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観てきました!!
完結編4部作の3作目。
前回の感想はこちら。
今回も前半と後半にエピソードが分かれていて
前半は最後のひとり、麻音の進路のお話。
無口キャラとしての存在感がある麻音だけれど
冒頭の父親と先生を交えた三者面談で
いきなり喋りまくってびびった。
別にコミュ障キャラじゃないし
今までも普通に喋ってるから驚くことじゃないんだけどw
キャラクター性を押し出してくると思ってたので
なかなか面食らってしまった。
以前から作中でも多彩な才能を見せてくれてたし
それを活かした進路なんだろうなー。
と、思いきや…!!
実家の旅館の経営がピンチと知って
経済学を勉強するという決断に出る。
ピンチがただの勘違いとわかっても
その強い意思は変わらず、しかも哲学や心理学といった
諸々の勉強にも関心を示す姿勢。
「ちょっと変わり者のキャラが天才」というのは
アニメではなかば定石のような設定ではあるけれど
麻音が学を究めてどんな人間になるのかを
想像すること自体が楽しくてたまらない。
ふとしたきっかけで人生に変化が起こるというリアルさと
つねにキャラクターの幸せを予見させてくれるスタッフの愛情が
非常に気持ちのよいシナリオ。
そうだ、麻音はもともと芯の強い子だったんだ!
ということを久しぶりに思い出して
キャラ設定の秀逸さに胸を打たれた。
麻音の母親の声にどこかで聞き覚えがあると思ったら平野文。
80年代を生きた自分にとってはレジェンドのような人だけれど
さらに味わい深い演技を身に付けてるな。
今でも深夜アニメでたまに見るのがけっこう嬉しい。
後半は一周まわって楓の進路の話。
竹原のイベントである「憧憬の径」の日にカメラが故障してしまい、
それを発端として自分の存在意義をあらためて考え直す。
代替のカメラを借りることをせずに
父親の形見のカメラにこだわる健気さ。
自分の表現したいものを模索するという若いうちだからこそ可能な悩みを
きっちり描写できているから無意識に応援してしまう。
これまでのシリーズよりもさらに細やかな楓の表情が
大人へ向けての人間的成長を感じさせて嬉しいやら寂しいやらですよ。
そして、「憧憬の径」の風景が実に美しい。
町並み保存地区をろうそくを入れた竹筒でライトアップ。
自分でも聖地巡礼で何度か足を運んだ場所ゆえに
観ていてその空気にシンパシーを得られる快感。
竹原は本当にいい文化を持ってますな。
本気で写真の勉強をするのであれば
東京へ出てみんなと離ればなれになってしまう、
という葛藤とともに次回へ続く。
もやもやして次が待ちきれない!!!
本当の最後の最後になる次回の予告も少し入ってて
荒井由実の「卒業写真」が流れてたので
これがメインテーマになるのかな。
今回も素晴らしい癒しアニメだった。
TV版の「hitotose」を観てから4年の付き合いになる作品。
さすがに最後だと思うと感慨深い。
最高のラストに期待してます!!!