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世紀の誤訳か?意図的か?スターウォーズ

2005-05-16 | 純粋!映画ネタ
カンヌでスターウォーズエピソード3・シスの復讐が上演され、喝采を浴びたとか。アメリカでは今週19日、日本時間では20日についに公開が始まります。残念ながら日本は7月に入ってからです。

ところで、このエピソード3の邦題は「シスの復讐」となっています。シスってなんだ?という方にはぴんと来ないお話ですが、要は、このシリーズに出ている「悪者」側、だと思ってください。
現代は「Revenge of Sith」と言います。ですから、「シスの復讐」というのは悪くない訳だと思いますね。悪者側が、虎視眈々と狙っていた復活のときを、捲土重来達成する、というお話なのです。そう、悪者側が勝利するお話なのです。シリーズをごらんになってないかたには本当にわけが分からないでしょうが、もうその筋は見ていなくても分かるんです。このシリーズはこのあとエピソード4、5、6とつながり、その三つはすでに完成されているんですよ。先に4、5、6、が作られた、ということなんですね。

さて、そんなファンなら誰でも知っているSW豆知識はともかく、今日のお話は「誤訳」。シリーズ6作目のタイトルは「ジェダイの復讐」。ご存知ですよね。

「ファントム・メナス」
「クローンの攻撃」
「シスの復讐」
「新たなる希望」
「帝国の逆襲」
「ジェダイの復讐」

の六作品です。(書いていて思ったけど、EP1はどうして邦題がついていないのだ?)

ほら、~の復讐、というのが二つついているじゃないですか。でもね、「ジェダイの復讐」の原題は「Return of the Jedi」なんです。ジェダイ、というのはシスの反対、いいもの、とおもってください。正義側、ということです。リターンとリベンジの単語の違いをどうして無視して、同じ復讐にしたのか??ここがポイント。もともとジェダイの復讐のときも、リベンジ、という単語を使うというお話があったそうです。ジェダイが「リベンジ」する、という性質的な違和感をぬぐうため「リターン」にした、というわけらしい。「戻ってきた」というニュアンスなんですかね。

ところが、邦題では「帝国の逆襲」に続いて(これの原題は「Empire strikes back」。こっちはそれらしいでしょ)「シュウ」という語感を使いたかったんじゃないか、と思われます。で、復讐。今考えると、正義が「復讐」するという原題にない悪い響きが今に禍根を残してしまったのでは?

というのも、「リベンジ」は、「復讐」でもぴったり来ますし、シスが復讐する、という内容のどろどろさ加減にも合致します。

ですが、結果として「シスの復讐」「ジェダイの復讐」という同じタイトルができてしまったために、しかもそれが違う単語なのに!という点で違和感をぬぐえません。

おそらく日本の20世紀フォックスで交わされた議論として、
①「リベンジ」の訳は、復讐でぴったりする。内容的にもそぐう
②だが、「ジェダイの復讐」とかぶる
③ジェダイの性質を考えると(正義、という性質)、リターン=復讐とした過去の担当者が間違えたと考えざるを得ない。これはもう手遅れである
④なので、こんかいはあえて「復讐」を使う。
⑤だが、並べてみるとエピソード3と6がなんだか似たタイトルで対比していていいじゃないか?とも考えられる
⑥まあ、そんなことでこのままでいきますか
⑦じゃ、今日は会議はこのくらいで…打ち上げはどの店がいいですか部長…


などという会議が行われた!と推測できます。
そして、やはり冷静に見るとおかしいじゃない、という事実は、なんとなくみんなで「問わず」になってしまって現在に至る、ということでしょうか。悪者はジェダイの復讐をつけたひとたち、という納得ですな。


ルーカスはこんな事実は絶対知らないでしょうな。だって、タイトルは基本ちゃんと訳されていると思ってるだろうから。ルーカスに告げ口したらどうなるでしょうね。たぶん、ジェダイの復讐がタイトル変更されるのでは??そうなると、日本の配給会社、20世紀フォックスもいい迷惑だ!と怒る?

いえいえ、新しいタイトルでまたDVDを作るから、またコレクターには売れてうれしい悲鳴になるはず。
そこまで予定通りなら、フォックスたいしたもんだ!


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1 コメント

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Unknown (オジサン)
2020-07-22 09:42:30
ジェダイの時は「お話があった」レベルではなく、ポスターやCMも最初はrevengeで作られてましたよ。
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