東京23区のごみ問題を考える

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環境省、水銀を国内で廃棄処分へ 輸出規制に備え検討開始

2010年09月04日 19時15分27秒 |  PCB/DXN類など

やっとのこと「環境省、水銀を国内で廃棄処分へ 輸出規制に備え検討開始
ほんとうに遅れている日本の環境政策、

これまで、なんとか回収していた水銀も、輸出でやっかい払いをしていたようなので、

やっと「安全な処分方法の具体的検討」ということになるのだろう。

しかし、リサイクルも長期保管もやっかいだからと、
多摩川衛生組合のように焼却実験をするのだけはやめて欲しい。
なにせ、排ガスの基準がないのだから、今後、何をどうするのも環境省次第ということになる。
現状でも、水銀の大気放出の半分は焼却部門からの排出なので~

■ 環境省、水銀を国内で廃棄処分へ 輸出規制に備え検討開始
47NEWS - 2010/09/04
 環境省は4日までに、環境中に排出されると人の健康や生態系に深刻な被害を与える恐れがあり、現在は資源として大量に輸出されている水銀について、国内での最終的な廃棄処分や長期保管に向け、安全な処分方法の具体的検討を来年度から始めることを決めた。
 国内では、水銀を含む廃棄物は特別管理産業廃棄物として厳格な処分が義務付けられているが、水銀自体の廃棄処分に関する基準はない。日本を含む各国は現在、水銀の排出削減を国際的に義務付ける条約の2013年の制定を目指し交渉中で、新条約で輸出が規制されれば、今はアジア諸国や欧州の一部などに毎年100トン以上輸出している日本も、国内での処分が避けられなくなる。
 米国では水銀を容器に入れて軍関係の施設で保管、欧州では容器に入れて地下に埋める方法を検討している。環境省は、海外の事例も踏まえ、漏えいを防ぐためにどのような容器や施設が適切かを検討する。水銀は液体だが、固体の化合物にした上で処分できるかどうかも検討課題だ。
2010/09/04 17:17 【共同通信】


(本ブログ「■全国一般廃棄物焼却施設の排ガス中「水銀」の排出状況は?」2010年08月26日より)
やはりもういい加減にここらで法規制の検討をすべきなのではないだろうか?!
国際連合環境計画(UNEP)では、2001年から地球規模での水銀汚染に関連する活動(UNEP水銀プログラム)を開始し、「製品中の水銀削減」、「水銀の供給と保管」、「水銀廃棄物管理」等の7つの分野における技術協力や情報共有等を目的としたUNEP水銀パートナーシッププログラムを推進している。日本は、廃棄物管理分野のリード国を務めているのである。
その自国の廃棄物処理施設で水銀が野放し状態では困ったものである!!



参考(本ブログ2009年09月26日)
■国際市民セミナー 国際的な水銀規制をどう進めて行くのか ~日本とアジアの取り組み~

「水銀国際条約の動向と日本政府の取組み」関谷毅史さん(環境省環境安全課課長補佐)
■我が国の水銀の鉱出、輸出入
◆1974年に最後の国内鉱山が閉山し鉱出なし
◆電池・照明器具等から約15t/年、精錬副産物等から約75t/年の金属水銀を回収
◆金属水銀の輸出:約6~249t(2002~2006、平均約108t)
◆金属水銀の輸入:約3~7t

※回収した水銀はそっくり輸出をしていることになる。
日本の場合は輸出規制はないので、
事業者が、廃棄物の処理として維持していくためには市場メカニズムで回っているとのこと。



※グラフは「日本における水銀の排出インベントリーについて」(独)国立環境研究所 貴田晶子 セミナー資料より作成
※上記↑↑円グラフの内訳は下記↓↓の表へ

■我が国における2005 年水銀排出量の推定結果

出典:2002 年ベースインベントリ:貴田晶子、平井康宏、酒井伸一、守富寛、高岡昌輝、安田憲二「循環廃棄過程を含めた水銀の排出インベントリーと排出削減に関する研究、平成18 年度廃棄物処理等科学研究費補助金 研究成果報告書」



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