切られお富!

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バコール万歳!ローレン・バコールがトムクルーズを滅多斬り!!

2005-08-03 21:15:00 | アメリカの夜(映画日記)
ハンフリー・ボガード最後の夫人で、存在自体がハリウッドの生ける伝説(LEGEND)である女優ローレン・バコールがトム・クルーズを滅多斬りにした。

トム・クルーズは安っぽく、演技力も貧弱=バコールが酷評 (時事通信) - goo ニュース

確かに、トム・クルーズだのニコール・キッドマンぐらいでLEGENDなどといわれては、映画の歴史がいかにも貧弱なものにみえて情けなくなってくる。それにしても、さすがはバコール!ベティ・ファンのわたしとしても、嬉しくなってくるニュースだ!!(なお、ベティというのは、バコールの本名で愛称でもある。)

ローレン・バコールといえば鋭く射るような目つきと低い声が魅力の名女優。1940年代に、男と対等に渡り合うかっこいい女性像を演じた彼女は、まさに映画史のLEGENDだと思う。

村上春樹の代表作(だとわたしが思う)『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』という長編の中で、「『三つ数えろ』もいいけど『キーラーゴ』のバコールは特別だ」というくだりがでてくるのだけど、わたしの場合、村上春樹のひそみに倣っていえば、「『三つ数えろ』もいいけど『脱出』のチェックのスーツを着た彼女は特別だ」ってところかな。

映画『脱出』のバコール初登場シーン、ボガードにマッチを貸してと言ってタバコを吸うだけのシーンの、挑戦的な目つきがなんとかっこいいことか!あの目つきに射抜かれてわたしは今でもベティに夢中なんだから!

彼女の代表作はなんといっても、後の夫ハンフリーボガードと共演した、ハードボイルド映画三部作、『脱出』『三つ数えろ』『キー・ラーゴ』の3本。これらの映画のかっこいい男女のやり取りなんかを観ていたら、『カサブランカ』なんか甘ったるくて観ていられなくなる。

とりあえず、『ラスト・サムライ』のトム・クルーズがかっこいいなんていっている人は、さっさと人間をやめるか、上記三本の映画を観て改心するか決めた方がいい。

ゴダールの映画『勝手にしやがれ』のなかで、J・Pベルモントが唇を擦りながら「ボギー…」と呟くみたいに、わたしは自分の目つきが弱気になっていないか確かめながら「ベティ…」と呟いてみることにしよう。

尚、彼女の代表作にはダグラス・サーク監督の『風と共に散る』というのもあるけど、マニアックなんで、好きな方だけどうぞ!

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