はちまんの競馬と囲碁2

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囲碁のルール(其の五)

2006-12-27 11:41:47 | 囲碁のルール

囲碁が初めての方は、囲碁のルール(其の一)からどうぞ。

囲碁のルール(其の四)まで、基本をマスターして打てるようになったと思います。しかし、実戦では困る事も、まだあるかと思います。

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(左図)このような形が出来たとします。

(右図)お互いに X の地点に打つ事は出来ます。しかし、黒から打つと黒◎が、白から打つと白△が取られてしまいます。ですから、終局までお互いに打ちません。この形の事を「セキ」と言います。黒◎も白△も取られないので「生き」と同じ扱いをします。X の地点はどちらの地でもありません。

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(左図)この図も「セキ」ですね。

(右図) (左図)のままで終局しても構いませんが、黒の立場でしたら図の黒1と打ちましょう。まず黒1と打ち白二子を取り上げます。次に黒 X と打たれると白本体が取られてしまうので、白は△か◎が省けません。例えば白2が△なら黒3を◎と打ち、もう一子白石を取る事が出来ます。この手続きだけで3目違います。

注、この手続きは慌てて打つ必要はありません。他に打つ所が無くなった終局間際に打ちましょう。

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(左図)この形はどうでしょうか?一見すると「セキ」に見えますね。しかし、この形は「隅の曲がり四目」と 言いまして白死なのです。

(右図)理由は、黒1からの手段があるからです。黒1には当然白2ですね。そこで黒◎と打ちます。白△と打てばコウになりますが、コウ立てを潰してから打てば良いと言う理由みたいです。元は中国ルールから来ているのだと思います。

日本ルールでは(左図)のまま終局して、自動的に白死です。中国ルールでは、黒が白のコウ立てを潰してから(右図)を決行します。(中国ルールでは、自分の地中に打つのも損になりません)

「隅の曲がり四目」に関しては、どちらのルールでも結果は、ほぼ同じです。手続きが無駄(美しくない)という感じで、そうなったのだと思いますが、日本ルールは少し矛盾を感じますね。日本ルールは、少し曖昧な所があるのに対して、中国ルールは、全て実戦解決で合理的です。

次回は、もっと特殊な例をお送りします。

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囲碁のルール(其の四)

2006-12-13 12:41:59 | 囲碁のルール

囲碁が初めての方は、囲碁のルール(其の一)からどうぞ。

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囲碁のルール (其の三)で出した宿題の解答です。

(左図)例えば、黒1と打っても白2と打たれて、次に黒3と打つ事が出来ません。よって、この図は「白生き」です。

(右図)(左図)より広いのですが、黒1に打たれますと「白死」になります。例えば、白2と抵抗しても黒3と打たれます。白4で5や6へ打っても取られるだけなので、他へ打つしかありません。すると黒5白6となり、そこで黒7を黒3の所へ打ち「白死」です。この形を「五目中手」と言います。もちろん白から白1と打てば「白生き」です。

これで石を「取る」事、石の「生き」「死に」の基本はマスター出来ました。今回からは、囲碁の基本「地」です。

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(左図)囲碁の初手(一手目)は何処へ打っても構いません。黒白順番に打ち進めて行きます。(数字は打った順番を示しています)

(右図)黒29まで、これで一応打つ所が無くなりました。この終局(終わり)の観念が難しいのですが、実戦で徐々に慣れていきましょう。

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(左図)出来上がりの図です。黒△と打ったところなので、次は白番です。白 X などと打っても構いませんが、打っても取られてしまいます。ですから、黒△と打ったところで終局となります。

(右図)終局図。A の地点が「黒地」B の地点が「白地」です。このように、お互いに囲った地点が「地」です。この終局図は、黒地(A)が29目で白地(B)が23目です(地は何目と数えます)よって、黒の6目勝ちとなります。

囲碁は、このように最終的に「地」が多い方が勝ちのゲームです。

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(左図)このような終局図があったとします。 X の地点は「ダメ」と言います。お互いに打っても「地」にならない地点です。

(右図)終局の手続きとして、この「ダメ」をお互いに打って行きます。

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(左図)ダメも打ち終わった図です。白が黒△を取っている事は、ご理解頂いていると思います。

(右図)取った黒△を「黒地」に埋めます。それから、お互いの「地」を数えます。この場合は、黒地が24目で白地が25目です。よって、白の1目勝ちとなります。

抜いた(取った)石の事を書いていませんね(汗)対局中に相手の石を盤上から取り上げる事を「抜く」と言います。「抜いた」石は自分の碁笥(碁石の入れ物)の蓋に入れます。そして、終局して地を数える時に、相手の地の中に埋めて行きます。

これで、囲碁のルールの基本はマスター出来たと思います。次からは、特殊な例(ルール)と応用編をお送りします。

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囲碁のルール(其の三)

2006-12-04 11:37:09 | 囲碁のルール

囲碁が初めての方は、囲碁のルール(其の一)からどうぞ。

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(左図)囲碁のルール(其の二)のおさらいです。自分が取られる場所でも、相手の石が取れる場合は打てる事を、学びましたね。

黒△を取る事が出来るので、白1と打つ事が出来ます。

(右図)出来上がりの図です。

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(左図)黒からも白△を取れるので、打つ事が出来ます。 

(右図)出来上がりの図です。お気付きだと思います。せっかく黒から打ったのに、白 X と打たれると取られてしまいます。これは、元々取られる運命にあったのですね。このような状態を「石が死ぬ」と言います。逆に白の立場ですと「石を殺した」となります。囲碁の言葉は物騒ですね。

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(左図)この図は、どうでしょうか?白から X の地点に打つ事が出来ませんね。このように、絶対に取られない状態を「生き」と言います。ちなみに X の地点を「眼」と呼びます。この場合は二つあるので「二眼」です。「二眼」以上あると「生き」です。「眼」が一つしか無い状態が「死に」です。

(右図) X の地点に黒石がありません。どうなるでしょうか?

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(左図)白1と打つ手があります。黒2と打っても白3と取られてしまいます。 黒から1と打てば、もちろん「黒生き」です。

(右図)白1に黒2と他へ打っても、白3と打たれます。この図も黒が取られる運命ですね。即ち、白1と打って黒を「殺した」という図です。石を「殺す」事を覚えますと、ドンドン面白くなりますよ。ただ、「殺す」事ばかり考えていると、逆に取られる事も…。

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宿題です。(左・右図)それぞれ、どうなるでしょう?

石の「生き」「死に」を覚えたら、囲碁の楽しみが倍増します。是非、実戦で「殺す」快感を味わって下さい。

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囲碁のルール(其の二)

2006-11-29 12:28:19 | 囲碁のルール

囲碁が初めての方は、囲碁のルール(其の一)からどうぞ。

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(左図)囲碁のルール(其の一)のおさらいです。 X に白が打つと、黒石を取れる事は、覚えましたね。

(右図)出来上がりの図です。

石を取る事を覚えたら、石取りゲームが出来ます(囲碁の基本です)最初は、どちらが石を「先に取るか」というゲームを、楽しみましょう。

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(左図)囲碁には、着手禁止地点(石を置けない所)があります。図の X の場所には、黒からは打つ事ができません(白からは打てます)何故かと言いますと。

(右図) 黒1と打っても、黒が取られている形ですよね。このように、取られるだけでは意味が無いので、あらかじめ着手禁止になっています。

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(左図)例題です。A・B・Cの、どこが打てない場所でしょうか?

(右図)正解はAです。ここは打っても取られていますから、着手禁止地点です。BとCは X に余裕があるので、打てます。注、ルール上打てるという意味です。実戦では打たないでしょうね。

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(左図)この場合は、どうでしょうか?黒から X に打つと、白△を取る事が出来るのは、ご理解頂いていると思います。白からは、どうでしょうか?打っても取られる場所なので、着手禁止地点に見えますが、この場合は黒△を取る事が出来るので、打てます。

(右図)出来上がりの図です。このように、相手の石が取れる時は、打てます。取られる事より、取る事が優先されるのですね。

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(左図)この場合は、どうでしょうか?黒は当然ですが、白からも黒△を取れるので、 X の地点に打つ事が出来ます。

(右図)出来上がりの図です。 白が X を取ったところなので、次は黒の番です。黒からも白を取れるので X と打つ事が出来ます。しかし、打つと(左図)に戻ってしまいます。これを繰り返すと、永遠に続いてしまいますよね。この状態を「コウ」と言います。「コウ」には特別なルールがあります。

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(左図)白1と X を取ったところです。ここで黒は直ぐに X に打てない決まりになっています。それが「コウ」のルールです。

(右図)例えば、白△と打たれたら、黒2のように他の場所へ打ちます。もし白3と打ってきたら、黒4と打つ事が出来ます。ここで白も直ぐには、白△とは打てません。やはり、他へ打ってからでないと、打てないのが「コウ」のルールです。

「コウ」は難しいと思います。我々プロでも嫌なもんですから(苦笑)

最初は解らなくてもいいんです。実戦で徐々に慣れていきましょう。

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囲碁のルール(其の一)

2006-11-28 11:52:38 | 囲碁のルール

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上の図はオセロです。オセロの場合(左図)X に黒を置きますと、    白△を黒にする事が出来ますね。

(右図)出来上がりの図です。

囲碁の場合も、似たようなものが、基本ルールにあります。

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囲碁の場合は(左図)X の地点に白を置き(打ち)ますと、黒を取り上げる事が出来ます。

(右図)出来上がりの図です。図のように、相手の石の周りを囲むと、相手の石を取る事が出来ます。まずは、相手の石を取る事が、囲碁の基本です。

お気付きだと思いますが、 囲碁は線と線が交わった交点に石を置き(打ち)ます。注、図は便宜上、白石が沢山あります。

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(左図)の場合も X の地点に白が打ちますと黒を取る事が出来ます

(右図)出来上がりの図です。図のように、隅・辺・石の数が増えても 、周りを囲めば取る事が出来ます。

囲碁は石を置く事を「打つ」と言います。将棋は「指す」ですね。

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(左図)実戦だと、このようになります。オセロや将棋と同じで、お互い交互に打って行きます。石の中の数字は、打った順番を示しています。この図は、お互いに相手の石を取ろうと、一生懸命です。       

(囲碁の初手は、どこに打っても構いません)

(右図)出来上がりの図です。結果は、黒が白2の石を、取る事に成功しました。

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先の図では、白が取られてしまうので。(左図)白の立場だと、白6と逃げます。もちろん逃げる事もありです。

(右図)どちらが、先に石を取れるか?これからの勝負ですね。

最初のうちは、石取りゲームから始めましょう。どちらが、先に石を取るかです。簡単に始められると思います。

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