ハリウッドに殴りこんでもう数年!~~ テレビドラマ監督のロサンゼルス珍道中! in JAPAN

日本のテクとセンスはハリウッドで通用してもう数年! ~~ 更なる高みへ登るために現在は日本で良い感じの修行中

24考察…ここでも日米の違いがはっきりと!

2005-07-14 | 純粋!映画ネタ
24、続けてみています。やっぱり上手ですねえ。

もちろん、粗をさがせばあるんですが、それでも引っ張るパワーはすばらしい。

24の一作目から気になっていたのが、女性の描写。このドラマは女性を「感情的な行動をするおろかな存在」として描く傾向がないだろうか?というのが気になっていました。要素しては、その行動にいらいらさせられて、結果ひきつけられるわけだったんですが…今回それについて少し。

セカンドシーズンで目立つ女性というのは、主人公ジャック・バウアーの娘ムと大統領元?婦人シェリー。この二人の特徴はそれぞれこんな感じ。

キムは「直情的」「行動的」「暴力的」
簡単に言うと、思ったら即行動、しかも暴力をともなう解決。喋ってはいけないだろうことを、とりあえずすぐ喋る…理論的に駆け引きをしないキャラクターです。…すっごく乱暴な言い方をすると、「バカ」?
もうすこし分別をもって行動すれば、こんなにおかしなことに巻き込まれないだろうに。

シェリーは逆に「理論的」「強欲」「狡猾」
ひとことでいうと「腹黒い」。しかも嘘を平気でつける。

そんな傾向が見えるから気になるんです。

ところで、なんでこんなに気になるのか。ちょっと考えて思いつきました。これは日本での女性の描き方とあまりにも差があるからではないか?たとえば上記のような「バカ」とか「狡猾」な人は、男性キャラクターなら沢山でてくるんです。でも違和感がない。つまり、

「男性なら、バカも狡猾なやつもなじみがある」

ということになります。
ところが、女性だとそれに違和感を感じる。ということは、日本ではそんなキャラクターが、しかも脇役として登場することはないからじゃないか?

まず、行動的で暴力的。こんなキャラは日本人ではあまりいない。というか、役者さんでこの行動がはまる人はいないんですね。もと女子プロレスラーとかいう特殊経歴じゃなければ。みんな細くて、力が無くて、男性に対して暴力を振るったとしても、なにか特別なシチュエーションなんですね。
たとえば振られた場面で、鳴きながら張り手をする、とか、襲われてその辺の棒なんかで反撃するんですが、すぐふらふらして、男に押さえ込まれる、とか。
簡単に言うと、女性は女性、として描かれる。男性同様な行動をとることは「ない」という前提です。これは、とりもなおさず日本文化での「女性」という基準だとはいえないでしょうか?

シェリーの場合もそうですが、男性と同等に渡り合うというのが異質に感じてしまう。日本ドラマなら、「ほら、男性と堂々と渡り合っているすごい女の人なんですよ」というのをフューチャーして、しかもそれは必ず主役!というくらい特別な設定になってしまうのでは?脇役としては、設定が特殊すぎるから。

24の製作者の偏りのために、こんな女性描写になったのかな、とか思っていましたが、実は僕が思っている「女性像」、言い直せば日本のスタンダードの女性像、それがずれているから、そんな風に感じてしまったのかもしれない、と今朝起きたらいきなり思いつきました。

やはりアメリカ。仕事や行動の性差別が日本より少ない…根本の考えがそのくらい違うんだということを感じました。


勉強になるなあ。

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