春の暖かさと風を感じる「読書会」でした。目まぐるしい時の流れがあっても、1ヶ月に一度の「読書会」は霊界と繋がる本当に心穏やかな時間です。読書会に通えることや学べることに心から感謝しています。
地上の仕事のほうでは相変わらず忙しい毎日ですが、今は「魚」に関わる仕事が楽しくて仕方ありません。大きな魚が用意されてないと機嫌が悪くなる私がいるようで、上司は「いつから立場が逆転したのかなぁ~」「ちゃんと真サバは発注したからね」とビクビクしています……(あっ、ここは笑うところです)。特に10kgを超える魚をさばいているときは心底幸せな気持ちになります。しかし同時に責任もあり売上げも追いかけなければならないため、一喜一憂してしまっているのが現状です。
さて今回は先月に続き、霊訓の序文を学びました。ただ今回は(日頃の疲れか)読書会中にまさかの睡魔が襲い、一瞬ハッとした自分がいました。バーバネルのように入神してしまったかもしれないと一抹の不安がよぎり、読書会終わりに隣に座ってた友人に「私、なにか喋らなかっただろうか」と問いかけました。「まったく大丈夫だった」と一笑されました。とりあえず、万が一ということもあるので「よく思い出すように…」と再度確認を取りましたが、お互い笑って終わりました。
『シルバーバーチの教え・上』 序文 ②
シルバーバーチの交霊会の舞台裏
〈3つの視点〉…霊界主導のもと高級霊たちが集められ、ここまでの段階を踏んで準備され動いていったのです。このことが書かれているのは「シルバーバーチの霊訓」だけです。
●スワッファーの視点……序文 【交霊会が始まったばかりの頃の様子】
(地上サイドからしか分からない視点)
◆「シルバーバーチの地上への最初の働きかけは、普通とは少し違っていた。ある日、十八歳の無神論者の青年が、ロンドンの貧民街(※1)で行なわれていた交霊会にひやかし半分の気持ちで出席した。そして霊媒が次々といろいろな言語(※2)でしゃべるのを聞いて、青年は思わず吹き出してしまった。ところがその中の一人の霊が、「そのうちあなたも同じようなことをするようになりますよ」と諫(いさ)めるように言った。
その日はバカバカしいという気持ちで帰ったが、翌週、再び同じ交霊会に出席したところ、青年は途中でうっかり居眠りをしてしまった。目覚めると慌てて非礼を詫びたが、すぐ隣に座っていた人が「今あなたは入神しておられたのです」と言ってから、こう続けた。「入神中にあなたの指導霊(※3)が名前を名乗り、『今日までずっとあなたを指導してきたが、近いうちにスピリチュアリストの集会で講演するようになる』と言っておられました」と。これを聞いて青年(モーリス・バーバネル)はまた笑い飛ばしたが、間もなくそれが現実となった。
当初、シルバーバーチは多くを語ることができず、それもひどいアクセントの英語だったが、年を経るにつれ語る回数が増えたことも手伝ったて、英語が飛躍的に上達した。今日ではその素朴で流麗な英語は、私がこれまで聞いたいかなる演説家もその右に出る者はいないほどである」(教え・上 P13/後2行目~P14/後2行目)
※1)移民が多いと言われるロンドン東部地方のこと。無神論者の青年(バーバネル)が、交霊会にデビューするための準備がここから始まったのです。
※2)異言(いげん)のことで心霊現象の一つ。ちなみにメッセージを伝えることのできない古代語で送るのはニセモノと言えます。
※3)ビック・ジャンプ(のちのシルバーバーチ)のこと。霊界からの強力な働きかけがあったことはもちろんなのですが、バーバネルだけでなく私たちスピリチュアリストにも当てはまることです。私たちに記憶や意識がなくてもスピリチュアリズム普及への導きがあってここまできたのです。
・18歳の無神論者の青年=バーバネル
・バーバネルが交霊会に参加……「異論」を聞いて吹き出してしまった
・翌週の交霊会で、入神……シルバーバーチと霊媒バーバネルのデビュー
●シルバーバーチの視点……1章 【交霊会を始めるまでの準備】
(霊界サイドの視点)
◆「ずいぶん前の話になりますが、他の多くの指導霊(※1)と同じように私も地上圏に降りて協力者の一団を集め、霊的メッセージを地上界へ届ける仕事を引き受けてくれないかとの懇請(こんせい)を受けたとき、私はそれを使命としてお引き受けしました。
そのためには、メッセージを受け取ってくれる霊媒を探し出す必要があることも知らされました。そこで私は霊界の記録簿を調べ、この霊媒(バーバネル)に白羽の矢を立てました」
「(略)この霊媒がまだ母体に宿る前の話です。私は彼が母体に宿る一瞬を注意深く待ち、いよいよ宿って自我を発現し始めた瞬間ーーと言っても、まだほのかな明かり程度のものにすぎませんでしたがーーから私なりの影響力を行使し、今日まで続いている一体関係がその時から始まったのです」(※2)
「私はこの人間の霊とその小さな精神の形成に関与しました。誕生後も日常生活のあらゆる側面を細かく観察し、互いの一体関係を促進し、物の考え方や身体上の癖を呑み込むように努めました。つまり私は、この霊媒を霊と精神と肉体の三面から徹底的に研究したわけです」(※3)
「次に私がしなければならなかったことは、この霊媒を霊的真理の理解へ向けて指導することでした。まず、地上の宗教を数多く勉強させました。そして最終的には彼はそのいずれにも反発を覚えて、いわゆる無神論者になってしまいました。が、それはそれなりに当人の精神的開発にとって意味があったのです。これで「霊言霊媒」となるべき一通りの準備が整いました」(※4)
「(略)今はこの霊媒の潜在意識に邪魔されることなく、私の考えを百パーセント伝えることができます」(※5)
「ここで私自身の使命についてお話ししたいと思います。先ほど申した通り私はさる筋(イエス)から使命を仰せつかったのですが、そのときこう言われたのです。“使命を果たすためには、あなたは物質界まで降りなければなりません。そして適当な道具(霊媒)を見つけてから、その霊媒と霊的に親近性のある人間を数名(※6)選び出し、その霊媒を通してあなたがメッセージを語る場を用意しなくてはなりません”その言葉を通り、私がここへ、あなた方を導いたのです」(教え・上 P22/1行目~P24/10行目)
※1)大霊団の主要メンバーのこと。もちろん総指揮官はイエス
※2)私たちの感覚だと、地上に誕生してから「霊媒」になるための働きかけがあると思われていましたが、実は受胎前から準備を始めそして受胎後についても具体的な働きかけがあったという内容を伝えている文章です。
※3)心身の準備について伝えています。
※4)新しい霊的真理(スピリチュアリズム)を受け入れるため、あえて無神論者に仕上げていったのです。
※5)重要な文です。通信霊が(霊媒の潜在意識に入り)その霊媒の言語に置き換えるとき、霊媒のいろいろな意識や言語が同時にくっついてきてしまいます。そのため通信霊のメッセージに地上の霊媒の意識が混在してしまうという怖さがあるため、通信霊の言葉が100%伝わるということがほとんどありません。つまり20%通信霊+80%人間の潜在意識ということが多いのです。しかしシルバーバーチは、綿密な計画指導があったため純粋に全てのメッセージが通ったと言えます → 潜在意識の混入の有無を証明する内容として「入神したときのバーバネルは“再生はある”というのに対して、通常のバーバネルは“再生はない”」と正反対のことを言っています(教え P15)。
※6)数名とは…バーバネルだけでなく、スワッファーやオースティンやその他の交霊会に出席しているメンバーのことを言っています。それは当時の交霊会のメンバーのことだけではなく、私たちスピリチュアリストも生まれて(生まれる前)からずっと守護霊の導きがあり、長い試練を乗り越えて今日(こんにち)まできています。そこから勇気を持って一歩踏み出すことで、さらに霊界からの応援が得られるのです。
・シルバーバーチはイエスから「霊的真理を地上に届ける仕事」を要請された
・バーバネルが、母体に宿る前から準備を始めた
・バーバネルが地上に誕生してからも、霊媒との一体化を促進していった
・バーバネルが無神論者になったのも、シルバーバーチの導きによるもの
・霊界からあらゆる指導をして、高級霊シルバーバーチの専属霊媒バーバネルが養成されていった
・霊媒の潜在意識が完全に排除され、100%霊界サイドの通信が伝えられるまでに至った=霊開通信として完成
●バーバネルの視点……バーバネルの遺稿「シルバーバーチと私」
【バーバネルから見た交霊会開始までの道のり】
◆「(略)私は、こんど生まれたらスピリチュアリズムの普及に生涯を捧げるとの約束をしたそうである(再生前に)。私の記憶によれば、スピリチュアリズムなるものを初めて知ったのは、ロンドン東部地区で催されていた文人による社交クラブで無報酬の幹事をしていた十八才の時のことで、およそドラマチックとは言えない事がきっかけとなった」(※1)
「(略)その頃の私は他の多くの若者と同様、すでに伝統的宗教に背を向けていた。母親は信心深い女だったが、父親は無神論者で、母親が教会での儀式に一人で出席するのはみっともないからぜひ同伴してほしいと嘆願(たんがん)しても、頑(がん)として聞かなかった。二人が宗教の是非について議論するのを、小さい頃からずいぶん聞かされた。理屈の上では必ずと言ってよいほど父の方が母をやり込めていたので、私は次第に無神論者に傾き、それからさらに不可知論(ふかちろん)へと変わっていった」(※2)
「(略)再び同じ交霊会に出席して、同じような現象を見た。ところが会が始まって間もなく、退屈からか疲労からか、私はうっかり“居眠り”をしている間、私がレッド・インディアンになっていたことを聞かされた」(※3)
「(略)著名なジャーナリストだったスワッファーも、当時からスピリチュアリズムに彼なりの理解があり、私は彼と三年ばかり、週末を利用して英国中を講演してまわったことがある。延べにして二十五万人に講演した計算になる。一日に三回も講演したこともある(略)」(※4)(霊性進化の道しるべ P256~P261)
※1)このとき、バーバネルは再生前の決意を交霊会で知らされました。人は何かしらの決意をして生まれてきているのですが、記憶も無ければ知るすべもないためその通り生きている人は多くありません。しかし、スピリチュアリストは少し違います。決意通り生きられることは幸せなことなのです。
※2)バーバネルはユダヤ人であることから、母はユダヤ教かキリスト教だったと思われます。どんな環境にあって、どんな生活を送っていたかがこの文章から伝わってきます。(無神論者…神はいないという考え方、不可知論…神はいるかもしれないし、いないかもしれないという考え方)
※3)霊媒として初めて入神した様子が書かれています。
※4)(シルバーバーチとバーバネルが融合したころ)スワッファーとの出会いのことについて語っています。一人でも霊訓を伝えようとして意気揚々と出かける様子がこの文から伝わってきます。もちろん、その裏には霊団の大きな導きがありました。
・再生前に、スピリチュアリズム普及のために人生を捧げる約束をしていた
・スピリチュアリズムに反感・従来の宗教に背を向けていた
・交霊会でうっかり居眠り=入神していた(霊媒としてデビュー)
・スワッフアーとの出会い
・3年間、週末にスワッファーと英国中を講演して回った
・1981年に他界するまで、スピリチュアリズム普及のためにすべてを捧げた
●まとめ 【私がここへ、あなた方を導いたのです】
◆「ここで私自身の使命についてお話ししたいと思います。先ほど申した通り私はさる筋(イエス)から使命を仰せつかったのですが、そのときこう言われたのです。“使命を果たすためには、あなたは物質界まで降りなければなりません。そして適当な道具(霊媒)を見つけてから、その霊媒と霊的に親近性のある人間を数名選び出し、その霊媒を通してあなたがメッセージを語る場を用意しなくてはなりません”その言葉を通り、私がここへ、あなた方を導いたのです」(P24/2行目~7行目)
・スピリチュアリズムは霊界主導の「地上人類救済計画」
・霊界から地上人に向けて、常に導きがなされている
・私たちも、霊界の導きによってスピリチュアリズムに出会い、読書会に参加している
※参考資料;スピリチュアリズム普及会発行「シルバーバーチの教え・上」「スピリチュアリズムによる霊性進化の道しるべ」
※なお、これらの引用にあたっては、スピリチュアリズム普及会の許可を得ています。