汚染土壌の再生利用、セシウム濃度を8,000Bq/Kg以下とした場合と、3,000Bq/Kg以下にした場合で、最終処分量がどうなるかのプロファイル
中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会(第2回)
「資料3 減容処理技術の開発課題及び目標について」より
中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会(第2回)を傍聴した~
「飯舘村蕨平の汚染土壌・焼却灰のセシウム昇華(気化)実証事業」は、汚染土壌や焼却灰の高温処理(1300℃)で、セシウムを気化させて、土壌等からセシウムを分離し、土壌のセシウム低減を図って土木・建設資材等に再利用する実証事業。もうびっくり、そんなこんなで「中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会(第2回)」検討会の傍聴をしたのだが~ しかし、すでに、実証事業や減容技術の話は第1回目だけで終了のようで、2回目の今日は、「中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略骨子(案)」ということだった。
それにしても、3000Bq/Kg以下あるいは8000Bq/Kg以下は、そのまま公共事業で再生利用可能。高濃度(10万Bq/Kg以下対象?)に汚染されたセシウム土壌や焼却灰は、、熱処理、化学処理、洗浄処理などの技術で減容の実証試験を実施し、セシウムが低減化した土壌を「浄化物」と称して、土木資材等に活用する実証事業も実施する。再生利用の推進では、公共事業の土木・建築資材等に活用されることを想定して実施する。「安全性確保を前提とした再生利用」などとはなっているが、自然災害などあれば、安全性の確保などなきに等しい。「再生利用の手引き」も作成するそうだが~ そして、その「浄化物」の再生利用は、福島県限定ではなく、、全国で再利用ということを強調していた。
骨子案には、具体的にセシウム濃度がどの程度なったものを再利用するかには触れていないが、資料では、3000Bq/Kg以下と、8000Bq/Kg以下でのシミレーション。大迫先生は「3000Bq/Kg以下の汚染土壌は再利用可能」、今回の放射性廃棄物の再利用は、原子炉等規制法に基づくクリアランス基準※(100Bq/kg)等と混乱しないようにその違いを云々、、、と。、「公的管理された場所での限定利用」なのだからと強調されていた。
土壌のセシウム特性など専門的なことはわからないが、、、しかし、高濃度に汚染された土壌や焼却灰の減容・再生利用技術の実用化するとなると、またまた膨大なコストをかけて、セシウムをさらに高濃度に濃縮(分離)させるという危険を冒すのだろう。そして、ある程度のセシウム低減化で、“浄化物” などと称して全国各地に再利用としてばらまく、そういう必要性など全く理解できない。原発を推進してきたつけとして、セシウムの半減期の減衰をすなおに待つ、汚染土は、厳重に、管理保管するしかない。これ以上の拡散はやめてほしい。
福島原発事故の反省など全く忘れてしまったかのように、原発を再稼働し、除染除染でゼネコン潤し、それでも飽き足らず減容・再生利用技術開発戦略、、経済優先、福島復興の名の元に、日本は狂ったかのごと、福島を放射能ビジネス特区としてしまう。「環境回復検討会(第16回)」では、生活圏から離れた森林では除染をしないと方針転換のようだが、生活圏の可能な限りの除染は必須ではあろうが、、あたかも、除染、除染で、福島が原発事故前に戻るかのような幻想を抱かせないほうがいい、そして、、その現実をしっかりと公表しないと、、(同じTKPガーデンシティ永田町では、午後からは環境回復検討会、また、廃炉汚染水対策事業 最終報告も開催されたようだ)
電気新聞の「環境省検討会、汚染土壌の減容で骨子案-再生利用技術実証も」とてもコンパクトにまとまっていてわかりやすい。傍聴していて、何と言っているのかよくわからなかったが、電気新聞をみて、「分級処理」「浄化物」と言っていたのかと~、、1回目は傍聴せずに資料だけの流し読みなので、、、
日テレNEWS24 2015年12月21日
東京電力・福島第一原発事故に伴う除染で出た福島県内の放射性物質を含む土をどう処分するかについて、環境省は21日、「可能な限り再利用し、最終処分する量を減らす」などとする基本的な方針案を示した。環境省は、今年度中に正式に取りまとめたい考え。 ..
■環境省検討会、汚染土壌の減容で骨子案-再生利用技術実証も
電気新聞-2015年12月22日
…そのため、2016~18年度をめどに大量かつ安価に処理可能な分級処理システム技術実証試験を先行して実施し、引き続き土壌の高度処理、焼却灰の減容処 理技術のシステム技術実証試験を行うとした。また、分級後の浄化物を土木資材などにモデル的に活用する実証試験を16年度から実施することも示した ...
■ 除染で出た土を建設資材に 環境省がモデル事業
NHK 2015年12月21日
東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う、福島県内の除染で出た土などの処分を巡って、環境省は来年度から土に含まれる放射性物質を除去したうえで、建設資材などに再生利用するモデル事業を始めるとする方針案を明らかにしました。
■原発汚染土、最大で99・8%再利用可能 環境省が試算
朝日新聞-2015/12/21
試算では、土に含まれる放射性セシウムの濃度を、災害廃棄物の再利用基準「1キロあたり3千ベクレル以下」と、国が処分する指定廃棄物の基準「同8千ベクレル超」を下回る場合を仮定。自然減衰で基準を下回るまで待つ場合や、化学的な処理、土の粒の大き ...
除染で集めた汚染土壌(あるいは焼却灰)の再生利用
・セシウム濃度3,000Bq/Kgあるいは8,000Bq/Kg以下は公共事業で土木資材として再生利用
・高濃度(10万Bq/Kg以下)に汚染された土壌や焼却灰は、化学処理、熱処理、洗浄処理、新技術等で、セシウムの分離等を行い、セシウム低減化を図って3,000Bq/Kgあるいは8,000Bq/Kg以下にして公共事業で再生利用
再生利用先は、福島県内限定ではなく、全国各地での再生利用
※分級処理とは、セシウムが細粒分 (シルト・粘土)に付着しやすいという特性を踏まえ、土壌を細粒分(シルト・粘土)と砂・レキに分離する方法。
そこまでして大幅に最終処分量を減らすのは、誰のため、なんのための、、、
中間貯蔵施設、、当初想定搬入量では土地の確保や建設のめどがつかないのか、
それとも、ただ単に、ゼネコンやプラントメーカーへのビジネス提供なのか、
そのうえ、日本全国に再生利用として分散、
浄化物 の 放射能濃度を 8,000Bq/kg 以下 とした物質収支試算(4パターン)
浄化物の 放射能濃度 を 3,000Bq/kg 以下 とした物質収支試算(4パターン)
中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会(第2回)
1.日時 平成27年12月21日(月) 10:00~12:00
2.場所 TKPガーデンシティ永田町 ホール2A
3.議題 (1)減容・再生利用技術開発戦略について
配布資料一覧
- 議事次第 (67KB)
- 資料1 委員等名簿 (143KB)
- 資料2-1 中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略骨子(案) (313KB)
- 資料2-2 中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略工程表(案) (305KB)
- 資料3 減容処理技術の開発課題及び目標について (1.8MB)
- 資料4 安全性確保を前提とした再生利用の考え方等について (1MB)
議事録
中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会(第1回)平成27年7月21日(火)
配布資料一覧
- 議事次第 (68KB)
- 資料1 出席者名簿 (108KB)
- 資料2 設置要綱 (134KB)
- 資料3 除染、中間貯蔵施設等の現状について (2.9MB)
- 資料4 検討会の進め方(案)について (332KB)
- 資料5-1 除染・減容等技術実証事業の取組について (1MB) ←実証事業の採択技術など
- 資料5-2 減容技術の現状と課題について (2.2KB) ←・除去土壌の減容技術(分級処理、化学処理、熱処理)・焼却灰の減容技術(洗浄処理、熱処理、安定化処理)・除染率、濃縮率及び処理コストなど
- 資料5-3 当面の技術実証の進め方について(案) (404KB)←想定している分級システム実証プラントと試験プロセス
- 資料6 再生利用に関する技術的課題について (940KB)
- 資料7 今後の減容・再生利用技術開発の方向性(案)について (779KB)
議事録
第1回目の資料を見る限りでは、
再生利用の方針は、
遮へい資材の厚さを30㎝確保で3,000Bq/Kg程度まで利用可能
遮へい資材の厚さを40㎝確保で10,000Bq/Kg以下でも周辺居住者の年間追加被爆は10μSV/年以下
中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会(第1回) 「資料6 再生利用に関する技術的課題について」より
いつもは、容リ法やPCB廃棄物、最近は水銀関連の傍聴などで、、、
傍聴者は、いかにも利害関係者や関連事業者が多いのだが、、
今日の,技術開発戦略検討会、雰囲気が全く違う、なんだか仰々しいというか、、、
先ず、会場受付に入る手前で、通路というか入口に男性数名が立っていて、
傍聴券と身分証明書の提示を求める、(ボディーチェックはなかったが)
それで、やっと受付にたどり着き、名簿とチェックで資料をもらって、会場に入ることができる、
傍聴者も、事業関係者だけではない感じ、女性もぱらぱら、、
委員席に向かい合う教室形式で、環境省など関係者席がずらり大勢、
そして、、、記者関係席、記者席は、長テーブル付き、ゆったり2人掛けで、
何列あったのだろうか、かなりの席が用意されていて、空席もぱらぱらあるが、
傍聴席は、、委員席など遙か彼方で、委員のお顔もまったくみえず、
そして、、ぴったしパイプイスがくっついて、、、
袖振り合うも多生の縁とはいうが、見知らぬ人とくっついて2時間座るのはかなり苦痛である、
記者席と比べて、あまりにぞんざいな扱いの傍聴席、
記者もまじめに聞いている人もいるが、居眠り気味の人も、写真を撮って終わりの人もいる、
井上副大臣は、最初から最後まで検討会に同席されて最後の挨拶も、
以前、PCB関連の委員会でも、最後まで同席されていたことがあったが、
普通の大臣、副大臣ではなかなかできることではないだろう、官僚出身者ならではか、
(政治家、みんな難しい話になると、眠ってしまうか、ヤジを飛ばすかで、)
検討会終了後、記者向けに副大臣会見もあったようだ~
傍聴にあたって、事前に予約が必要なら、その方法を教えていただけますでしょうか。
https://www.env.go.jp/press/index.html
電子メールでの申込。FAXでの申込も可。
例えば、中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会(第2回)の開催について(お知らせ)
https://www.env.go.jp/press/101766.html