(グラフは中防施設「大気中ダイオキシン類測定結果実測濃度 pg/m3 」)
JESCOのPCB東京事業所に隣接する東京二十三区清掃一部事務組合の中防施設周辺の平成15年度~平成19年度の大気中ダイオキシン類測定結果も、「ダイオキシン類の異性体別測定結果の実測値とTEQ換算値」」を取り寄せた。JESCO東京事業所がPCB処理を開始する以前と、操業後の中防大気のコプラナPCBの変化をみてみた。
なんと実測値でみるとコプラナPCBのパターンがPCB処理事業開始前から同じ傾向にあるのだ。 なんてこった! どこもかしこもPCB長期保管(放置)のせいでの大気中への拡散、放出した結果なのだろうか?地球規模での汚染でアザラシやクジラにまで等といってはいるが~ ここまではっきりと数字をみて確認するのもおぞましいものがある。
中防施設の平成15年度~平成19年度の大気中ダイオキシン類のTEQ換算値
(城南島海浜公園、フェリー埠頭公園、若洲海浜公園も同じ傾向にある)
中防施設の平成15年度~平成19年度の大気中ダイオキシン類の実測濃度
なんとPCB処理事業開始以前から#105、#118は高い傾向にあるのだ!
(城南島海浜公園、フェリー埠頭公園、若洲海浜公園も同じ傾向にある)
いかに江東周辺の大気が汚れているとはいえ、0.62pg-TEQ/m3 等というのは近年まれな事態であることがよくわかる。TEQでみるとやはり焼却由来といわれるフラン類割合が高くなっている。
実測でみるとコプラナPCB類(DL-PCB) が多いので上記のようなパターンになる。
(しかし、毒性等価係数が小さいのでTEQ換算すると全く逆パターン)
環境大気中のPCDDs/PCDFs/Co-PCBs分布パターンとだいたい一致する。
PCB製品(カネクロール)中のコプラナPCBの異性体分布パターン(構成比率)
日本で主に使用されてきたPCB製品は」カネクロールのKC300、KC400、KC500
(構成比はプリントされたグラフからおおよその割合を読み取ったもので厳密な数値ではない。出典は不明だが東京二十三区清掃一部事務組合で戴いた資料から作成))
●JESCOのPCB東京事業所操業開始は平成17年11月22日から
(しかし、平成18年3月28日のPCB廃水漏れ、5月25日のPCB排気排出で操業を停止し、操業再開は平成18年10月23日から)
●なんといっても、1年にたった1回の測定結果なのである。今後、年4回の測定を実施するようだが、引き続き経過観察をしていきたい。
●大気の環境基準をオーバーしたこと自体は大変なショックであったが、いたずらに騒ぎ立てるのではなくしっかりと経緯を見守っていきたい。すでに十分騒ぎ立てているとあちこちから声が聞こえてはくるが~。JESCO東京事業所も、東京二十三区清掃一部事務組も、ダイオキシン類の排出事業者であることは間違いない事実である。このことをしっかりと自覚をして、排出量の削減に最大限の努力をしてほしいものだ。(2008.6.21渡辺)
もっと詳しくグラフを見たい方はこちらへ~
■大気中ダイオキシン類とPCB廃棄物との関連をグラフで見ると~
http://www.k4.dion.ne.jp/~ecobag/PCB/pcb.htm
●余談
パソコンを買い換えてWindows Vistaにしたせいで、エクセルも2007になってしまった。グラフ作成機能もいろいろ便利にはなったものの、まだまだ今までのように細かな修正がスムーズにいかない。何事も慣れなのだろうが、いまいち使いこなせていない。なんだかグラフのパターンもハチャメチャになってしまって気に入らないのだが~時間がもったいないのであきらめた。
●昨日、出がけにバタバタ修正していたら、必要な内容をすべて消して更新していた。Deleteキーを押す前に選択カ所を確認しないで、全く逆転した部分を選択するというミスをよくやってしまう。脆くしている~(6/24)