。
海外の投資家は、先に輸出大型株を売って、そのあとで内需大型株を売っているわけですから、先に安値を付けるのは輸出大型株の方でしょう。筆者としては、トヨタ自動車の株価でいえば、7500円~7600円付近が一つの買い場になるとみています。また大型株全体で指数が持ち直るには、次に遅れて落ちてきている内需大型株が安値を付けるタイミングを捉えればよいでしょう。
例えば、三菱UFJフィナンシャルグループでいえば、770円前後とみています。中国株の中間反騰(大きな下落相場の途中での反発局面)で、目先は日経平均が持ち直す場面はあるかもしれません。しかしこの局面では、慌てずじっくり押し目を待つスタンスが重要です。
http://toyokeizai.net/articles/-/76281?page=1
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■ 2009年7月9日
「我が郷は足日木の垂水のほとり」 はじめました。
本稿はその保管用記事です。
■ 2010年3月2日 人気blogランキング(政治)にエントリーしました。