グラフは「ダイオキシン類の排出インベントリーの推移」環境省資料より作成
詳細は
■ダイオキシン類の排出量の目録(排出インベントリー)について
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10531
ダイオキシン類の排出量の目録(排出インベントリー)
1.基本的考え方
ダイオキシン類の排出インベントリーについては、「ダイオキシン対策推進基本指
針」(以下「基本指針」という。)及びダイオキシン類対策特別措置法(以下法」という。)第33条第1項の規定に基づき定められた「我が国における事業活動に伴い排出されるダイオキシン類の量を削減するための計画(以下「削減計画」という。)」に基づき、毎年整備することとなっている。
2.対象発生源の選択
これまで整備した排出インベントリーの発生源の考え方と同様、環境への排出が現に認められているものであって、排出量の推計が可能なものを対象発生源とした。
3.推計年次及び排出量の表示方法
(1) 排出インベントリーは、法に基づくダイオキシン類(PCDD、PCDF、コプラナーPCB)を対象に、平成9年から平成19年の各年の排出量について整備した。排出量は毒性等価係数としてWHO-TEF(1998)を用いた値で表示した。なお、新たな知見が得られた場合には、平成18年以前の排出量についても、可能な範囲で推計を行った。
(2) 備考欄に推計の基となったデータの出所を推計年ごとに明示した。
4.排出量の推計結果
上記に基づきダイオキシン類の排出量の目録として取りまとめた結果については、表1のとおり。年々排出総量は減少し、平成19年は、平成15年から約23%減少(平成9年から約96%減少)し、286~307g-TEQ/年となっている。
5.削減目標の達成評価
平成17年6月に変更した削減計画において、平成22年におけるダイオキシン類削減目標量は315~343g-TEQ/年(平成15年の推計排出量に比して総量で約15%削減)となっている。
この削減目標と比較すると、平成19年排出総量の286~307g-TEQ/年は、前年に引き続きこの目標量を下回っており、順調に削減が進んでいるものと評価される。
■平成19年のダイオキシン類の排出総量は286~307g-TEQ/年
排出量の目録(ダイオキシン類の排出インベントリー)
発生源 "排出量(g-TEQ/年)
【大気へ排出:合計304g-TEQ/年】
一般廃棄物焼却施設:52g-TEQ/年
産業廃棄物焼却施設:58g-TEQ/年
小型廃棄物焼却炉等:70~88g-TEQ/年
産業系発生源:99g-TEQ/年
製鋼用電気炉:50.2g-TEQ/年
鉄鋼業焼結工程:20.5g-TEQ/年
亜鉛回収施設:1.8g-TEQ/年
アルミニウム第二次精錬・精製施設注7:13.4g-TEQ/年
アルミニウム圧延業アルミニウムスクラップ溶解工程:1.8g-TEQ/年
その他発生源:7g-TEQ/年
火葬場:2.6-5.7g-TEQ/年
たばこの煙:0.1g-TEQ/年
自動車排出ガス:1.2g-TEQ/年
【水への排出:合計2.7g-TEQ/年】
一般廃棄物焼却施設:0.002g-TEQ/年
産業廃棄物焼却施設:1.62g-TEQ/年
パルプ製造漂白施設:0.58g-TEQ/年
塩ビモノマー製造施設:0.067g-TEQ/年
●行政関係者や学者の方々は、口をそろえて「焼却施設からのダイオキシン類は激減しているから大丈夫、何の心配もない」という。確かに焼却施設での排ガスダイオキシン類濃度はゼロがたくさん並んで法基準値以下は事実である。しかし、日本全国いたるところ廃棄物焼却施設だらけで、廃棄物焼却施設からの大気排出は180~198g-TEQ/年なのである。ダイオキシン類は通常、ピコ(1兆分の1)やナノ(10億分の1)の単位で示されるが、総排出量は積もり積もればでグラム単位である。総量規制ではないので24時間基準値以下で日々出し続けて180~198g-TEQ/年も出しているのである。プラスチック類の焼却を是とする答弁でも「タバコの煙からも、自動車からもダイオキシンは出ていますから~」、とはいえ、やはりごみ焼却施設の占めるダイオキシン類の排出は他とは比べものにならないのである。
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■ダイオキシン類の排出量の目録(排出インベントリー)について
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