VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

斎藤カオル銅版画展

2007年10月06日 | 湘南・逗子の暮らし
葉山出身で現在も葉山のアトリエで活動しておられる銅版画家の斎藤カオル氏。
作品は大英博物館やシカゴ・アート・インスティチュートなどにも収蔵されている。
その個展&ギャラリートークが「邸園文化交流館 はやま」で、NPO葉山環境文化デザイン集団の主催で行われた。
 作品【紅幻想(アゲハチョウ)】
版画作品がNPOの事務所にもなっている旧中西進別荘の2階、当時のビリヤード場に20点飾られた。
斎藤氏のモダンな日本画的テーマと共に、ラ・マーレ・ド・茶屋のある葉山風景画も。
 

斎藤氏のトークは、風情のある設えの和室で行われた。実は、この旧別荘と斎藤氏は同じ昭和6年生まれ!
真っ直ぐな背中とハッキリとお話になる姿からは、お歳を感じさせない。流石に芸術家は生涯現役である。
 誘ってくれたNPOのマダム谷吉と。
お話の中で面白かったのは、個展のため米国各地を廻られた際のギャラリーオーナー達との裏話。
ワシントンではペンタゴンの上官と同席したら日本語がペラペラ!?
実は80年代逗子の池子米軍住宅問題で米軍側の担当だった方。斎藤氏が知らない葉山の旨い寿司屋を知っていたと。

斎藤氏の銅版画はメゾティントというオランダで発明された手法で、特別な道具を使い(右下:道具も展示)
版に隙間なく細かな傷をつけ素地をつくり、スクレイパーなどで削り灰色から白色まで階調をつける。
  
今日は小さな印刷機を使って、紙の置き方や版の送り方を実演して下さった。
私は雑誌に関わって印刷所見学などもしていながら、木版の凸版と違って凹版であることや
エディションNO.の物理的限界と売れ行きによる調整など、基本的な事を知る機会にもなった。

14日(日)来週いっぱい開催中。無料なので、旧別荘の見学を兼ね気軽にご覧になってはいかがでしょう。案内チラシはコチラ








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