囲碁が初めての方は、囲碁のルール(其の一)からどうぞ。
囲碁のルール(其の四)まで、基本をマスターして打てるようになったと思います。しかし、実戦では困る事も、まだあるかと思います。
(左図)このような形が出来たとします。
(右図)お互いに X の地点に打つ事は出来ます。しかし、黒から打つと黒◎が、白から打つと白△が取られてしまいます。ですから、終局までお互いに打ちません。この形の事を「セキ」と言います。黒◎も白△も取られないので「生き」と同じ扱いをします。X の地点はどちらの地でもありません。
(左図)この図も「セキ」ですね。
(右図) (左図)のままで終局しても構いませんが、黒の立場でしたら図の黒1と打ちましょう。まず黒1と打ち白二子を取り上げます。次に黒 X と打たれると白本体が取られてしまうので、白は△か◎が省けません。例えば白2が△なら黒3を◎と打ち、もう一子白石を取る事が出来ます。この手続きだけで3目違います。
注、この手続きは慌てて打つ必要はありません。他に打つ所が無くなった終局間際に打ちましょう。
(左図)この形はどうでしょうか?一見すると「セキ」に見えますね。しかし、この形は「隅の曲がり四目」と 言いまして白死なのです。
(右図)理由は、黒1からの手段があるからです。黒1には当然白2ですね。そこで黒◎と打ちます。白△と打てばコウになりますが、コウ立てを潰してから打てば良いと言う理由みたいです。元は中国ルールから来ているのだと思います。
日本ルールでは(左図)のまま終局して、自動的に白死です。中国ルールでは、黒が白のコウ立てを潰してから(右図)を決行します。(中国ルールでは、自分の地中に打つのも損になりません)
「隅の曲がり四目」に関しては、どちらのルールでも結果は、ほぼ同じです。手続きが無駄(美しくない)という感じで、そうなったのだと思いますが、日本ルールは少し矛盾を感じますね。日本ルールは、少し曖昧な所があるのに対して、中国ルールは、全て実戦解決で合理的です。
次回は、もっと特殊な例をお送りします。