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争論 中核派・荒川スパイ事件

 中核派の荒川碩哉氏が権力のスパイであると『前進』で公表された。しかし「声明」の中身はあまりにも空しい。

『私史』 栗山事件の実相

2016年12月17日 | 8 尾形私史

   以下は栗山スパイ事件の実相を語っている。


(承前)

   当時政治局員であった水谷保孝氏と岸宏一氏が近年書き下ろした『革共同政治局の敗北』という著作に、九〇年代末期、編集局内部に三人の「スパイフラクション」ができ上がっていたなる一文があるが、それは、実は中野委員長の影響を受けた優れた同志たちであった。

   少なくとも、二名には何の落ち度もなかった「事件」である。それを長期にわたって取り調べ、過去の思想問題にまでさかのぽり、何回も何回も文書を書き直させて、自己批判を迫ったのである。

   取り調べで追及されたのは、スパイ問題ではなく、路線や思想上の問越であり、何か取り調べ対象となるようなものではなかった。一部の政治局員が、強引に、さも自己批判に値するような重大問題が発生したかの如く、「事件」をねつ造したのではないだろうか。

   組織内の上層指導部に向かっては、明確にスパイ容疑で取り調べていると説明していた。しかし、私の記憶では、党内への公式通達は一度もなかった。両氏が未だにでっち上げ事件を正当化しているとは、ただひたすら驚くばかりである。

   この件は、でっち上げられ査問を受けた同志が放免された後、政治局の別の人間が謝罪に来たり、病死する間際の中野委員長がその同志に謝罪のメッセージを送っていた、という事実に照らしても、いかに勝手なでっち上げが、路線闘争として行われたのかが明白である。

   二人の元政治局員は、どちらかというと、相も変わらない政治決戦主義に体重をかけていた入間と思われる。彼らは日頃から、動労千葉の中野委員長の党内での影響力の高まりに不満を漏らし、「地方の一労働組合に過ぎない」などと動労千葉を低める発言をしていた人たちである。

   本社内の労働運動派であった三人を追放することは、本社中央での中野委員長の影響力をそぐ意味を持っていたのである。正当な理由がないので、側面からスパイ容疑を掛けた次第である。

 

 私は、関東地方委員会委員、またマルクス主義青年労働者同盟・教育労働者委員会のメンバーとして、中野委員長や彼ら三同志に近い立場にあった。身の危険を感じざるを得なかった。九九年、私は自らの生命と存在をかけて革共同から離党した。

                                                                                      以上


  議論は他に譲るが、事件の大きさが改めて分かる。
 


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