感想:心が叫びたがってるんだ。

2015-09-21 07:58:43 | 劇場アニメ


公式サイト

観てきました!!
今年最大の目玉ともいえる劇場アニメ。


担任から強制的に地域交流のイベント委員を任された
拓実、順、菜月、大樹の4人が
いかにしてクラス全体を引っ張り、成功につなげるか。
それによって生まれる絆を描いた
『あの花』スタッフによる青春ストーリー。


順が幼い頃、憧れの丘の上のお城(ラブホ)から
父親が出てきたことを母親に伝えたのが原因で離婚になり
それ以来言葉を話せなくなってしまう、という場面から始まる。
いきなりの岡田麿里節!!


序盤の注目ポイントとしては
まったく話せない順とどのようにコンタクトを取るのか、
イベントに否定的なコワモテ野球部の大樹が
どのように協力体制に加わるのか、あたりだったけれど
マリーにとってはさすがにお手のもの。
批評視点で観ていても「上手い!」を超えて
「面白い!」と思わせる脚本作りが本当にプロ。



キャスティングも実に素晴らしい。

言葉を失った少女である順が
感情を抑えきれずに叫んでしまうカタルシスには
あどけなさとしどけなさを孕んだ声質の水瀬いのりが
完璧なキャスティングと言わざるをえない。

優等生でチア部部長である菜月には
優等生役でお馴染みの雨宮天。
もちろん中盤から徐々に発露していく素の感情を
しっかり表現できている技術の高さは
ヒロイン役を演じ続けたことで培われたもの。

なんだか聴いたような声のキャストも多いのに
どうも自分の中で合致する声優が検索できないと思ったら
高橋李依や石上静香という新進気鋭の実力派だった。
アフレコと公開までのタイムラグを考えると
素晴らしい青田買いですね!!!


あと、ミュージカルが題材ということで
既存のクラシックやミュージカル曲を原曲とした
様々な劇中歌が出てくるのだけれど、歌の力ってのはすごい。
「歌に感情を乗せる」というのがテーマのひとつなわけで、
それをきちんと実現できているのは演出の苦労の成果。
ミュージカル最終幕は本当にすごいので
そのためだけにでも未見の人は観に行くべき!!

やはり映画を観ると「静寂も音の一部」ってよくわかるな。


そしてクライマックスにおけるお城での拓実と順の会話の応酬。
これは世界で岡田麿里一人にしか書けない脚本だった。
『あの花』でも同様のシーンがあったけど
感情を吐き出して吐き出して、何もなくなっても
吐き出し続けずにはいられない若者のエネルギー。
このオンリーワンの青春描写こそが泣きのツボなんだよな…。

ちょっと意外なラストのほろ苦さも心臓にくる。
終わったあとに長い息を吐き出してしまった。



いやもう、前半の展開固めが上手すぎるせいで
後半はボディブロー連打のように涙腺を殴られた。
さすがに場内に人が多すぎたので泣くのは堪えたけど
がっつり泣いてもいいように客が減ったタイミングで
もう一度観に行きます!!



ち な み に !!

チケットぴあで特別上映の発券予約をしたので
上映後に長井龍雪・水瀬いのり・雨宮天の舞台挨拶を観てきた。
入退場が普通の観客通路を通ったので
50cmの距離でいのりんと天ちゃんを拝めた!!!

この入退場に関して言えば全席で俺の席がいちばん
ばっちり見れる席だったと思う。ネット予約万歳。

そしていのりんと一瞬目が合った!
ちょっと困ったように逸らされたのが可愛い!!!
天ちゃんのほうは流石に場馴れしているようで
目線の配り方が鉄壁だったw

長井監督は新潟出身とのことで
新潟を舞台にしたアニメ制作にも意欲を見せていた。
アニメ聖地不毛の新潟に是非名作を!!!

しかし、13:00の上映前に新潟で挨拶をして
次に14:15の熊谷の上映後に挨拶。
すげえ強行軍。声優ってのも大変な仕事だな!!


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