ふだん草紙。

the ordinary book

ようやく穴倉から出てこられた。

2017年11月08日 | 日記


ようやく穴倉から出てこられた。
穴倉というのは自宅のことだ。
素晴らしい秋晴れに恵まれていたっぽい三連休に、月曜と火曜の有給休暇を足して実に5日間も籠っていた。
その中には、丸々24時間を眠って過ごした日が2日もある。
ここ数年では最長記録なのではなかろうか。
5日間の引き籠りも、2日間の睡眠も。

水も飲まず、トイレも行かず、気づいたら丸一日が経っていたって日が2回もあったんだよ。
大丈夫か、私。
それ以外の3日間は、日が沈んでから起きて、ふりかけご飯と味噌汁とか食べて、んでまた寝る。という過ごし方。
なんとも贅沢なことだ。


そんな日々を5日過ごして今日、ようやく納得して外に出た。

何に納得したんだか、うまく説明できないけど。

とにかく、外に出たくない。
誰にも会いたくない。
朝、目は覚めるんだけど、頭の中で「どーして?どーして?」という声がリフレインして起き上がれない。
何が「どーして?」なのかは自分でも分からない。
何がどーしてなんだろう?と自分でも布団のなかで考えている。
たぶん

どーして会社に行かなきゃいけないの?

かなぁ・・・とぼんやり考える。


会社に行かなきゃいけないのは、仕事があるから。
やらなきゃいけない仕事があるから。
仕事をしないといけないから。
仕事をしないとお給料をもらえないから。
お給料をもらえないと生活ができないから。
自分で自分の生活を支えられなくなるから。

と、いうことは分かっていても身体が動かない。
頭の中のどーして?も止まらない。

「今日は休もうか。」と考えると、頭の中の声は「どーする?どーする?」に変わる。

休む?休んでいい?半日だけ休む?午後からは行く?それとも一日休む?

の「どーする?」・・・だろうなぁ、と思う。
自分の声なんだろうに妙に客観的な気分でその声を聞いていた。

会社に休みの連絡を入れると頭の中の声はおさまり、心も静まり、深い眠りに落ちていく。
そして次に目が覚めるのは夕方か夜だった。


先週の木曜日に仕事でちょっとしたトラブルがあったのだ。
先週はずっとフル回転で忙しかったうえに、連休を前にウキウキ気分でいたところへの不意のトラブル。
それが自分の仕事の範疇のことであれば特に不満もないのだけれど、そうではなかったうえに私ひとりで対応せねばならなかったので「これ、私の仕事かなぁ。」という不満を抱えたまま孤独に作業をしていた私は、自分が思っている以上に消耗していたみたいだった。

疲れと悲しい気持ちとが、心の奥に澱のように積み重なって、気持ちも身体も私自身全部が泥の中にとっぷりと沈み込んでしまったようになってしまった。

まあでも三連休があったのが幸いしたよ。
じっくりたっぷり埋まってこれた。
納得いくまで深く沈んで、泥の底にタッチしてからゆっくり浮き上がってきたよ(笑)
素晴らしい秋晴れを満喫できなかったのは残念だけど、5日前の私に素晴らしい秋晴れはきっと眩しすぎて、逆にイラ立ってしまったかもしれない。
もしくは秋晴れの明るさと自分の暗さとを比べて落ち込んでしまったかもだ。


私は、自分で言うのも何だが、繊細過ぎる。
気を遣いすぎる。
気を回しすぎる。
アンテナを張りすぎる。
いろいろキャッチしすぎる。
細かく用意しすぎる。
全方面を最善の方向へ、と思いすぎる。
理想が高すぎる。
完璧主義すぎる。
自分に厳しすぎる。
他人に期待しすぎる。
そのくせ他人を信用してないとこもある。

上から6番目くらいまでは良い方向に働くことも多いけど、そっから下は自分にとっては重荷だし、周りにとっても迷惑よね(笑)


とまあこんな風に、実は自分のことをじっくり顧みているわけですよ。
ただ寝てるだけのように見えるかもだけど。
いや寝てるんだけどさ。