「回路」DVDにて

DVDで『回路』を観ました。

監督は「黒沢清」、出演に「麻生久美子」「加藤晴彦」「小雪」「有坂来瞳」など。


『工藤ミチ（麻生久美子）』の同僚の連絡が取れなくなっていた。心配した『ミチ』は彼のアパートに赴くが、『ミチ』の目の前で男は自殺する。一方大学生の『川島亮介（加藤晴彦）」はインターネットを始めようとパソコンの設定を行うが、奇妙なサイトにつながってしまう。電源が落としてあっても勝手につながってしまう事に怯え、理工学部の『唐沢春江（小雪）』に相談するが・・・


長かったです。怖くはありません。

全体的にゆっくりストーリーが展開していきます。冒頭からエンディングまでほぼ同じペースで物語が進みます。その為間延びした印象だけが残りました。せめてクライマックスに近いところではペースアップしてもらえると良かったのではないでしょうか。
インターネットで広まるという発想は良かったと思いますが、演出が上手く生かされておらず、せっかくの題材が台無しになっている感があります。前半部は人が死んでいくのは自殺だったのが、後半は街の人がただいなくなるだけでは怖さは出せないと思います。（私だったら幽霊は出さず、ネットによる広がりに限定して、たとえばディスプレイを見ている人が引き込まれるように消えていく、という風にしたらどうかな、などと勝手に頭の中で考えてしまいました。）霊があの世からあふれ出るという設定も投げ出したままになっていました。
ホラーという枠を超えてメッセージを込めた作品を作ろう、という監督の意気込みは感じ取れますが、逆に主題がボケてしまい、怖さが半減してしまったのは残念です。


評価　星　ふたつ


・回路＠映画生活


P.S.
わずか5年前の作品ですが、フロッピーディスクとかダイヤルアップ接続のあの音など、今の若い人は見ても分からないかもしれませんね。



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