多文化共生のすすめ

Toward a Multicultural Japan

横浜市泉区:多文化共生まつり

2005年03月07日 | Weblog
3月6日、横浜市の泉区役所で「泉区多文化共生まつり」が行われた。いちょう団地連合自治会と泉区役所の共催で、いずみ多文化ネットワークが協力している。

2月7日付けの「多文化共生の学校づくり」で紹介したように、横浜市泉区にある神奈川県営いちょう上飯田団地は、関東地方で最も外国出身者の多い団地で、中国やベトナムを中心に20カ国を超える外国出身者(約400世帯)が住んでいる。

いちょう団地では、自治会、学校、ボランティア(地域づくりの三角形)の連携の仕組みが徐々につくられてきた。2003年度にいずみ多文化ネットワークが結成され、2004年度から3ヶ月に1回、「いちょう多文化共生まちづくり懇談会」が開催されている。

実は、泉区では、2002年度と2003年度に、公募で集まった区民といちょう団地関係者からなる実行委員会方式で「国際交流まつり」を開催している。しかし、まつりの目的が「国際交流」なのか「多文化共生」なのか曖昧になり、今回、いちょう団地関係者と区役所の協働によって、まつりの名称も「多文化共生まつり」に改め、開催されることになった。

今回のまつりで特筆すべきなのは、学校の積極的参加であろう。いちょう団地のある上飯田地域の4校(飯田北小、いちょう小、上飯田小、上飯田中)は1998年から連絡会を組織すると同時に地域との連携を深めてきたが、今回も、午後の日本語スピーチ大会を企画し、午前のステージの出し物7つのうち、5つが4校の児童生徒によるものであった。日曜日であるにもかかわらず、4校の校長を始めとして20人を超える教職員が参加した。

また、区役所の行事として初めて「多文化共生」を掲げた意義も大きい。泉区は、2005年度、いちょう団地を対象に「多文化共生のまちづくり推進事業」を始めるという。横浜市は「国際性豊かなまちづくり」をめざして、外国との「国際交流」には大変力を入れてきたが、名古屋市や福岡市など他の政令指定都市同様、外国人住民に関する施策は遅れている。今回のまつりが、いちょう団地から泉区全体への多文化共生の発信となり、それがさらに横浜市全体へ波及することを期待したい。

「泉区多文化共生まつり」のプログラムは以下のとおり。

区民ホール ステージ
10:30~12:30 文化交流
 ①中国獅子舞、②ココナッツダンス、③ハンカチの舞い、こままわし、④ロバン・チュンポー、⑤二胡、⑥太鼓の踊り、⑦チョンギーノ、カサルメ、キエロ
13:30~14:15 日本語スピーチ大会
14:15~14:30 腰鼓(ヤオグー)

区民ホール 催し
12:30~13:00 食の交流(中国、ペルー、カンボジア、ベトナム料理の試食とレシピ紹介)
12:30~14:00 ベトナムを知ろう!

区民ホール 展示
パネル展示 泉区の外国籍等区民の現状、いちょう団地の取り組み、外国籍等区民相談の紹介
ボランティアグループの紹介 日本語ボランティアグループ、国際交流グループ
上飯田地区4校(飯田北小、いちょう小、上飯田小、上飯田中)の作品展示

区内各小学校の国際交流をテーマにしたポスター、作文展

保健福祉センター
10:30~14:00 外国籍等区民住宅相談
12:30~14:00 中国を知ろう!

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