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(大)不況!? その31 米7-9月GDP、1.6%増 「ソフトランディング」ストーリーの終焉?

2006-10-29 23:39:53 | 世界経済

米の7―9月GDPは、住宅投資が17・4%減となり、1.6%増に減速した。米GDPが1%台まで下落する可能性があることは何度か指摘しており(10/510/6)、特段真新しいニュースではないが、2.1%というマーケットコンセンサスからすると、大きく落ち込んだと見られている様だ。ヘッジファンドが主導し、証券会社が片棒を担いだ「ソフトランディング」ストーリーの破綻が見えてきた意味で、意味があるニュースと言えるかもしれない。

10/25に「ソフトランディング」ストーリーの構成要素として、原油安、金利低下、株高と言うのをあげたが、実は、もう一つ円安ドル高(草野さんの見解西堀さん10/23の記事で言うキャリートレード)と言うのがあるかもしれない。

この原油安、金利低下、株高、円安ドル高の4本柱が、米経済の失速により、崩れるかも知れない動きが金曜日のマーケットで見られた。今後、円高によりキャリートレードのポジションを解消しようとする動きが増えると、円高、株安の逆サイクルが動き出す懸念もある。

急激な株高の中で、FRBは金利据え置きを決めざるを得なかったが、このタイミングで金利切り下げという機動的な動きを取れなかったことで、「茹で蛙」の住宅市場にとどめをさしたことになるかもしれない(「今度は機動的に動けないFRB」)。住宅価格の下落は想定以上のスピードで進んでいるため、ホーム・エクイティの「のりしろ」部分の侵食は急ピッチで進んでいるものと見られ、マーケットの「ソフトランディグ」ストーリーの破綻と、住宅下落の影響の顕在化が同時に現れると、スパイラル的な現象を引き起こすリスクも、考慮する必要が出てきた。

いずれにしても、何事も備えあれば憂いなしである。

 

◎米GDP、1.6%増に減速・7―9月、住宅不振響く 10/27

http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt31/20061027AT3K2700L27102006.html

米商務省が27日発表した7―9月期の実質国内総生産(GDP)の速報値は前の4―6月期に比べ年率換算(季節調整済み)で1.6%増えた。住宅投資の不振、輸入の増加による外需の落ち込みを背景に、減速が鮮明になった4―6月期の2.6%成長をさらに下回った。個人消費と設備投資はなお堅調だが、世界経済のけん引役だった米景気の勢いは急速に弱まっている。

 7―9月期の実質成長率は2003年1―3月期(1.2%)以来、3年半ぶりの低い水準。市場予想の平均値(2.1%)や大型ハリケーンの被害を受けた昨年10―12月期の低成長(1.8%)も下回った。政府が米国の潜在成長力とみる3%強にも2・四半期続けて届かなかった。

米、1・6%成長に急減速 7-9月期、住宅低迷響く  [ 10月27日 22時17分 ]

http://excite.co.jp/News/economy/20061027221702/Kyodo_20061027a232010s20061027221702.html

  共同通信  

 【ワシントン27日共同】米商務省が27日発表した7-9月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値は、年率換算で前期比1・6%増にとどまり、3年半ぶりの低成長となった。景気減速は2期連続で、2%程度の成長を見込んでいた金融市場の事前予想も下回った。経済の底堅い拡大を支えてきた住宅投資が一段と落ち込んだためで、貿易赤字の拡大も響いた。
 株価が連日のように最高値を更新するなど市場では米景気の「軟着陸」期待が高まっているが、インフレ再燃を避けつつ安定成長を達成できるかが最大の焦点となる。
 1・6%成長は、イラク開戦に踏み切った2003年1-3月期(1・2%増)以来の低水準。
 成長の内訳を見ると、住宅投資は17・4%減と1991年1-3月期(21・7%減)以来、15年半ぶりの落ち込みを記録。ただ、前期に急減速した個人消費は3・1%増と復調の兆しを見せたほか、設備投資も8・6%増と比較的高い伸びを取り戻した。

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