損得ではない熟年離婚の背景

熟年離婚の背景には、「これ以上夫と結婚生活を続けるのは耐え難い、夫が定年になれば、あるいは子供が結婚すれば、妻としての勤めは果たしたからこれを機会に離婚したい」「夫は、私を1個の人間として認めてくれなかった」という思いが根底にあるケースが多いと聞きます。
「会社で自分がやっていることは立派なことだが、家庭で妻のやっていることなんか大したことではない、妻が自分のために犠牲になるのは当然だ、」という夫の考え。「自分が食べさせてやっている」という夫の意識。
まるで妻を便利な家政婦のように思っている夫への反発が熟年離婚へと駆り立て、これから先は誰にも束縛されずにのびのびと自分の好きなように生きていきたいと願うケースが多いようです。
客観的に損だとか得だということよりも自分の人生を自分でデザインしたいという思いのほうが重要だ、ということですね。
熟年離婚の前に夫は妻の人生を同じ一人の人間として考えてみるべきだし、妻の方も自分の人生を切り開いていくうえでぶち当たるであろう現実についてじっくり考えないといけないのだと思います。
夫の意識が変われば結婚したままでも妻の自己実現は出来るかもしれない。
離婚後お金がなくて自己実現どころではなくなるかもしれない。
一筋縄にはいかない問題です。

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