らくだやはおきらくだ

箕面の駄菓子屋「樂駄屋」日記

へんな携帯電話

2006-04-30 12:57:53 | 駄菓子屋
 これは私の携帯電話ですが、最近アドレス帳やデータフォルダの様子が変わってきて、非常に怪しげな携帯になりつつあります。

 小学生でも携帯電話を持っている子が多く、「あまのっち、携帯番号とメルアド交換しようや」ということで、どんどんアドレス帳にひらがなの名前が増えてきました。樂駄屋に来る子どもたちの名前は互いに呼び合っている名前で覚えてしまうので、基本的に私も「ひらがな」で憶えてます。姓を知らんかっても困らへんから「だいすけ」とか「ゆうや」とかで充分。「つばさ」という子は二人いるので「ややこしいな」と思ってたけど、一人の子は「つばさ」と呼ばれ、もう一人の子は姓の方をもじって「たっち」と呼ばれてる。よーしたもんやわ。

 携帯電話はこれひとつしか持ってないので、仕事にも使ってます。当然漢字や英文字の多いアドレス帳なんですが、そこにひらがなが割り込んできて、なんとも妙なこと。

 メールの受信箱ときたら、もっと変。「あまっちのあほ~、うんこ」とか「ちんこ」とだけ書いてあるのとか、怪しいメールがいろいろ。完全に携帯をおもちゃにしとーる。

「かっこいい待ち受けあげるわ」と画像を送ってくれる子もいます。写真のようなゲームやアニメのキャラです。あの~、お気持ちはうれしいんですが、こんなんもろてもね~。しかもCGは結構データが重いんよね。やれやれ。画像にはモザイクかけましたが、アブない画像ではありません。版権があるからね。

 参考までに携帯についているのはリリー・フランキー作「おでんくん」に登場するキャラクターです。偉大なお菓子メーカー「カバヤ」から「お菓子つき玩具」?「玩具つきお菓子」?として発売されています。大昔の「カバヤ文庫」に始まり、カバヤは多くの名作を生み、玩具お菓子の世界に偉大な功績を残しています。カバヤについては、またの機会にじっくり…。

 子どもに携帯を持たせることには賛否両論ありますが、私は自分の都合で早くから子どもに持たせていました。チエなんて最初はポケベルやったけど…。仕事で出かけることが多かったし、子どもが4人いて、行動半径がばらばらだったので、携帯はまさに「働く母親応援グッズ」だったんです。仕事先から「遅くなりそうやから炊飯器のスイッチ入れといて」と外で遊んでる子どもに連絡したり、「帰りに、長ネギ買うてきて」と頼んだり、便利なリモコン・魔法のツールでした。でも樂駄屋に来る子どもたちの携帯の扱いを見ているとはらはらすることも多いです。その辺に置きっぱなしにしたり、不明なメールに「誰?」なんて返信したり。電話機自体にきちんとセキュリティをかけてはるんでしょうが…。まあ、うちの子たちも、どこかに置き忘れて来たりトイレに落としたりはしょっちゅうでしたから、ひと様に偉そうなことは言えません。 

 開店時間に遅刻すると誰かから「まだ~?」というメールが入ります。「ずっと待ってるねんぞ」と電話してくる子もいて、サボらしてくれません。改めて携帯番号教えたことを後悔したりして。

 友だち同士の待ち合わせや、遊びの誘いも携帯を多用している様子。「ずぼらやな~。子どもは足で稼いでなんぼやで。直接家まで誘いに行き~や」と子どもらに「元祖ずぼら」がハッパをかけてます。

 昨日から樂駄屋は連休に入りました。「勝手に大型GW」で、5月9日までお休みです。その間、仕事で東京に行くので、時間があれば有名な恵比寿の「駄菓子バー」や、樂駄屋の開店準備中に参考にさせてもらった「遊びと駄菓子・たかさんち」という駄菓子屋さんに行ってみたいと思っています。

営業時間変更

2006-04-29 08:10:40 | 駄菓子屋
 子どもたちの要望を取りいれて、営業時間を変更しました。今までは平日午後1時から5時半、土日は午前11時から午後5時半までのあいだ営業していたんですが、開店を遅らせても、もうちょっと遅くまで開けてほしいということなので、平日午後3時から6時、土日午後1時から6時ということにしました。「遅ーまで開けてくれることにしたんやな」と子どもたちは喜んでいますが、みんな開店時間が遅くなったことに気づいてないようです。ふふふ、実質1時間半短縮になっているんやけどね。

 午後1時から開けてると、幼児を連れたNICOのランチ帰りのお客さんが寄ってくれたりもするんですが、たくさんの子どもたちが集まり始まるのは、いつも午後3時半くらい。効率化を図るわけやないんですが、最近本業がおろそかになってるんやないかと、あちこちから指摘されたこともあって(汗)、樂駄屋の方は、ちょっと「樂」さしてもらうことにしました。ときどき顔を見せてくれはる若いお母さんやチビちゃんたちには申し訳ないのですが、今度からは土日かNICOでのティーブレイクの時にでも寄ってくださいね。

 木曜の夜にツートン(NPO法人暮らしづくりネットワーク北芝のボス)とこれからの樂駄屋について話し合いました。呑み屋で一杯やりながらですが…。そもそも樂駄屋は「暮らしづくり」の事業募集で採用された3か月限定のチャレンジショップで、5月18日にその期限が切れるからです。私としては、この2か月余り「お店屋さんごっこ」気分で楽しくやってきたし、子どもたちも「やめんといて~」と存続を期待しています。でも「地域の課題解決につながる事業」という本来の事業目的としてはどうなのか、その評価が見えてなかったので「自分だけ楽しんでてもな~」と、ココロの片隅で思ってたんです。ツートンとしては「いままで行き場のなかった子もたくさん集まって来てる。ワルと呼ばれてる子や優等生、放課後は家から外に出ーへん子ら、今までなら一緒に遊ぶことのなかったいろんな層の子どもらが、樂駄屋ではうまい具合に共存して同じ時間を過ごしてる。これ、おもろいで」ということ。私の耳には届いていない地域での樂駄屋の評価も、暮らしづくりには入ってきていて、いろいろ話を聞かせてもらいました。樂駄屋にときどき来てくれる親たちはみんな好意的で「ここができて、助かってるねん。子どもが樂駄屋におるとわかってたら安心できるから」と言ってくれます。ただ私としては「お金使いすぎ」とか「遊んでばっかし」とか、快く思っていない親たちもいてはるんやないかと、これまたココロの片隅で思っていたのですが、それも杞憂だったようです。「樂駄屋で店番したら子どものことがようわかるから、学生の研修にも使えるな」とは堅物ツートンの腹案。私は「子どもの想像力・創造力はすごい。樂駄屋を拠点にして、遊びとクリエイトが一緒になったようなこともしたいな」とか、またまたお気楽な企画で盛り上がったりして楽しい呑み会でした。(いつの間に「話し合い」が「呑み会」になってんねん!)

 そんなこんなで、まずは3か月の期限が過ぎても樂駄屋は続けていくことになりました。おっと、その決定の前に事業の再審査があるんでした。へへへ。暮らしづくりスタッフや理事のみなさん、地域の皆さん、のろのろと試行錯誤を繰り返す樂駄屋ですが、これからもよろしくお願いします。

 今日の写真は「暮らしづくり」に毎回子連れで現れる社会保険労務士さんの子。つい最近まで丸々太って「朝青龍」と呼ばれていたのですが、歩き出してから急に体が締まってきました。人なつこくて、いつも最高の笑顔をプレゼントしてくれます。カメラを構えて名前を呼んでも、店の中の子どもたちの騒ぎが気になって、なかなかこっちに来てくれません。お母さんが「これこれ」と大きな袋から取り出したのがバナナ。「これで確実にこっちにくるから」「うわ、ほんまや。ゴリラかい!」と、店頭でのやりとり。

 

 
 

一日店長大活躍

2006-04-23 22:21:36 | 駄菓子屋

 今日はいいお天気でしたね。

 樂駄屋のある芝樂広場には手作りの石窯があるのですが、毎月1回、「石窯ワークショップ」と名付けて、石窯を囲んで料理を作って、飲んだり食べたりおしゃべりしたりする楽しい会が開催されています。今月は私が料理のレシピを持ち込んで、参加者の皆さんに作ってもらうという役を仰せつかっていたので、樂駄屋の方は休業にしようと思っていました。でも、GW前で家族旅行を控えて「外で遊んどいで」と言われ「樂駄屋に行こう」と楽しみにしている子どももいるかなと、昨日の夜まで気になっていました。せっかく来てくれたのに店が閉まっていたら、子どもたちががっかりするだろうなと思うと、なんとなく気持ちが落ち着かなかったのです。

 ところが、夜になってから突然ひらめいて常連の子に連絡したのです。「明日、一日店長やってくれへん?」って。午後1時から夕方までの店番を頼んだのですが「やる、やる!」と快諾。

 小学生に商品とお金の管理を任せるのは無謀かなとも思ったのですが、結論から言えば大正解。途中で友だちにトイレ交代をしてもらったりはしていましたが、みんな責任感のある大人顔負けの働きをしてくれていました。写真は一日店長のちょっと照れたかわいい微笑みです。

 子どもが店番してるということで「万引きしようかな」なんて脅かす高学年の子もいたそうです。「めっちゃ、ビビッたわ」と店長は報告してくれました。でも、そんな事件は何も起こらず、みんながちゃんと一日店長にお金を払って、いつもと変わらず買い物を楽しんでいたのです。いつもの私と同じように、座敷でくつろぐ子どもとも言葉を交わしていたようです。サエが撮ってくれていた写真を見ると、まるで自分の姿を見ているよう! 将来おばちゃんになるんちゃうかなと心配してしまうほどのハマりようです(笑)。

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 子どもの力って、案外すごいかも…と思わずにはいられへん一日でした。「なにもかも任されている」という責任感。彼らなりに、めっちゃ感じたんやね。「ありがとうございました。おかげさまで助かりました」と最後に言ったお礼の言葉、自然に敬語になっていました。

サマータイム導入か

2006-04-20 23:50:58 | 駄菓子屋
 ずいぶん暖かくなってきましたね。芝樂広場は芝生も色づき、土と緑の香りを乗せた、とても気持ちいい風が流れています。

 今日は午前中に仕入れに行ったのですが、品切れしていた綿菓子が問屋さんにないのです。「これからの季節、綿菓子はベタつくから置かれへん」ということ。「チョコも仕入れは控えたほうがええし、ゼリーとか夏向きのもん揃えなあかんで」と教えてもらいました。ふうむ、駄菓子屋にも季節商品というものがあるんやね。オープン当時は常温で売っていたゼリーやジュース類は、小さい冷蔵庫をもらってきて冷やしているのですが、商品そのものにも夏向きのものがあるということは気づきませんでした。で、干し梅とかカレー味スナックとか、なんとなく夏向きかな~という駄菓子をみつくろって仕入れてきました。

 お菓子に季節商品があるなら、おもちゃにも…と応用がきくのが浪速の商人(!)たるわたくしです。水遊びとか夜遊びとか、夏のキーワードから連想していろいろ仕入れました。写真はパロディ缶水鉄砲。缶の上から水を入れ、針の穴ほどの小さな穴から水を飛ばせるようになっているおもちゃです。パロディ缶というだけあって「エビっす」他、おもしろい缶がアソートで詰まっています。他にも「割れないシャボン玉」(うそやろ!)、夏の夜を彩る「回すと光るコマ」など、私が鋭く「夏向き」と感じたものを揃えました。ふふふ。名バイヤーへの道一直線!

 日没が遅くなってきて、閉店時間の5時半ごろになってもお隣の当対池公園ではまだたくさんの子どもたちが遊んでいます。「せめて6時まで開けといて~や」と訴える子どもも多く、ちょっと考えてみようかなとも思っています。




 今日も5時半に店を閉めて片づけをしていると、ドヤドヤと男の子たちが侵入してきました。「もうカンバンです」というと、カンバンの意味を知らず「えっ? 看板チョコ買いに来たん、なんでわかるん?」と子どもたち。看板チョコというのは「たこ焼き」とか「ざるそば」とか、レトロなお店の看板を模したシールが入っていて、それがクジになっている10円チョコで、樂駄屋で最近妙に流行っているんです。店じまいした後の店内は、ディスプレイ棚も中央に寄せたりしているので、とても歩きづらいのですが、看板後に店にいるという常連魂に火がついたのか(?)みんなテンション高く買い物を楽しんで、帰る様子がありません。「あの~、お客さん、私もう帰りたいのでこれくらいで勘弁してくれまへんか」レジ台代わりのテーブルに頬杖をついて、飲み屋のおやじのようなセリフを吐く駄菓子屋のおばさんなのでした。




春爛漫

2006-04-19 01:17:32 | 駄菓子屋
 芝樂祝祭前後は忙しくて、ブログもサボってました。祝祭当日は韓国・朝鮮相撲シルムに樂駄屋の常連二人が出場。びっくりの奮闘ぶりだったのですが、デジカメのメディアを持っていくのを忘れたため写真が撮れなかったので、またどっか(さたやんあたりか…)から入手してアップします。
 
 今日は昨日に引き続き快晴。昼間は暑いくらいでした。というわけで、写真は春爛漫の芝樂広場と樂駄屋。なかなか牧歌的な眺めです。以前看板づくりのときに設置した状態で写真アップしますと書いたのですが、いまだ定位置が決まらず、あちこちに置かれたり、風で倒れたりしている可愛そうな看板も写っています。


 暑い日にふさわしく、今日は常連さんたちがシャボン玉遊び。楽しく遊んだ後、みんながぴあぴあに行ったのを見計らって、兄の忘れたシャボン玉液とツートン所有のシャボン玉ガンをこっそり使おうとしている少年R。後ろ姿に背徳感がにじみ出ています。


負けん組めざして

2006-04-13 11:34:08 | 駄菓子屋
 「タラタラしてんじゃねーよ」「キムチイ~カ」「トンカツ屋でおます」「のむんちょ」「小遣いくれ」「ラーメンじじい」「ラーメンばばあ」「まけんグミ」…これって何だかわかりますか? 全部駄菓子の商品名なんです。

 在庫が少なくなってくると、池田の問屋さんまで車を飛ばして仕入れに行くのですが、忙しいときにはFAXで注文書を送って配達してもらっています。その注文書を改めて見てみると、上記のような不可解な言葉がズラリ。子どものイタズラFAXのようで、とてもビジネス文書には見えません。

 「タラタラしてんじゃねーよ」は鱈が原料のオツマミ系駄菓子。タラタラは理解できるとしても、なぜ「してんじゃねーよ」と叱られなあかんのかは不明。「キムチイ~カ」はキムチ風味のするめ。これも疑問形が疑問を残すネーミング。「トンカツ屋でおます」はビッグカツのさらにビッグな揚げ物系駄菓子。大阪弁にこだわる意味はわかりまへん。「のむんちょ」はビニールに入ったゼリー。「ちょ」の意味するところも不明。「小遣いくれ」は金券が当たるラムネ菓子。これも筋から言えば小遣いくれではなく「小遣いあげる…こともある」になるはず。「ラーメンじじい」「ラーメンばばあ」はベビースター系のそのまま食べるラーメン駄菓子。老人を敵に回しかねないラジカルなネーミングにぎょっとするけど、「ばばあ」の方はプレーンで「じじい」の方が激辛…というあたり掘り下げの足りなさも感じさせる一品。きょうびはおばあちゃんの方が圧倒的に「激辛」にきまってるやん。「まけんグミ」は勝ち組・負け組という世相を意識したグミのネーミングやけど、「勝ち組」でもなく「負け組」でもない「負けん組」という発想がすばらしい。「勝ち組・負け組なんて不愉快な言葉やな~」なんて普段思ってたけど、こういうパラドクスをもって世相に対応できる、駄菓子業界の底力に敬服しました。ええよね「負けん組」。ちなみに「まけんグミ」は、いんじゃん(じゃんけん)のグー・チー(チョキ)・パーの形をしたグミです。何人かで買うと、グミでいんじゃんして遊べるという遊び要素もとりいれた典型的駄菓子。

 駄菓子業界の底力で思い出したけど、以前紹介した「うんちくんグミ」、その前身にうんち形の棒つきキャンディが売られていたのをご存知ですか? 「うんちを模したキャンディなんて!」と、製菓業界に起こったセンセーショナルな事件として、マスコミでも数多く取り上げられたはず。そのうんちキャンディの発案者が、なんとヨロカヂのぷうさんのお父さんなんやって! 精糖関係の会社にお勤めだった頃に「これや!」と発案して製菓会社に提案したとか…。うーん、そのお父さんあってのぷうさんなんやろなと、納得の嵐。親子の因縁とはそういうことなんやね(どーいうことやねん)。
 
 写真は以前に紹介した人気商品「棒きなこ飴」。これは一件普通のネーミング。でもでも、「棒」ではなく「爪楊枝」が刺してあるし「飴」というより「餅」に近い柔らかさ。つっこむ余地を残してくれているところが渋いのであります。ところで写真左のぷっくりした手。「誰の手か言わんといてな」と頼まれたので絶対言わへんからな~、ようへい。

流行もの

2006-04-10 14:04:02 | 駄菓子屋


 樂駄屋には50円や100円で買えるおもちゃ(駄玩具?)も売っています。私たちの子どもの頃には、ビー玉やベッタン(メンコ)、ブリキ鉄砲が人気商品でしたが、今では駄玩具もハイテク&アウトソーシングの時代。かなり凝ったつくりのヘリコプターやレーシングカー、大手玩具会社のヒット商品のパチもんゲームなんかが、Made in chinaで、50円から100円という値段です。

 大昔の経木のような木でできていた組み立て飛行機(これ知ってる人はかなりのお歳…)に似た、発砲スチロール製のグライダーもあります。輪ゴムを使って飛ばすのですが、これがなかなかの名品。先のおもりの装着位置いかんで飛行距離に差が出るので、樂駄屋常連の子どもたちの研究心に火がついて、3月には大流行。あっという間に売り切れて、問屋さんを驚かせました。
 
 普段は任天堂DSやトレカに夢中の子どもたちですが、樂駄屋ではなぜか昔の遊びが流行ります。グライダーにしてもシャボン玉にしても、最初に買うのはたいていイチビリの子。「これ、へちょいな~」なんて言いながらも、楽しそうに遊ぶので、「そんなんおもろないわ~」と笑っていた子も「ちょっと貸して」なんてことになるのです。

 で、今キているのが懐かしのポリ・バルーン。これも大昔からありましたよね。セメダイン(昔はなぜか「セメンダイ」と言っていた)に似たケミカルな臭いがちょっと化学っぽくてうれしかった、あのラップのような風船です。金属のチューブもキャップの先で開封するのも、太短いストローがついているのも、全部昔のまま。小さい子がやっているのを横目で見ていた小学生たちが「あれ、なつかしいな」なんて洒落たことを言いながら、ちょっと恥ずかしそうに買い、できた風船の大きさを競い合っているのです。

 こんな遊びでもそれぞれの子どもの性格が出て、とても興味深いのです。闇雲に力任せで息を吹く子や、慎重に慎重にふくらませる子。つける樹脂の量や位置を工夫する子がいるかと思うと、な~んにも考えないで、つぎつぎ失敗を続ける子もいます(笑)。

 いつも「ダルいし…」とか「めんどっちい」なんて言ってる子どもたちが、こういうことを始めると急に生き生きし出します。その表情は私たちの子ども時代と同じもの。こういうとき私には、樂駄屋全体が既視感を伴った不思議な空間に見え始めるのです。

今日の会話

2006-04-03 10:13:20 | 駄菓子屋


りん「あまのっち(私のこと)手~見せて~」
あまのっち「ほ~い」
りん「そっちの手~も」
あまのっち「ほ~い」
りん「この人はねえ、指輪してないから結婚してないです。あまのっちって結婚してないねんな」
あまのっち「ほ~い」
りん「結婚しーひんの?」
あまのっち「ほ~い」
りん「相手がおれへんの?」
あまのっち「ほ~い」
りん「あれ。チエとサエって、あまのっちの子どもなんでしょう?」(このへんの口調に幼稚園言葉の面影が残っている )
あまのっち「ほ~い」
りん「なんか変…」

「ほ~い」としか答えてない私ですが、すべてホンマのこと。
子持ちで独身、しかもええ歳してる女性がいるということを、りんは知らない…。

輝くVIP会員証

2006-04-01 22:56:35 | 駄菓子屋


 ポイントカードのことは以前紹介しましたが、これはそのポイントを20ポイント貯めた子に作ってあげている、樂駄屋の「VIP会員証」です。その特典は「樂駄屋の座敷で優先的にくつろぐことができる」だけ(笑)。そのセコい特典のせいか、子どもたちにはたいして人気がありません。

 この会員ナンバー000はダミーですが、すでに数人の子がVIP会員証を獲得しています。さて、関係者のみなさん。このダミーの少年、誰だかわかりますか? ふふふ。

取材の日に大パプニング

2006-04-01 22:00:41 | 駄菓子屋
 いつもは写真のごとく大変にお気楽な樂駄屋でございます…。

 金曜日は箕面市役所の広報担当のKさんが取材に来て下ったのですが、その取材の最中、たいへんなことが起きました。よく来てくれる仲良しの三兄弟がお菓子を買って外へ出たとたん、今年から小学校へ入る三男が広場と道路を隔てた溝のあたりでころび、額に大けがをしてしまったのです。広報のKさんが子どもたちを熱心に撮影されている最中に、三兄弟の次男が血相変えて店に飛び込んできました。「弟がケガした!」と叫ぶその顔は、いつもの顔とは大違いのただならぬ雰囲気です。思わず飛び出していくと、そこには額から血を流した三男と、その子を抱きかかえた長男の姿。その場をKさんに預けて、急いでNICOに走り電話を借りて救急車を呼びました。以前うちの末っ子が同じように額をケガしたとき、救急車に来てもらったのですが、そのとき救急隊員のかたが「少々おおげさかなと思っても、子どもの頭のケガは救急車を呼んだ方がいいですよ」と言っていたのを思い出したからです。すぐに兄弟のおばあちゃんもかけつけて来られたのですが、「救急車」ということですっかり動転しておられて気の毒でした。

 救急車とともにどこからわいてきたのかと思うほど子どもがたくさん集まってきて、ケガ人を取り囲み、すごい騒ぎになってしまいました。ともあれ診察してもらった結果、幸いにも大したケガではなかったので、やれやれでした。

 いつも仲のいい兄弟ですが、必死の形相で店に飛び込んで来た次男、そしてみずからの手や服が血にまみれるまま、しっかり弟を抱きかかえていた長男。普段の彼らとは全く違った一面を見ることができました。いつもクールで、決して大声を出したり感情を爆発させたりすることがなく、今風に言うならサクサクしている長男。どっちかといえばぶっきらぼうで大人と話すのがちょっと苦手に見える次男。そんなふたりが、弟を守って必死になっている姿に、胸がキュンとなりました。お兄ちゃんら、めっちゃかっこよかったよ。

それにしても取材中に事件に遭遇されたKさん。いてくださったおかげで心強かったです。帰りにはお菓子もお買いあげくださいましてホンマにおおきにでした。

 さて取材の方の話です。地域で子どもを守る駄菓子屋方式…として、早速、樂駄屋を市役所のHPで紹介してくださいました。写真が載った子らにも、明日教えたげんとな~。ふふ。撮影ということで、ちょっとよそ行きの顔してるとこがかわいい。いつもはこうじゃありません。箕面市役所のトップページからジャンプしてご覧ください。

http://www.city.minoh.osaka.jp/