VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

三菱レイヨン・クリンスイ×佐藤卓

2009年02月12日 | 住宅業界
浄水器の大手、三菱レイヨングループMRCホームプロダクツは『クリンスイ』の発売25周年という今年、
ブランド力を高めるCI戦略の一環で社名を[三菱レイヨン・クリンスイ]に変更し
資本金も5千万円から1億5千万円に増資する(4月)。

その発表記者会見が東京国際フォーラムで行われた。
受付では「東京電力‘Switch’?」と見紛ったが、赤いロゴが目に飛び込んで来て全く新しい会社の雰囲気が漂っていた。
スリーダイヤでグローバル戦略
芝塚社長から「水・環境事業を本格的にグローバル展開する。中国に加えインド、欧州など海外事業拡大で3ヵ年計画の2010年は売上10%Upを、2015年には更に15%Up目指す」と。
中、池田クリンスイ事業部長が「グローバル展開に合ったCI・VI戦略の検討を行い、佐藤卓氏をプロデューサーに向かえトータルに新CIを作り上げた。」とその経緯をプレゼン。
新CIが反映された新商品第一弾、国内向けポット型浄水器「クリンスイCP007」(約5千円想定)を佐藤氏と共に発表。

グラフィックデザイナーである佐藤卓氏からも、そのデザインポリシーや水に対する思いが熱く語られた。

佐藤氏はXYLITOLガムなどのパッケージデザインで有名。六本木の21_21Design Sightでの[water展]が今回の出会いに繋がったようだ。

製品や人を知る事から始める佐藤氏は工場や流通現場の見学を重ねて、デザインに入って行ったようだ。
(佐藤氏の言う‘物語’を語れるデザインは、そんな所から生まれるのだと納得)

‘浄水のシンボル’をコンセプトにデザインされた「クリンスイ」ロゴマークは赤。
水を扱う企業の姿勢が‘赤’=明るい・元気・レスキュー・・・などを表現。
他のビジュアルと一緒になっても効果的な力強いロゴだ。動画や音響効果を入れて表現して見せてくれた。

右のカタカナロゴも「少し詰まっていた文字間隔を開け、水が流れ易いように・・・」と物語る佐藤氏。

ロゴ赤の効果を流通現場のイメージ写真を作って見せることで、販売関係者も納得させる。左の現在が右になります。
目立つ!
ポイントマークと呼ぶCマークは「中心を開放する形」で事業の社会貢献を意図したもの。

面白いのは、そのポイントマークがポットのフタ上でダイアル式になって
フィルターの取替え時期(3ヶ月=Cの開放部分)がセットできるように機能デザインにもなっている事!
フィルターは取っ手付きで取替え易く

会場ではクリンスイ25年の歴史がパネルで紹介され、当時のポット型浄水器も展示。
このデザインを一部復刻。

グローバル戦略では、欧州ではエコロジーの観点が支持され、インドではウィルス除去機能付きを投入する予定など製品も個別戦略で。


左下、今回は蛇口直結型浄水器も最上位モデル[クリンスイCSP601]として登場。
水を勢い良く出しすぎると浄水できない現状を、浄水ナビゲーション付きで調節できるようにした。9千~1万円想定
←私はビルトイン型のユーザー 

最後に佐藤氏と記念撮影。私は佐藤氏のデザインポリシーを聞くのは今回で2回目だったが
いつも、そのフィールドワークや、そこから来る閃き、デザインへの展開など説得力のあるお話であある。
このような製造から販売現場までトータルに理解が必要なデザインプロジェクトについては、
それを伝えて納得させられるコミニュケーション力が非常に大切なので、それに長けた格好のデザイナーだと思う。

右、会場案内してくれた三菱レイヨン広報の田中さんも、‘物語’が現場へ浸透していくのを感じているという事だった。


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