鑿の柄付け職人の日常 !!

手道具存続の為に頑張ります。

直ぐ使い?Ⅱ

2014-12-11 22:13:30 | 大工道具
前回に引き続きまして、直ぐ使いです。

関東地方の彫刻鑿で有名な左小信です。



込み (中尾)も綺麗で、丁寧な作りです。




聞くところによりますと小信さんが亡くなられて、弟子の3人の方がこの左小信印を押してはるとか?
実際確認しておりませんので間違っているかもしれません。


個人で28本も持ち込まれたのは初めてです。
柘植が付いておりました。



抜くとスコーンとすぐ抜けました。
穴が丸に近いという事は大きめの穴が開いているので基本的に緩いです。これでは利きません。詰め物しても空間が多いのでなかなか締まらないと思います。








直ぐ使い?口金(桂)抜いて加工しないでいいようにボール盤で面取り。




木を加工して口金接地面をペーパで取りました。




口金の面が小さいけれど機械でするならこれが限界です。
さすがに手では出来ません。
個人でされるなら大きめに取られた方がいいかもしれません。


穴を開けました。






面取った口金と面と取った木の接地面です。




今回は下がり輪(手打ち桂)を下げて金槌で頭をつぶしました。




これだけの左小信あると圧巻です。




理論では完璧ではないでしょうが、そう遠くも無いでしょ?

これで、もうはずして調整する必要はありません。
しっかり締まった状態でお使い頂けますね。


並べても柾目で揃っていて綺麗でしょ?



なぜ柾目? また次回にでも書きます。

この度は特注という事で刻印は安平を押しました。喜んでもらえたかな~?


一応、蝋をひいてますが、180番~240番くらいのペーパーで擦ってもらえればすぐに取れます。


こんな事は普段しません。
ニーズがあれば手間をかけた新製品として考えて行くのもいいかも?です。


今回の作業も仕事終えたからです。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿