TaizanのWhite Mountain

北部白山管理人&中宮温泉くろゆり館主がお届けする白山情報満載!

スウェーデン最高峰 ケブネカイセ山の標高

2017-08-31 | 北欧情報

スウェーデン最高峰の山頂部は氷河で覆われているが、毎年その標高が低くなっている。ちょうど10年前のお盆過ぎに初めてケブネカイセの頂上を目指した。その時は吹雪に阻まれ、翌年念願の登頂を果たした。その頃から年々低くなっている山頂の氷河はずいぶん痩せたイメージを受ける。ストックホルム大学では研究チームが2010年から8月下旬にGPSによる標高の計測を行っている。昨年は僅か30センチの差でその座をキープしたが、今年の計測はどうだったのか?今年は夏が涼しく昨年よりも1.4m高くなっていたらしい。でもいつか山頂の氷河は後退してしまうのだろう。

http://fokus.dn.se/kebnekaise/

ここ最近の標高の推移

2010: 2.102 m ö h

2011: 2.100 m ö h

2012: 2.102 m ö h

2013: 2.099 m ö h

2014: 2.097,5 m ö h

2015: 2.097,8 m ö h

2016: 2.097,1 m ö h

2017: 2.098,5 m ö h


NHK中部ネイチャーシリーズ

2017-08-28 | ニュース

女優工藤夕貴さんと、季節場所を変えて延べ6日間、どっぷりと白山の奥地をロケしました。もちろんそれ以外にもカメラは絶景を追い求めてロケを続けました。ぜひご覧下さい。中部地方以外の方はそのうちBSにて全国放送になると思います。

http://www.nhk.or.jp/nagoya/nature/

 

ロケ中くろゆり荘にも滞在されて、温泉と料理に大変好評いただきました!


中宮道 雨の3日間

2017-08-26 | 白山情報

今年は天候が不安定で今回も雷雨にたたられて、滝ヶ岳付近(数百メートル)のササ刈を残してしまった。23日はゴマ平下から作業を始めるが終日雨模様。作業2日目は三俣峠付近から奇跡の青空が覗いたが、風は強く雲の流れが激しかった。火の御子峰もガスの隙間から顔をのぞかせる。うぐいす平手前から美しい三方崩山の眺め、地獄谷覗付近ではまだ雪渓の残る仙人谷を見下ろす。作業3日目はゴマ平から下り方向でシナノキまでの作業をするが、滝ヶ岳付近で雷雨に見舞われ近くに落雷。作業を中止しシナノキ平避難小屋に逃げるが、途中で雷雲も遠のき作業を再開する。滝ヶ岳付近だけを刈り残してしまったのが悔やまれる雨ばかりの3日間。また天候が安定したら仕上げの整備に出かけよう。 

    

 


惜夏の加賀禅定道

2017-08-18 | 白山情報

美女坂でご来光を拝む。このところ天候が悪かったが好天の予感。百四丈の滝を見下ろす丸石谷には空を埋め尽くすほどのアキアカネが乱舞している。加賀室周辺から油池までは雪渓が遅くまで残っていた所にはチングルマや未だ咲かぬ蕾のニッコウキスゲの群落、木道脇のカライトソウは季節通り、春から秋までの花を一気に楽しめる。周辺の風景を映し込む天池、珍しい所ではミネウスユキソウなど、誰も来ないたった一人の雲上の庭園を満喫した。

              

油池の水場を谷をしばらく下りた所で看板の案内が有る。水場の石清水は過去に10月の渇水期でも涸れた事が無いが少量なのでボトルに移す際は葉っぱなどを利用すれば良い。

  

避難小屋にゴミを置いて行く登山者が後を絶たないが、前泊者のゴミであっても持ち帰る心のゆとりを持って貰いたいものである。

加賀室下に続く階段状の木道は、ずれて傾斜がきつくなってきている。木道の上は滑って転倒の危険が大きいので、上から見て右脇を通過すべし。右側のササを刈込んだので木道を手すりに下ると良い。

 


パシフィック・クレスト・トレイル Pacific Crest Trail

2017-08-11 | 日記

中宮道を下山していると、シナノキ平避難小屋の前でお茶を飲んでいる女性が居る。話を聞くと4日前に別山を経由し台風の日は室堂で過ごして中宮温泉に下りるという。この先はヒッチハイクして白川郷へ行き、北アルプス、富士山を登り、京都で観光し、ハワイに帰るという。私も中宮まで下りる。というと一緒に行っても良いか?というので共に歩くことになった。バタバタと準備完了するが、おいおいパンツは履かないのか?しかもサンダルか?と聞くとスカートの方が涼しいしずっとサンダルで歩いて来たという。足の指やかかとが少し傷ついているので持っていたテープなどで保護してから出発である。話しながら歩くうち、彼女はカナダからメキシコまで続くトレイル4,000キロを5ヶ月間で踏破した強者という事が分かった。年間100~200人ぐらいしか成功しないトレイルを23歳の若さで貫徹するとは何から何まで規格外の筋金入りだ。話を聞いていると、どうもまともな物を食べていない。清浄坂の急降下を前に踏ん張りが利かなくなると困るので、清浄坂の頭で「私は腹が減った。パンを食べてコーヒーブレイクしよう」!と声を掛けると彼女もOKという。さっそく誰も来ない道の真ん中がカフェとなり、持ちあわせのビスケットやバゲットをナイフでスライスし、落ちていた小枝に刺しバーナーで焼いてやると喜んで食べていた。彼女の使っているコッヘルはでこぼこの年代物。「いつもそれと旅をしているのか」?と聞くと嬉しそうにコロンビアで貰ったものでそれ以来愛用しているのだそうだ。これから北アや富士山を目指すというので私が持っていたフリーズドライの全食糧を手渡し、下山後は5日ぶりの入浴にと、くろゆり荘の温泉に入れてやった。Have a nice journey!

    


北縦走路 シンノ谷

2017-08-11 | 白山情報

北部白山の中で最も藪の濃いゴマ平からシンノ谷区間。毎年幾ら手入れしても一向にササの勢力は衰えない。それどころか10倍返しぐらいの勢いを増して繁茂を繰り返す。ササ優勢の領域に登山道を切ろうとしている人間側の間違いである。さりとてここ以外に道を切り拓くことは許されず、今年もこの区間で格闘を繰り返す。シンノ谷は白山の核心部。どこから行っても遠いが、一種独特の雰囲気に包まれている。ゴマ平避難小屋で迎える一人静かな朝のひと時。