旅する心-やまぼうし

やまぼうし(ヤマボウシ)→山法師→行雲流水。そんなことからの由無し語りです。

塩竈の港橋に掲げられた案内表示と貞山運河(御舟入堀)

2013-02-09 17:30:41 | 水の道逍遥
これまた気になっていた案件。
塩竈港につながる貞山運河としてしばしば紹介されている方は、本来のものではないと思っていたからだ。

体調は思わしくなく、山には行けない。
そこで、家にいて塩竈築港の歴史を勉強してみることにした。

資料は、昭和34年と昭和61年に発行された塩竈市史。
特に前者の方は、『塩竈築港史-東北における近代的港湾の成立-』(平 重道氏 昭和33年執筆)として、藩政時代からの変遷を詳細に記述しており、大変参考になる。

これらからすぐに整理できることは、次のとおり。

1.本来の開削された運河(御舟入堀)は、牛生地区~蒲生地区。
2.牛生から先は塩釜湾内を水路として活用。
3.港橋側につながる運河は、塩竈港修築に伴い、昭和2年~12年にかけて宮城県によって新たに作られたもの。
延長:2,498m 幅:18~36m 水深:1.8m

これでまた一つスッキリした。



▲塩竈港修築工事竣工平面図(出典:塩竈市史Ⅲ 昭和34年)


▲右側は塩竈湾内(貞山運河はこの水路を活用) ※新運河はこの橋の下を左方向に   


▲貞山運河(御舟入堀)が塩竈湾とつながる地点(前方は貞山橋)  


▲港橋   


▲港橋の前方に広がる塩竈港湾  


▲貞山運河橋梁の案内板 ※これが誤解を招きやすい。こちらの運河は、支川として整備されたもの。  
                                  

▲鉄道用の可動橋(出典:塩竈市史Ⅲ 昭和34年)


(注) 画像は、すべて2009.10.10撮影。

 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 秀衡街道~仙台市水の森公園 | トップ | 第11回東北ポリテクニックビ... »

コメントを投稿

水の道逍遥」カテゴリの最新記事