山の天気予報

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猪熊隆之の観天望気講座50

2014-12-03 19:39:31 | 観天望気

さて、この講座も50回目を迎えました。何も出ませんが(笑)。

昨日の続きです。2日(昨日)は、南高北低ぎみの冬型の気圧配置となりました。冬型というと、等圧線が南北に立った縦縞模様を思い浮かべると思いますが、今回のはどちらかというと、北西から南東方向に走っています。このようなとき、等圧線の形状から、西よりの風になります。

そう、私の「冬山気象講座」を受けた方は、ご存知でしょうが(えっ?まだ受けていない? 大丈夫です。8日にアルパインツアーヤマケイ登山教室で、9日に石井スポーツ登山教室で、10日にjROで冬山気象講座が開催されます。まだ間に合います!)、南北に連なった山岳で雲が発達しやすく、風が強まりやすいタイプの冬型です。中部山岳の山は北アルプス、中央アルプス、八ヶ岳、南アルプスとどれも南北に連なっていますね。特に西側に障害物がない北アルプスや白山、中央アルプスでは暴風雪となることが多いですね。西側に海がある北アルプスや白山は大雪にも警戒が必要なタイプです。

さて、西側に北アルプスという障害物がある八ヶ岳ではどうでしょうか?上層の寒気と等圧線の間隔次第ということになります。今回は500hPaで-30℃以下の寒気が北陸付近まで流れ込み、等圧線の間隔も狭かったので、八ヶ岳の稜線では風雪が強まり、里でも時折ふぶきました。

そのときの雲の様子を見てみましょう。

八ヶ岳に黒い雲がかかっています。良く見ると雲の上はあの、ソフトクリーム型の雲、つまり積乱雲です。このようなときは八ヶ岳でも猛吹雪となり、稜線の歩行は非常に厳しくなります。そして山麓でも雪がちらつくのです。

ご覧のとおり、山麓の事務所でもうっすらと白くなりました。山麓でこのような状態、そして山の上にべったりとした雲、このようなときは、稜線の縦走は諦めて赤岳鉱泉や八ヶ岳山荘、あるいは麓のカフェでヌクヌクしているのが一番ですね。

次回は、冬型がもう少し弱まるときの八ヶ岳の雲の様子をご紹介します。まさに、今日(3日)の状況です。お楽しみに。

※図、文章の無断転載、転用、複写は禁じる。

文責:猪熊隆之

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今朝の八ヶ岳、甲斐駒

2014-12-03 07:24:16 | 日記

今朝は山麓では雲が多いものの晴れていますが、小雪がちらついています。また、山はべったり雲がまとわりついています。上空は暴風となっており、河口湖7時現在上空2km19m/s、3km29m/sです。

●ヤマテン事務所(910m) お天気雪

最低気温 -2℃ 7時現在-2℃

●八ヶ岳山荘(1502m) 8時現在 -2℃ 晴れ

今朝の最低気温 -2℃ 昨日の最高気温 -1℃

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