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緊急企画 祝V2 福岡建築紀行 その9“絶景かな”

2007年10月23日 22時39分53秒 | 建築
 嘗てパリのエッフェル塔が建てられた祭、「女の一生」のモーパッサンはパリで唯一エッフェル塔を見なくて済む場所という理由でエッフェル塔1階のレストランに通ったという。
 門司港レトロを一望出来る「門司港レトロハイマート」は高さ100mを超える超高層のマンションで最上階の31階は展望室だ。巨大な半円形はヘリポート兼消防用水槽置き場である。民間のマンションの最上階が市の展望室という変り種だ。

 門司には他にこのように高い建築は無い。とても目立ち、門司の街のどこからでも見える。「国際友好記念図書館」は背後に聳え立つこの建築のために、文字通り影が薄くなってしまった。
 とは言え、展望室からの眺めは絶景である。いずれこの建築もエッフェル塔のように「門司の街に無くてはならないもの」になるのだろうか。

「門司港レトロハイマート」
設計者:黒川紀章 竣工:1999年 北九州市門司区東海岸1-32


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4 コメント

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時の課題 (penkou)
2007-10-24 10:26:39
黒川さんが亡くなられから考えることが沢山あるのですが、門司港にはこの棟や、黒いマンションがあって違和感を覚えました。時が建築の存在をどう解き明かしていくのか、MOROさんが、言われるように、一つの課題かもしれませんね。
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何故・・・ (hasey)
2007-10-24 16:34:40
周囲がどうなっているのだろうと気になって検索してみたら『1918(大正7)年建設の旧三菱倉庫を突然解体し、翌年跡地に高層マンション計画を発表してから、官民交えての景観論争が起こり、 1995(平成7)年福岡地裁の和議勧告により、マンションの外観を景観に配慮したデザインとし、さらにより高層化すると共に、最上階を市の展望室にすることで決着した』とあった。景観=高層化?周囲はレトロ地区だとか・・・考えさせられる建物ですね。黒川先生も悩んだのでは?もう少し詳細が知りたいですね。
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高層化 ()
2007-10-24 21:34:15
確か中期以降の黒川氏は都市における「余剰空間」を産み出す手法として建築を高層化する事を「推奨」する立場に立っていたように思いましたが・・・。(違っていたら謝ります)
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Unknown (moro)
2007-10-27 16:36:13
>penkou師匠
やはり私も違和感を感じました。高すぎるので、空を不自然に切り取ってしまっているんですね。圧迫感も感じますし。地元の方は慣れたのだろうか…。

>hasey様
本当にすぐ目の前に歴史的建築物が沢山存在しているのですが、釣り合いが取れていないのです。これからアップしていきたいと思っております。(ペースが遅くすみません。)

>絵夢様
うーん。この門司区も上方に伸ばす必要は全く無い場所に感じました。土地は有るんです。

とにもかくにも門司という街自体は素敵な良い街でした。
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