フランス人観察記録

日本人から見て解ってきたフランス人の考え方、行動についての覚書

マリー・アントワネットの田舎暮らし

2012年05月05日 | パリ郊外

サン・ジェルマン・アン・レイの友人宅に行くため、凱旋門からRERに乗って出かけた。 

途中で気がついたがなんだかおかしい。そこで親切そうなムッシュに聞くと、この列車は同じA線でも違う方のいくとのことで、次の駅で乗り換えたらよいと言うことだ。 

聞いてよかったと思い次の駅で降りた。そしてサン・ジェルマン・アン・レイ行きの列車を待った。

地下駅であるがどうも日本と違ってこういう駅は、気持ちが良くない。駅員は見当たらないし、変な目つきや、変な感じの人もいるから緊張してしまう。暗いホームに人はまばらだった。しかしやがて列車が来て無事サン・ジェルマン・アン・レイ駅に着いた。 

ムッシュが車で迎えに来ていてくれて、10分ほどで彼の家に着いた。静かな住宅地にあり、3階建になっていて、道路に面した階が2階部分であった。

驚いたことに、家中彼のコレクションだらけであった。小さい頃から飛行機や列車の模型が好きだったようで、そういうものが陳列ケースに沢山入っていた。その陳列ケースがいくつもあった。

よく奥さんが不平を言わないものだと、感心したくらいだ。 

一人息子さんは夏休みでおばあちゃんのところに出かけていて留守であったが、休憩したのち、ヴェルサイユ宮殿の庭園のマリー・アントワネットゆかりの「村里」へ連れて行ってくれることになった。

以前ヴェルサイユに来たけれど、ここまでゆっくり見られなかったので行きたいと言ったからだ。 

日本で言う「パリ祭」は革命記念日であるが、ご存知の通り1789年の革命を指す。この日バスチーユ監獄が革命派により襲撃されたのだ。 

その日から二百数十年たったが、期しくもこの日にマリー・アントワネットゆかりのヴェルサイユの庭園に行くことになったわけだ。 

庭園の入り口で入場料を払うことになっているが、受付係の若い女性二人が何やら慌てている。どうやらパソコンが故障したらしい。そしてもう入場料なしで入っていいと言う。

日本人の感覚からいえば、切符を売ることなどパソコンが壊れても何とかできると思うのだが、相手が折角いいと言ってくれているので、メルシー・ボクーと言うことになった。大らかなものだ。 

友人も「あなたは幸運を連れてきた」と言った。

庭園は、のどかな田園風景であり、ヴェルサイユ宮殿の荘厳・華麗さとは無縁の世界に思えた。

18世紀の貴族にこういう田舎を自領内に所有し、体験してみるのが流行したとかで、マリー・アントワネットもそれを望み、ここで煩わしい宮廷生活から逃れ、非日常を楽しんだのだそうだ。 

この続きは次回にする。

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