岩淸水

心を潤す

日本にとってのウクライナという 「罠」

2014年05月26日 17時23分00秒 | 保管記事


 

  記事の紹介です。


日本にとってのウクライナという 「罠」

    2014 05 26     17:23

 先日、菅官房長官は「日本は、ウクライナの新政府が政治的及び経済的改革を実施するのを援助する用意がある」と述べたが、もし日本政府が、ワシントンに追随して、キエフ当局を無条件で支援するなら、日本は、ロシアとの関係を複雑化させるリスクを負うことになる。

 

   ウクライナの選挙の合法性を認める決定を日本が下すのは、公式結果が発表され有権者へ報告がなされた後の事だろうが、菅官房長官は、ウクライナの新政権は、民主主義的手法によって選出されたと、すでに認めた。恐らく日本政府が、選挙は成立し公正なものだと認める事は、ほとんど疑いない。なぜなら米政府が「チョコレート王」ペトロ・ポロシェンコ氏を勝利者と見なし、すでに事実上そうしているからだ。

  一連の野党候補者が脅迫や暴力によって選挙戦から排除された事について、ワシントンでは、目を向けない事がよしとされた。ウクライナ南部・東部での選挙キャンペーン中、戦闘行動が続けられた事に、目をつぶったの同様にだ。しかし先に、キエフ当局からの独立に自主的に賛成した南部・東部の人々は、今回の大統領選挙を単に無視したのだった。

    プーチン大統領は、サンクトペテルブルグ国際経済ファーラムで演説に立った際、ウクライナでの選挙をコメントし「我々は、これが何らかの現代のスタンダードに合致していない事を理解しているが『仕方がない、もうあのようにやらせておけ』と黙って見ているのだ」と述べた。

    一連の欧米のマスコミは、この発言に目を伏せ「ロシアはウクライナ国民の選択を尊重するだろう」という発言の方を大々的に報道している。

    発言を、ロシア大統領が立場を後退させ「より深刻な制裁を避け、欧州との関係を修正するために、あるいは東ウクライナでの暴力行為がコントロールできないものとなったり、国境を越えてロシア領内に飛び火するのではないかとの懸念から危機に終止符を打ちたがっている」証拠として急いで取り上げたのだ。

  しかしロシアが、ウクライナで今後生じるであろう全てを、甘んじて受け入れるだろうというのは、幻想である。残念ながら、そうした幻想は西側の専門家やジャーナリストの頭の中だけでなく、選挙で勝利宣言をしたポロシェンコ氏のもとにもある。彼はすでに「自分はクリミアのロシア再統合を認めない(ウクライナ南部・東部の住民が望んでいるような連邦制では決してなく)中央集権的な一つのウクライナを築く」と言明した。ポロシェンコ氏が、南部・東部住民の意見を考慮に入れることは、恐らくないだろう。東ウクライナ・ドネツク、ルガンスク両州の意向に反し、彼は、EUとの統合路線を続ける考えだ。また、今回の大統領選挙で敗北したユリヤ・ティモシェンコ元首相も、ウクライナは一日も早くNATOに加盟すべきだと述べている。ウクライナのアンドレイ・デシッツァ外相は、読売新聞のインタビューに答えた中で「ロシアがウクライナのEU加盟を妨害しないよう、我々は米国やEU,そして日本に対し、ロシアへの制裁を続けるよう求める」と述べた。

  こうした事すべては、キエフ当局の非建設的立場が変わっていない事、彼らにはロシアとも又自国の南部・東部住民とも対話する用意の無い事を意味している。

  プーチン大統領は、ペテルブルグ国際経済フォーラムで、欧米による制裁を「全く実りのない逆効果」なもので「国際法や相互利益に合致しない国際関係の進展をロシアに押し付けようと無理強いする」ものだと呼んだ。 

  しかし制裁は、それを支持している国々の利益にも合致していない。例えば日本だ。日本は制裁を支持しているが所謂「北方領土問題」を解決したいと欲している。プーチン大統領は、十分な透明さを持って、この奇妙な状況について次のようにコメントした―「我々は最近、驚きを持って、日本が何らかの制裁に加わったと耳にした。おまけによく分からない事に、日本は、領土問題に関する交渉プロセスを一時中止にはしないという。我々はと言えば、交渉の用意はあるが、日本に用意があるのかどうか、今のところ私には、あまり確信が持てない。」

  プーチン大統領は、ロシアを孤立させようとする欧米の試みを、無意味なものだと捉えている。つい先日行われた上海でのプーチン・習近平会談後、ロシアと中国の関係は、新しいレベルへと上がった。それを考えれば、ロシアを孤立させるなどという問題は、実際上「はかない幻想」に過ぎない。
http://japanese.ruvr.ru/2014_05_26/272821276/

 

  記事の紹介終わりです。

  関連記事  記事索引 索引 【わが郷

 【ロシアのバナー】ここをクリックすると、ロシア関係記事の索引が開きます。 ロシア 各国情報

オリガルヒ【言葉の説明】

ウクライナ【各国情報】 ウクライナ 各国情報

 

 

 

 

 ■ Site Information

■ 2009年7月9日
  「我が郷は足日木の垂水のほとり」 はじめました。
  本稿はその保管用記事です。

■ 2010年3月2日
人気ブログランキングへ   人気blogランキング(政治)にエントリーしました。

 

 人気プログランキングに戻るには、ここ クリック して下さい。 

 

 

 

 

わたしの里 美術館「索引」 固定翼機が運用できる大型の正規空母建造も
わたしの里 美術館    わが郷 HOME

 

 

 

 

 

 

 

 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 公明、潜水艦対応前向き 海... | トップ | フランス:極右「国民戦線」が... »
最新の画像もっと見る

保管記事」カテゴリの最新記事