斬剣次郎の鉄道・バス斬り

 拙者、斬剣次郎である。たった今から、鉄道・バスを斬る

東京モーターショー2011

2011年12月07日 22時04分31秒 | バス
 現在、東京ビッグサイトで開催中の
 東京モーターショー2011
 を見てきましたのでレポートします。東京モーターショーを見るのは2004年、2007年に続き3度目となります。これまでの2回はいずれも幕張メッセでの開催で、東京ビッグサイトに会場を移してからは初めてとなります。因みに東京ビッグサイトへ行くのは2008年に仕事で展示会見学して以来となります。



 展示していたもので一番注目したのがいすゞブースの
 エルガ ハイブリッド
 です。エルガのハイブリッドは日野ブルーリボンシティと同じパラレル式ハイブリッドですが、最大の特徴は何ともいってもハイブリッドノンステには欠かせない屋根上のこぶが無くなったことでしょう。ハイブリッドバスながら通常の車両と変わらない外見となりました。
 いすゞでは最初シリーズ式ハイブリッドを開発していたようですが、三菱ふそうの例を見てパラレル式に方針転換したようです。シリーズ式は鉄道車両で普及していますが、バスではパラレル式の方が実用的ですね。


 ただ、屋根上のこぶがなくなった分、バッテリーは車内後部に置く形となったため、デッドスペースが出来てしまっています。デッドスペースは後部座席の半分を使う形で、ブルーリボンシティハイブリッドより座席定員が数名減っています。
 バスではデッドスペース自体がタブー視されているので、果たしてエルガハイブリッドが市販に出てくるのか見ものです。


 エルガハイブリッドの運転席です。エルガハイブリッドのもう一つの特徴は
 AT
 を採用している事です。パラレル式ハイブリッドはMTが普通なので、ATを採用していることはある意味革新的です。でも、ATのボタンもディーゼル車とは少々変わっています。


 こちらはいすゞブースで展示されていた
 スミダM型バス
 です。昭和7年に登場した国産最古のバスです。日本で初めて国産バスを登場させたのはいすゞということになりますね(当時は石川島自動車製作所)。小型ながらバスの歴史上重要な車両であることは間違いないですね。


 次は日野ブースです。日野では
 セレガハイブリッドプレミアム
 を展示していました。市販しているセレガハイブリッドの豪華仕様ということになりますね。豪華仕様ということもあり、長い列を作っていました。



 日野ブースでは
 ハイブリッドバスの系譜
 の説明がありましたが、1991年の世界初ハイブリッド車を登場させてから20年という長い実績を誇っていることが伺えます。また、IPTハイブリッドバスの紹介もあり、実車が豊洲駅~東京ビッグサイト間で実証実験が行われています。


 次は三菱ふそうブースです。三菱ふそうでは
 エアロクィーン
 が展示されていました。そういや、2007年に行った時もエアロクィーンが展示されていました。まあ、今回はLKG代です。三菱ふそうではハイブリッドなどのエコを強調したバスの展示はありませんでした。開発中の電気バスはまだ展示できる段階ではないと判断したのでしょうね・・・。


 三菱ふそうブースで展示されていた
 BlueTecのモデル
 です。いわゆる再生制御式DPFです。PMを捕獲することで排ガスを抑えているものですね。こういうモデルを実際に目に触れることができるのもモータ^-ショーならでの事ですね。


 ヒュンダイブースで展示されていた
 ユニバース
 です。最新の2012年モデルだそうですが、まあLDG代のやつですね。しかし、車内の光の演出が凄かったです・・・。




 バスのみならず、トラックでも
 エコを強調
 する例が相次いでいますね。日野は小型トラックのデュトロのプラグインハイブリッドを展示していたのですが、外部から充電できるのが特徴です(写真上)。三菱ふそうでは小型トラックのキャンター E-CELLと大型トラックのスーパーグレート エコハイブリッドが展示されていました。小型トラックのほうはEV車、大型トラックのほうはハイブリッドです。因みにスーパーグレート エコハイブリッドはパラレル式です。エアロスターにもパラレル式を採用していたら違った方向へ行ってたのかも・・・。



 次世代の自動車の在り方の展示もありました。東京モーターショーを見るたびに技術の進歩を身近に感じることができるので、有意義ですね。


 P.S.
 本日、N-3153が日野HRの固定運用に入っているのを確認。ただ、最近は平日であっても3台のうちどれかの1台しか運用入りしてないみたい・・・。
 因みに先週金曜日に1号経路に充当されているN-3153の写真をUPしたんやけど、実はイレギュラー運用で、日野HRとしては珍しく夜遅くまで運用に就いていた(普段は20時までに入庫)。

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4 コメント

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Unknown (ERGA280)
2011-12-08 20:55:29
>バスではデッドスペース自体がタブー視

ノンステップバスも市販当初は横置きエンジンでアングルドライブを採用した結果、デッドスペースによる乗車定員の減少が問題になりましたね。

ルーフへのバッテリー搭載を見送ったのはおそらく高さ制限への対応や蓄電容量増大に伴う重量増加からだと思います。既存のノンステップバスが前中扉間をノンステップエリアとすることでデッドスペースを極力無くしたようにエルガハイブリッドもバッテリーの収容スペースの問題をクリアできる糸口がきっと存在すると思います。

p.s
ユニバースは今回のモデルチェンジでフロントの社名表示が標準装備となったようですね。車内の光の演出といい日本メーカーを意識していることは間違いないでしょうw
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Unknown (斬剣次郎)
2011-12-09 23:09:42
 ERGA280様
 コメントありがとうございます。

 バッテリーを床上に置くようにしたのは技術の進歩のような気がします。バッテリーは小型化しつつありますし、それを踏まえて技術の進歩をPRしたかったのかも知れませんね。これからの技術の進歩に注目ですね。
 ユニバースは日本での採用例が増えてきましたので、より日本を意識したような感じですね(トイレ設置の課題はまだあるみたいですが・・・)。
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東京モーターショーの会場 (目黒秋刀魚)
2012-01-02 10:58:15
本年もよろしくお願い致します。
今更で恐縮ですが、今回の東京モーターショーは私も2回行ってきました。今回は東京ビッグサイトに移しての開催で、それまでは幕張メッセで、さらに昔まで遡ると晴海の見本市会場で開催されていたため、久しぶりの都内開催となり、さらに晴海会場がビッグサイトの前身であることを考えると、なんとなく先祖帰りした感があります。
お隣り韓国のヒュンダイユニバースは日本採用例が増えており、先日羽田空港で確認した日本中央バス所有のリムジン車もユニバースでした。UDトラックス(同社もバス事業から事実上撤退してから実に久しい…)も商号を日産ディーゼル工業から改称して初の出展となり、しかも隣は親会社ともいえるボルボのブースでした。
いすゞエルガハイブリッドの後部デッドスペースといえば、かつてのキュービックCHASSE(いすゞのハイブリッドバス)も都営バスで乗車した際、天井まではありませんが最後部座席にデッドスペースがあったのを確認しています。。
2004年と2007年のモーターショーは私も行きました(2009年は行っていませんが…)。

ヒュンダイ製の車はバス(ユニバース)のほか、乗用車の個人タクシー採用例もあります。
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Unknown (斬剣次郎)
2012-01-03 15:20:27
 目黒秋刀魚様
 コメントありがとうございます。

 こちらこそ、本年もよろしくお願いします。
 日本中央バスのユニバースですが、貸切車だけでなく、高速車としても投入されており、先日に京都で見かけました(夜行便に充当)。順次投入が進んでいるなという感じですね。
 いすゞのCHASSEについては乗ったことがありませんが、デッドスペースがあったとは初めて知りました。他のメーカーは見られなかったのですがね・・・。
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