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ウクライナ東部で住民投票、「連邦制移行」目標か
2014/5/11 21:41
【キエフ＝石川陽平】緊張が続くウクライナ東部のドネツク州とルガンスク州で11日、地域の独立の是非を問う住民投票が行われた。行政庁舎などを不法占拠する親ロシア派勢力が一方的に実施し、ウクライナ政府や欧米から「違法」と批判される。投票の結果「独立」の支持が大半を占めたと主張するのは確実。同国の東西分裂が一段と深刻になり、親ロ派勢力と政府側の武力衝突が激しくなる恐れがある。
ウクライナ東部ドネツクの投票所を
訪れた女性(11日)＝ロイター親ロ派住民の多いドネツク州では４月７日、親欧米派による２月の政変に反発した親ロシア派が「ドネツク人民共和国」の創設を宣言。５月11日までに住民投票を行うと決めた。ルガンスク州でも同じく「人民共和国」の創設と住民投票の実施を決定した。東部３州の一つ、ハリコフの親ロ派は今回は住民投票を実施しなかった。
両州の住民投票は「人民共和国の国家独立の宣言を支持するか」と聞いた。ドネツク州の親ロ派の中央選挙管理委員会は11日午後10時（日本時間12日午前４時）に投票を締め切り、12日に暫定的な集計結果を公表する可能性に言及した。
両州の住民投票は国全体に関わる問題で地域ごとの住民投票を認めない憲法に反する。親ロ派の武装勢力が都市部を掌握する中では、公正な投票も難しい。ケリー米国務長官は７日、住民投票を「不自然で偽り」と厳しく批判。ウクライナ政府や欧州連合（ＥＵ）とともに結果を承認しない立場を鮮明にした。
ロシアの立場も微妙だ。プーチン大統領は７日、ドネツク、ルガンスク両州の親ロ派に投票を延期し、政府側と対話するように求めたが、親ロ派から拒否された。ロシアは公式の選挙監視団も送らず、住民投票の結果も認めない構え。当面は事態の進展を慎重に見守る考えとみられる。
親ロ派勢力が住民投票後、人民共和国の「独立」をどこまで強く主張していくかも不透明だ。投票用紙で利用された「独立」という単語はロシア語で「国家独立」の意味で通常使うものでなく、「自立」や「分離」に近い。親ロ派のリャギン中央選管委員長は10日の会見で「承認」されても「独立した国になることを必ずしも意味しない」と述べ、ロシアへの編入を求める住民投票を実施するとの見方も否定した。
親ロ派には政府を対話の場に引き出し、最終的に「連邦制」の導入を迫る思惑があるようだ。リャギン委員長は10日、住民投票での「承認」は、親ロ派が「住民の大半からの支持を得ていることを意味するだけだ」とも指摘。中央政府への圧力を強めながら「変化を求める」方針だ。
今後は政府側の部隊と親ロ派武装勢力との衝突がどこまで激しくなるかが焦点だ。ウクライナ政府は「（住民投票後にロシアが編入を強行した）クリミアで起きたシナリオが繰り返される」と警戒、親ロ派に対する「対テロ作戦」の続行を表明している。勢いを増す親ロ派は「（25日投票のウクライナ）大統領選はない」と明言した。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM1100K_R10C14A5FF8000/
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■ 2009年7月9日
「我が郷は足日木の垂水のほとり」 はじめました。
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